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片岡義男.com 全著作電子化計画

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小説

懐かしの人気小説はもちろん、ここでしか読めないデジタル書き下ろし「短編小説の航路」シリーズが楽しめる

NEW「短編小説の航路」シリーズ

作品一覧

公開作品 496

ジャックはここで飲んでいる

ジャックはここで飲んでいる

昼は喫茶店で、夜はお酒も出す店に、作家の小野田直人が一人座っています。そこにイラストレーターの池田雄…

アイスキャンディは小説になるか

アイスキャンディは小説になるか

週刊誌のアンカーや雑誌のコラムなどを書いているライターの橋本哲郎は、その日、三人の編集者に会いました…

人生は野菜スープ

人生は野菜スープ

大学を卒業してから、4つ目のアルバイトが契約満了となった29歳の秋野久美子は、最後の勤務を終えて、そ…

追憶のグレープフルーツ

追憶のグレープフルーツ

 フリーランスのライター、早坂結城を主人公に彼が生きる十年間を追った物語です。短い小説ですが、物語の…

雨が降ります

雨が降ります

 雨が降りそうな日、作家の吉野美紀子の家に中原恭子が訪れます。彼女は美紀子の担当編集者です。二人はと…

六十四年インパラ

六十四年インパラ

梅雨の冷たい雨の中、傘もささずに三人の独身男性が歩いています。彼らはそれぞれによく似た、しかし細部が…

どしゃ降り餃子ライス

どしゃ降り餃子ライス

短編小説の航路の一編『餃子ライスにどしゃ降り』(『雨は降る降る』へ改題)に続く、餃子ライスを主題にし…

レモネードとあさりの貝殻

レモネードとあさりの貝殻

コロナ禍の夏、作家の西条ミレイは、編集者の中原美也子から、毎月50枚の短編を1本、12ヶ月書くという…

『今日この頃です』手書き原稿

『今日この頃です』手書き原稿

この『今日この頃です』手書き原稿は、パイロットコーポレーションの情報誌「RASHIN」三十四号(二〇…

今日この頃です

今日この頃です

前半は北村恵子と河合新兵、後半は岸田作治と青山恭子という、二組の男女が語り合います。二組はいずれも男…

と、彼女は言った

と、彼女は言った

路地の多い町の飲み屋街の奥にある洒落たバーに、男がひとりやってきます。彼は、カウンターの中の女性に話…

窓の外を見てください 6

窓の外を見てください 6

長編小説「窓の外を見てください」第六回にして最終回、つまりこれでこの小説が完結します。物語はタイトル…

窓の外を見てください 5

窓の外を見てください 5

「窓の外を見てください」第五回は、前回、中沢に依頼された短編小説『ため息をつく幸せ』が丸ごと収録され…

窓の外を見てください 4

窓の外を見てください 4

長編小説「窓の外を見てください」の第四回です。日高は、前回の先輩作家夏木冬彦との対談を依頼した編集者…

窓の外を見てください 3

窓の外を見てください 3

「窓の外を見てください」の第三話は、東京に戻った日高祐介に、先輩作家夏木冬彦との対談の仕事が持ちかけ…

例外のほうが好き

例外のほうが好き

駅のカフェで、二人の男性が話しています。一人は、結婚を決めたばかりの25歳、もう一人は、彼の大学時代…

窓の外を見てください 2

窓の外を見てください 2

長編小説「窓の外を見てください」の第二回にあたる部分です。ライターの日高祐介は、新しい短編小説を書く…

窓の外を見てください 1

窓の外を見てください 1

2019年7月に発売された長編小説「窓の外を見てください」の冒頭部分ですが、物語の構造上もストーリー…

ユー・アンド・ミー・ソング

ユー・アンド・ミー・ソング

2016年発売の短編集「と、彼女は言った」の掉尾を飾ったのが、北欧のバンドであるワナディーズの199…

人生は野菜スープ

人生は野菜スープ

1975年に野生時代に発表され、1980年に同名の短編集に収録された作品とは全く別の、2015年に群…

吉祥寺ではコーヒーを飲まない

吉祥寺ではコーヒーを飲まない

最近、頻繁に俳優の弟から電話がかかってくるのが少し気になった姉は、引っ越そうと考えている吉祥寺で弟と…

どこから来て、どこへ

どこから来て、どこへ

仕事で訪れた町の駅で、北尾裕之は高校時代からの友人で作家の根岸忠幸に声をかけられます。平日の夕方、五…

バスの座席へのセレナーデ

バスの座席へのセレナーデ

バスに乗ることで終わる2種類の短編小説の終わらせ方についての物語。なにげなく訪れた神保町の古書店らし…

だから靴は銀色だった

だから靴は銀色だった

作家の森崎和也の家に、高校時代からの友人で人気俳優の稲葉明弘が不意に訪ねてきます。二人はあり合わせの…

おでんの卵を半分こ

おでんの卵を半分こ

作家の友納直樹は三十七歳。ある日、彼は高校時代からの友人であり元同僚でもある河原が開いたデイヴ・ブル…

タリーズで座っていよう

タリーズで座っていよう

経堂のタリーズ、母親の死、家の建て替え、彼女の部屋、ジャズボーカルのCDと様々な要素が詰まった、ある…

お隣のかたからです

お隣のかたからです

妹に頼まれて、東京から大分の実家までベンツを父親に渡すために高速に乗った菅野達也は、なんとなく降りた…

酔いざめの三軒茶屋

酔いざめの三軒茶屋

現代の東京ローカル小説を集めた短編集『ミッキーは谷中で六時三十分』収録のこの小説は、世田谷の夜につい…

三人ゆかり高円寺

三人ゆかり高円寺

高円寺のジャズバーで、作家の水谷祐介と編集者の白坂幹夫が、もうすぐやってくる写真家の武井ゆかりを待ち…

ただそれだけ

ただそれだけ

作家の三枝美加子は、街で見かけた人と風景がひとつにまとまる瞬間の写真をスマートフォンで撮ります。撮り…

ミッキーは谷中で六時三十分

ミッキーは谷中で六時三十分

梅雨の雨上がりの午後、なにかの予感を覚えながら、どこか遠くに行きたいと電車に乗って散歩に出るフリーラ…

黒いニットのタイ

黒いニットのタイ

ライターの西野晴彦は、ビーンという空豆を模したようなカウンターのある、バーのような、しかしそうではな…

蛇の目でお迎え

蛇の目でお迎え

下高井戸の喫茶店で打ち合わせを終えた作家の北荻夏彦は、雨の降る中を階段を下りたところで、コミック作家…

花までの距離

花までの距離

出会って一年経ち、会うたびごとに関係を深めていく男女の様子を、逢瀬ごとに描写していく長編小説です。し…

あの少年の妹

あの少年の妹

一人の女性の、スーパーマーケットで買い物をして、地下鉄に乗らずに二駅を斜めにショートカットするように…

永久緑色

永久緑色

彼女は空手の高位の有段者で、空手のインストラクターを仕事にしている、とても美しい女性。その彼女と知り…

信号を左折する

信号を左折する

男と女が海辺で待ち合わせをして、女の運転で空港に行き、そこでもう一人の女を迎えて、再びステーションワ…

400+400

400+400

オートバイに乗る人たちについての短編小説、と言えばタイトルが意味するものが分かる人も多いでしょう。1…

朝食を作るにあたって

朝食を作るにあたって

ある男が朝目覚めてから、朝食を作るまでのルーティーンについて書かれた物語です。ただ、そのルーティーン…

コーヒー・ブレイク

コーヒー・ブレイク

路地に入る白いセダンに道を譲ったV6のドライバーの男性は、自分が止めた駐車場に、その白いセダンがバッ…

恋物語のたどる道

恋物語のたどる道

雨の夜、電話ボックス、三叉路、このお題で恋愛小説を書くという三題噺の名品のような掌編です。雨の真夜中…

100%コットン

100%コットン

集英社文庫コバルトシリーズの『どうぞお入り 外は雨』に収録された掌編です。少女小説のカテゴリで書かれ…

ドアの遠近法

ドアの遠近法

1年に1枚、LPレコードを発表し、ラジオDJでもある26歳の女性、中島理津子が小説を依頼され、それを…

お砂糖とクリームはお使いになりますか

お砂糖とクリームはお使いになりますか

小説というものは、形になりにくい何かを情景の具体的な描写によって想像の中で形にしてしまう力を持ってい…

これでいくほかないのよ

これでいくほかないのよ

バーの近くのキャバレーが閉店することになって、職を失ったホステスとバンドマン、お互い顔は見知っていて…

金曜日、雨模様、気温8度

金曜日、雨模様、気温8度

起点・終点の駅から3つ西に行った街に住む27歳のフリーライター、上杉邦彦は、そのまま降りればまっすぐ…

寒い季節の恋愛小説

寒い季節の恋愛小説

作家の剣持剛は、京都へ向かう新幹線のグリーン車で、かつて自分の本を担当した編集者であり親友の栗原圭介…

私は泣いています

私は泣いています

彼女が結婚を切り出したら受けようと覚悟を決めていた男性に、彼女は言います。「今年は私たちの結婚の年ね…

あんな薄情なやつ

あんな薄情なやつ

東京に台風が接近中の夜、「コーヒーの店で、ひとときを」と看板に書かれた店の客は、カウンター前が好きな…

なんのために生きるの

なんのために生きるの

三十代後半の男性が二十代後半の女性に結婚しようというような話をしています。男は友人に頼まれて彼女に彼…

柚子味噌を買います

柚子味噌を買います

46歳の作家、池田新平の元に叔父から、名古屋で一人暮らしの母親が入院したという電話を受けることから物…

夜景が見えます

夜景が見えます

駅の東の端、もっとも店が少ない出口から出て、人通りの少ない道を歩き、たどりついた十字路の一角にある四…

エスプレッソ

エスプレッソ

先ごろ短編集を出したばかりの作家、柊甲介氏にインタビューしているライターの吉澤輝久は、70歳を越えて…

銀座化粧

銀座化粧

銀座のガス燈通りにあるグリルで待ち合わせた二人の女性は、「鴛鴦(おしどり)道中」や「裏町人生」といっ…

Cmで低く甘く

Cmで低く甘く

1978年の東京で、軽やかに付き合っているサックスプレイヤーの男女、川原樹里子と前田俊之。都会的なバ…

ゆくゆくは幸せに暮らす

ゆくゆくは幸せに暮らす

女優と男優、カメラマンと作家の4人による群像劇風の短編小説です。自分が演じた役柄に納得が行かないと、…

偉大なるカボチャのワルツ

偉大なるカボチャのワルツ

真紀子と由美子、よく似たタイプの二人の女性は、高校の同級生で今は二十七歳。昭和の終わりに、それぞれが…

謎なら解いてみて

謎なら解いてみて

代々木上原の通称「おととい」と呼ばれる喫茶店での新しい連載についての打ち合わせは、ドトールのミラノサ…

なぜあんなに黄色いの

なぜあんなに黄色いの

二十五歳の書店員である水谷博子は、通勤途中に家に忘れたイヤリングに気がついても、取りに帰ったりせず、…

ティラミスを分け合う

ティラミスを分け合う

藤森隆男は、20代から50代の男性向けライフスタイルマガジンの編集者です。前の日に校了してつかの間の…

フォカッチャは夕暮れに焼ける

フォカッチャは夕暮れに焼ける

春の朝、朝食を終えた作家は、その日に書かねばならない短い小説について考えています。熱いコーヒーを飲み…

春菊とミニ・スカートで完璧

春菊とミニ・スカートで完璧

「ストーリーの展開とは、男と女がなんらかの関係のなかで、それまではそこになかった状況を、創り出すこと…

ごく普通の恋愛小説

ごく普通の恋愛小説

翻訳家の橋本哲郎が、ふと地元の銭湯に子供の頃以来行っていないことに気がついて、行ってみることにしたこ…

アイスクリーム・ソーダ

アイスクリーム・ソーダ

座り心地の良いイージーチェアがある駅構内のカフェで見かけた女性に、カフェを出たところで声を掛けられた…

いい女さまよう

いい女さまよう

残暑が続く中、地元の四国へフラリと戻った長谷川那美は、マンガの原作を主な仕事にしている。今やシャッタ…

銭湯ビール冷奴

銭湯ビール冷奴

1971年の神保町を舞台に、何でも書く器用さで仕事だけは沢山ある31歳のフリーライター秋野文彦のある…

愛は真夏の砂浜

愛は真夏の砂浜

高校の同級生だった西条美樹子に、作家になった倉田明彦が仕事を頼みます。美樹子は絵描きであり、かつて倉…

半熟卵ふたつ

半熟卵ふたつ

北原律子というペンネームの作家が、新しい仕事に向かうに当たって、自分のメモ帳を見返し、そこからネタに…

南長崎線路ぎわ

南長崎線路ぎわ

南長崎の線路脇、駅で言えば西武池袋線椎名町駅と東長崎駅の間で起こる出会いと再会の物語。若い女性マンガ…

ひとりで炒飯を食べる

ひとりで炒飯を食べる

結婚を約束している二人が18個の鉄火巻を食べながら、結婚後の生活について話しています。話すのは女性の…

五月最後の金曜日

五月最後の金曜日

五十三歳の作家と四十一歳のライター、東京に住む二人の男が京都のスマート珈琲店で落ち合うところから物語…

あなたも珈琲をいかがですか

あなたも珈琲をいかがですか

1978年の東京。キャバレーのホステスとサックスプレイヤーとして知りあった二人は結婚。男は、妻の父が…

踏切を渡ってコロッケ

踏切を渡ってコロッケ

この物語の主人公は、京都で働く女性と結婚し、しかしそのまま京都と東京で別々に暮らしていました。そして…

今日も海老フライの人

今日も海老フライの人

自分の時間とは、どの時間を指すのでしょう。「今日も海老フライの人」の主人公は、自分の時間がどこからど…

葛切りがおでんの前菜

葛切りがおでんの前菜

一年以上も小説を書かないでいた男と、多忙で有能な妹。二人は京都で再会し、食事をしながら語り合います。…

教えてあげましょうか

教えてあげましょうか

女と男の再会がある。25年ぶりだという。しかしそこにあるのは二人だけのストーリーではない。二人を仲介…

コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。

コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。

片岡義男が学生生活を送りながらライター業を始めた1960年から、作家としてデビューする1973年まで…

ケチャップが赤く笑う

ケチャップが赤く笑う

居酒屋のメニューは、どこも同じようで、でも、そのメニューの中で差が生まれます。うまい居酒屋とそうでも…

あとがきを書いてください

あとがきを書いてください

作家と編集者の雑談が、ゴム飛ばしの話をきっかけにイメージを具体化していきます。同時に、作家はゴム飛ば…

嫌なことからは逃げる

嫌なことからは逃げる

「町で見つけた小さな謎」や「日本国内でのほんのちょっとした旅」といった連載を雑誌に書いている主人公。…

浴衣とコロッケそして佃煮

浴衣とコロッケそして佃煮

喫茶店を残した母と、主人公である、その息子と従弟。息子と従弟と従弟の妻、閉店するバーのママとその友人…

イツモクルオンナノヒト

イツモクルオンナノヒト

商店街の喫茶店に勤めるムンバイから来た青年トニーは、ライターの三浦に「イツモクルオンナノヒト」がさっ…

西テキサスの小さな町

西テキサスの小さな町

水道もなければ店屋もない。水は100マイル先からタンクで買ってこなければならない。それでも、そこには…

南へむかう貨物列車

南へむかう貨物列車

広大なアメリカ大陸の歴史を語るには、鉄道の存在を欠かすことはできない。人々はそれに乗って移動し、鉄道…

ライク・ア・ローリング・ストーンだって?

ライク・ア・ローリング・ストーンだって?

流しのハスラー。それはもはや商売というより男が生きている状態そのものだ。なにしろ、生まれたのは汽車の…

霧の朝はやく、二車線のハードライダーが......

霧の朝はやく、二車線のハードライダーが......

『ロンサム・カウボーイ』には、アメリカを移動する様々な人々が描かれているが、中でも巡業は典型的に北米…

拳銃つかいの最後

拳銃つかいの最後

広大なアメリカ大陸。そこで生きるなら、例えば移動には大型バスが不可欠だろう。カントリー・バンドのメン…

六杯のブラック・コーヒー

六杯のブラック・コーヒー

冒頭から始まる容赦ない雨の描写、そして死についての記述が読者を圧倒する。北アメリカ大陸の自然を最もダ…

無人島へ連れていく人

無人島へ連れていく人

写真家がいる。パートナーとして優秀な編集者もついて新しい写真集の企画が持ち上がる。写真家と編集者は語…

ラハイナまで来た理由

ラハイナまで来た理由

ハワイ。作者・片岡義男の祖父が、父が住んだその場所のことを書いた渾身の長編。優れた農業技術者だった祖…

センティメンタルではない理由から

センティメンタルではない理由から

20年。長い時間だ。20年かけて男は二人の女に会う。20年前は母親のほう。そして20年後の現在は娘の…

エロティック憂鬱

エロティック憂鬱

二人の女性がいる。一人は大きな体をしているがそれは本来、男性であったことと関係がある。二人は二人でい…

化粧して読書と映画

化粧して読書と映画

誰かと付き合いたい、ということと少し違い、誰かの女になりたい、という願望を持った女性がいる。彼女はそ…

主題と変奏

主題と変奏

作家と女優がいる。同じ高校出身の旧知の仲だ。年齢は女優のほうが2歳上。ある日女優は、ふだんめったに乗…

東京青年

東京青年

1950年代から60年くらいの東京を舞台にした長篇小説。作家と同じヨシオ、という名前を持つ若者が登場…

道順は彼女に訊く

道順は彼女に訊く

一人のフリー・ライターがいる。彼は引越しに伴う書類の整理中、ふと昔の雑誌記事に目を留める。5年前、2…

そして私も目を閉じる

そして私も目を閉じる

自身が写真家でもある片岡義男の小説には、しばしば登場人物が写真を撮る行為や写真について人々が語り合う…

青い色の短篇集

青い色の短篇集

男性の住まいに、居候させてほしいと女性がやってくる。同居しているもう一人の女性の都合でしばらく家を明…

別れた男のすること

別れた男のすること

35歳の作家がいる。つい5ヶ月前に離婚し、妻子と別々に暮らすようになった。取材で瀬戸内まで出かけ、東…

男嫌いと言われた

男嫌いと言われた

一組の男女がいるホテルの部屋。この小説は、その部屋から一歩も出ない。いや、正確には出るのだ、彼らの頭…

彼は孤独を深める

彼は孤独を深める

ある日、急に目の前に現れ、またある日、まさかこのままになるとは思わず、別れてしまった女がいる。男はそ…

波と風のグッド・ニュース

波と風のグッド・ニュース

片岡作品には、小説を書こうとしている人物がしばしば登場する。さらに付け加えるなら、こんなストーリーは…

ベーゴマと美人の母親

ベーゴマと美人の母親

34歳の演歌歌手がいる。女性だ。最初の章では主に、彼女のたたずまいが描かれる。37歳になった元プロ野…

写真集に向かって歩く

写真集に向かって歩く

29歳の女性がいる。女優だ。訪ねてきた男性とベッドで過ごし、男性が帰る際はキチンと服を着て見送り、見…

白いコンヴァースの十月

白いコンヴァースの十月

一人暮らしの男性がいる。独身。彼には離婚歴がある。出勤前にコーヒーを飲みながら、写真立てを彼は見る。…

思い出の十二号埠頭

思い出の十二号埠頭

女には、恋人と呼んで差し支えない相手がいた。その男が、話をしたい、ということでセダンで迎えに来る。女…

八月の上半身

八月の上半身

作家がいる。作家はストーリーを自分の頭で考えるが何らかの外部からの刺激も必要だ。例えば一人の女性。バ…

それも姉が教えてくれた

それも姉が教えてくれた

姉と弟がいる。何の不思議もない関係だが、ひとたび「男と女」になってしまうと一気に事態は変わる。互いに…

秋の夜長とは

秋の夜長とは

28歳の女性がいる。出張先でさんざんな思いをして疲れ果てた彼女は同い年の友人を呼び出し、食事をし、酒…

紙の上にクレヨンで

紙の上にクレヨンで

女は大学教授。男は小説家。二人はホテルで会い、そこで男女の営みをふんだんに行い、ある時は日本の経済や…

指輪のなかの海

指輪のなかの海

男性が女性に指輪を贈る、といえばプロポーズ、ということになりそうだが必ずしもそうでない場合もある。し…

アメリカの青い色

アメリカの青い色

金髪。そして美しい青い瞳。アメリカからジャズ・ピアニストの女性がやってくる。右も左もわからない彼女を…

会話の内容

会話の内容

自信に満ち、幸福な女性二人は共に28歳。二人は熱心な会話に余念がない。コーヒーを飲みながら、あるいは…

花模様にひそむ

花模様にひそむ

主人公は殺し屋。女性だ。彼女は、謎の組織からの依頼を淡々とこなす。容赦はない。ミスもない。しかしこの…

狙撃者がいる

狙撃者がいる

主人公は、およそ生活感のない一人の女性。彼女はピストルと、ピストルがもたらす狙撃に興味がある。しかし…

裸婦のいる部屋

裸婦のいる部屋

二人の女性がいる。その姿、身長、着ている服に共通したものがあり、そして年齢も共に28歳。非常によく似…

結婚のヒント

結婚のヒント

結婚をめぐる座談会が複数行なわれ、それらを収録した書籍が作られようとしている。担当者は独身の女性だ。…

海をもらった人

海をもらった人

ビターな味わいの小説である。まずは、おだやかな家族の風景から一転して悲劇が訪れ、しかしその悲劇は小説…

十九歳のアロハ・シャツ

十九歳のアロハ・シャツ

物語の舞台は1950年代と思われる。敗戦から立ち直りつつある東京の発展を考慮して「これからは不動産だ…

思いがけないベッドの上で

思いがけないベッドの上で

ホテルに一人の女性が滞在している。彼女は朝食を取るために下まで降りていくがウォークマンを携帯させてい…

恋愛生活

恋愛生活

愛する人の死。深く、悲しい喪失からこの物語は始まる。自分が表現する才能は無いが、音楽に係わる仕事をし…

水平線に時を読む

水平線に時を読む

波乗りを好む男が、雑誌の取材でインタヴューに赴く。相手は57歳。その人も波乗りの練達で、しかもその人…

誕生日のドア

誕生日のドア

一緒に生活している男女がいる。まもなく男の35歳の誕生日がやってくる。3日後には、今度は女の35歳の…

配色の効果

配色の効果

女性同士の出会いと恋愛を描いた短篇小説。女性二人が、もう一人の女性の結婚式に出席するため夜の国道を2…

愛とハッピー・エンディング

愛とハッピー・エンディング

作家は常にストーリーを考えている。女性だ。彼女の担当編集者もまた女性。彼女は時に一人でストーリーを考…

十年が過ぎた

十年が過ぎた

波乗りを愛する二人の男は、大学が同じ、入社した会社も同じで1年後には同じ文面で辞表を提出し、南島の住…

幸福の限界

幸福の限界

静かで、淡々と進んでいくが、いささか狂いが見えるような小説。雑誌の仕事で広島を訪れた作家がきまぐれに…

グッド・デザイン

グッド・デザイン

好きだし、一緒にいたいが、ずっとは困る。なぜか。「良すぎるからだ」というのが彼の答えだ。彼女は良すぎ…

ベーゴマの小説を書く

ベーゴマの小説を書く

ベーゴマ、というものがある。ある日突然、朝食を食べている時に、ベーゴマ、という一語が何の脈絡もなく小…

美人と海岸

美人と海岸

結婚してもおかしくはない男女がいて、しかし結婚したいか、まだためらう気持ちがあるか、二人の温度差があ…

階段の下にいる男

階段の下にいる男

一人の作家が、取材をかねてパリへ旅立つ。そしてパリで、高校の同級生だった女性と偶然に遭う。作家は、実…

最高に気持ちいい

最高に気持ちいい

久々に女性4人で会おう、ということになった。しかし、うち一人は若き旅館の女将であり、残りの3人の小旅…

怖いほどに幸福

怖いほどに幸福

一人の小説家がいる。44歳。女性。彼女には離婚歴がある。しかしそれは言ってみれば、幸福な離婚だった。…

青いガーディニアの部屋

青いガーディニアの部屋

登場人物は二人だけ。片岡作品にはめずらしく、中年の男女だ。彼らの様子はあられもない。セックスの後にセ…

84年の赤い色

84年の赤い色

片岡作品には、世間でマジョリティを形成しているヘテロセクシュアルばかりでなく様々なセクシュアリティの…

ふたたびメドレーで三曲

ふたたびメドレーで三曲

トリュフォーの映画『ジュールとジム』(邦題は『突然炎のごとく』)のように仲の良い男女3人がいた。男が…

いなくなりたい

いなくなりたい

ここでは、おそらく誰もが人生の中で多少なりとも感じていながら突き詰めて考えたり苦しんだりしたことの無…

真夏の夜の真実

真夏の夜の真実

激しい雨の降りしきる台風の夜。14歳の少女の家に、親友たちが集まってくる。全部で4人。全員が14歳だ…

小説のような人

小説のような人

娘は身長179cm。母は170cm。共にたいへんな高身長の二人が、おもいがけず久々に横浜の町を楽しむ…

似合う口紅

似合う口紅

今日的な用語を持ち出せば、性同一性障害、となるだろうか。男性として生まれながら、女性になりたがってい…

基本を学ぶ幸せ

基本を学ぶ幸せ

男でありながら、美しい女性としての外見を備えている。しかし声は、あきらかに男性のそれだ。というような…

エスケープという名の香水

エスケープという名の香水

地上21階。ホテルではない。私的な寝室だが、生活感はまるでない。外は雨。そしてここは、かなり暗い空間…

幸福な女性の謎

幸福な女性の謎

極めて端正な、見たところ破綻もないような女性が無味乾燥な、装飾の無いホテルの一室に落ち着いたかと思う…

彼女、三十五歳、独身

彼女、三十五歳、独身

インタヴューされるのは舞台女優。するのはライター。二人は共に、35歳の独身の女性だ。二人は、インタヴ…

紀子が三人いた夏

紀子が三人いた夏

聡明なアメリカ人ジャーナリストの女性と日本人の男性。ほぼ全篇、二人によるディスカッションで成立してい…

胸のふくらみがこう語った

胸のふくらみがこう語った

男性にはなく、女性だけが備えているもの。それが、胸のふくらみだ。この中篇小説は、一組の男女を中心にす…

彼は結婚したくなった

彼は結婚したくなった

人はなぜ結婚するのか? この問いに整然と回答するのは思いのほか難しかろうが、この小説の主人公は、一人…

最愛の人たち

最愛の人たち

不思議な長篇小説である。一人は写真家、一人は小説家になっている二人の男性がいて、二人は親しい友人同士…

おなじ緯度の下で

おなじ緯度の下で

季節は夏であり、登場人物はまだ幼さの残るハイティーン。そして両親は離婚もしくは死別している、という共…

夏はすぐに終る

夏はすぐに終る

18歳。高校を卒業して5ヶ月。やらなければならないことは特になく、それどころかこの歳にして早くもステ…

私とキャッチ・ボールをしてください

私とキャッチ・ボールをしてください

さりげない遭遇の冒頭から女と男、二人の高校生がするすると川原でキャッチ・ボールをする場面にたどりつい…

エスプレッソを二杯に固ゆで卵をいくつ?

エスプレッソを二杯に固ゆで卵をいくつ?

14歳。自分で自分をもてあまし、世間からは「多感な時期」などと言われたりもする年齢だ。そんな年齢で、…

継続は愛になるか

継続は愛になるか

シンプルだが厄介な短篇。男女がいて、付き合いは5年ほどになり、いつも女が男の部屋を訪ねる。ところがあ…

私はいつも私

私はいつも私

離婚してしまった相手なのに、無性に会いたくなる。いや、そもそも嫌いで別れたわけじゃないのだ。そういう…

とにかくメロディーを聴かせてくれ

とにかくメロディーを聴かせてくれ

後輩に対する先輩の好意から、あるお見合いの機会が訪れる。男性側にも女性側にも、相手がどんな人物か一切…

クレイジー・ハーツ

クレイジー・ハーツ

33歳。それなりの過去があり、それ以上に未来のある年齢だ。一人の女性が久々に日本に帰国することになり…

ある種の素敵なことがら

ある種の素敵なことがら

親密になるきっかけが料理だったとすれば、再びよりを戻すきっかけもまた料理だった、ということがどうやら…

写真は二枚とも靴箱のなか

写真は二枚とも靴箱のなか

外から自分の部屋に一人で帰って来た時、何を感じるか。その感じ方の移ろいが、いわばこの短篇小説の主題か…

没になった短編小説

没になった短編小説

かつて音楽活動のグループを組んでいた5人が、久々に再会する。5人の内訳は女3、男が2。カップルが二つ…

過去でさえ過去になる

過去でさえ過去になる

いま37歳の人間にとって、ちょうど20年前の17歳は、はるかな過去だろう。しかしそれは同時に、もうそ…

眠っているあいだの無防備

眠っているあいだの無防備

登場人物は5人だ。女が2人と男が3人。仕事が終わり、誘い合って食事をし、次の店に移る。3人の男たちは…

ちょうどその頃

ちょうどその頃

午後4時から4時40分くらいまでの時間帯、この小説の舞台となる店は、一日中で最も暇になるらしい。暇だ…

彼女のリアリズムが輝く

彼女のリアリズムが輝く

ミステリー作家の女性がいる。20代で選考委員全員から絶賛されてデビューしたものの外国生活を経て結婚し…

彼女がワゴンを停める場所

彼女がワゴンを停める場所

ステーション・ワゴンは、片岡義男の小説では特別な存在だ。なにしろ「ステーション」なのだからその居住性…

雨の柴又慕情

雨の柴又慕情

小説による日本論と言っていいかもしれない。片岡義男の小説で「日本」が問題になる時、そこには必ず「日本…

逢いたかったのに

逢いたかったのに

ふとしたことで、流れが変わってしまうことはある。「逢いたいな」と思って何度か電話をした女性に逢うこと…

青いマスカラの涙

青いマスカラの涙

二人の中年女性。46歳。学生時代からの親友だ。一人はピアノ弾きをしており、彼女がカクテル・ラウンジで…

あの雲を追跡する

あの雲を追跡する

『夏と少年の短篇』(ハヤカワ文庫)所収の1篇。18歳の少年にとっての、もっとも鮮やかな瞬間を切り取っ…

敍情組曲

敍情組曲

男と女の、極めて印象的な再会のシーンから始まる長篇小説。 二人は高校の同級生であり、17歳だったあの…

勇気は下着から

勇気は下着から

ある時は、彼の部屋で。 またある時は、台風が来襲しているまさにその時、 駐車場に停めたステーション・…

戦う写真家との友情

戦う写真家との友情

多くの部分が女性二人の会話で成立した短篇。 ストーリーを主に引っぱっていくのは写真家の女性で 彼女は…

あの影を愛した

あの影を愛した

長篇小説の中心にいるのは美佐子という女性。 中心、というのは登場の頻度が最も高く、 彼女の視点が基本…

どこからでも手紙は届く

どこからでも手紙は届く

後ろには、母親と離婚した父親と、その新しい結婚相手。 前には、母親と、その年老いた父親。 2台並んで…

膝までブルースにつかって

膝までブルースにつかって

二人の女性がレストランで落ち合い、 そこで交わされる会話を中心に進んでいく短篇。 季節は梅雨。二人と…

愛をこめてはいけない

愛をこめてはいけない

これは片岡義男の小説では、珍しい部類に属するのではないだろうか。 なにしろ、3歳の女の子が全編にわた…

愛の基礎としての会話

愛の基礎としての会話

片岡義男の小説にはしばしば作家が登場し、 今まさに思いついたストーリーを 目の前の相手(作家はたいて…

静かな冷たい花

静かな冷たい花

奇妙な短篇である。 一組の夫婦の会話を通じて、妻のほうの友人が 結婚についてどう考えているか、そして…

離婚して最初の日曜日

離婚して最初の日曜日

縁あって結婚した二人が離婚する。 仕方のないことではあるが、愉快な経験とは言い難い。 しかし、争いや…

which以下のすべて

which以下のすべて

受験を控えた高校生男子。魅力的な女性教師が、自分の姉と友人であるという状況はちょっと誇らしいものであ…

完璧な恋人の作りかた

完璧な恋人の作りかた

非常に雑な感想めいた言葉でまとめてしまうなら 例えば「ストーカー」といった言葉で この短篇の何がしか…

ボーイフレンド・ジャケット

ボーイフレンド・ジャケット

片岡義男の小説には、しばしば作家を職業とする人物が登場する。 そして小説の中で、その作家が書いた小説…

記念写真

記念写真

偶然地下鉄に乗り合わせた男女が 久しぶりだからちょっと飲もう、ということになる。 よくある場面だ。そ…

yours

yours

詩集、と呼んで差し支えないだろう。 タイトルがあり、ページの一番下まではいかないセンテンスが 行分け…

本当の自分を見たくて

本当の自分を見たくて

カメラというものは、機械だから、 何の感情も偏見もなく、目の前の対象をありのままに映し出す。 そうし…

雨のなかの日時計

雨のなかの日時計

再会がある。二つの再会だ。 最初に男同士の再会があり、そこである疑問が浮かび そのことの確認も含め、…

青い空、甘い風

青い空、甘い風

18歳で高校を卒業し、そこからまた18年。 結婚して、離婚して、ヨリを戻す、というようなこともチラホ…

歩いていく彼のヴァリエーション

歩いていく彼のヴァリエーション

6つのエピソードからなる短篇だが、一筋縄ではいかない。 なにしろ、6つがバラバラなのだ。 最初の章に…

十六個の角砂糖

十六個の角砂糖

ふとした瞬間に誰かを思い出し、お茶に誘い出す。 誰にも経験のあることだろう。 電車を降りた男は思い立…

どこにもいない私

どこにもいない私

14歳から15歳へ。 この小説は、移り行く季節の中での、二人の少女による 切実な時間論だ。 過…

自分のことが気になって

自分のことが気になって

少女小説にして哲学小説。それも高純度の。 少女が「死」に魅入られる物語は世の中にいくつかあるだろう…

たしかに一度だけ咲いた

たしかに一度だけ咲いた

衝撃の小説、と言っていいと思う。 ここには14歳の少女4人が登場するが、 彼女たちの固い結束は、…

夢の終わるべきかたち

夢の終わるべきかたち

エッチ、という言葉がこの短篇では使われる。 エッチな投稿写真を中心に構成されるエッチな雑誌があり、 …

ついていけなかった

ついていけなかった

スーパーマーケットの中で、バッタリ友人に会う。 ごく日常的な出来事だが、ここでは同じ35歳の男が二人…

いつもの彼女、別な彼

いつもの彼女、別な彼

一緒に住んでいて、恋人と呼べなくはないが 家庭を営むには至らない男女がいる。 男は不意に会社を辞める…

写真展のテーマです

写真展のテーマです

一人の女性と一人の男性が会うのはいつもホテルの部屋だ。 そして男は「見てほしいものがある」と言いつつ…

三重奏の主題

三重奏の主題

男が一人。女が二人。そこには恋愛感情がある。 このような状態はしばしば「三角関係」と呼ばれ、 著しい…

楽園よりも不思議

楽園よりも不思議

2組の男女のカップルが、映画館で映画を観ていた。 4人は友人でもあり、偶然、同じ映画を見ていたことを…

美術館で過ごした時間

美術館で過ごした時間

恋人同士、とはどうもいえないようだが、親密な二人だ。 親密であいまいな二人。 彼女が引っ越した新しい…

ティラミスとエスプレッソ

ティラミスとエスプレッソ

恋人同士ではない。しかし互いに好意は持っている。 会うのは頻繁ではない。半年ぶりくらいか。 その…

セヴンティーン

セヴンティーン

再会があった。45歳、という中年の男女の再会。 実に28年ぶり、ということは、かつて二人は17歳だっ…

散ってゆく花

散ってゆく花

お盆の季節。都会に出た多くの人々が帰省し、 旧交を温めるタイミングでもある。 集まったのが、かつて甲…

彼がいる場合、いない場合

彼がいる場合、いない場合

主人公は写真家の女性。 経験豊富で著作もあるが、学びたいことはまだまだあり、 今は花の写真を専門に撮…

ロマンスなら上海

ロマンスなら上海

2人仲良く出張するサラリーマン。 偶然、新幹線に置いてあった雑誌で これから仕事で訪ねる先の街で か…

六月の薄化粧

六月の薄化粧

一緒に暮らしている男女がいる。 女性はケーキ教室のアシスタントを務め、 男性は予備校および学習塾の講…

いちばんつらい人

いちばんつらい人

海岸沿いの夜の国道をひた走る2台の自動車がある。 前を行くのはシトロエンである、女性が1人で運転して…

その日はじめてのコーヒー[1990 version]

その日はじめてのコーヒー[1990 version]

「その日はじめてのコーヒー」と題された片岡義男の小説はこれ1つではない。 もう1つ、1984年に発表…

プールに活ける花

プールに活ける花

日本の最北端から札幌、秋田、東京と忙しく仕事をこなし、 静岡の実家ならのんびりできるかと思えばさにあ…

口紅と雪の結晶

口紅と雪の結晶

1人の女性がいる。 親しい男性の写真家に、自分を写したスナップ写真を撮ってほしい、と依頼する。 快諾…

過去の黄色、現在のブルー

過去の黄色、現在のブルー

キャンディを口に含んだ瞬間、つい、空を仰いでしまう。 ああ、自分もそうだった、とまでは行かなくても …

三日月と会話する

三日月と会話する

『甘く優しい短篇小説』と題された短篇集に収録された作品たちは それぞれ「短篇小説を書く」ということが…

甘く優しい短篇小説

甘く優しい短篇小説

甘く優しい短篇小説、というタイトルを持つこの短篇小説が その通りに「甘く優しい」かどうかは個々の読者…

ソノマの重い赤

ソノマの重い赤

片岡義男の小説にはしばしば小説家や編集者が登場する。 そして、会話の中の言葉やフレーズが、そのまま小…

花のある静かな日

花のある静かな日

『花のある静かな日』と題された角川文庫を底本にしたが、全部で21もの掌編が収められている。掌編同士は…

そして彼女はサボテンに刺された

そして彼女はサボテンに刺された

待ち合わせをして、3人が食事のためにレストランに集まった。 女性が2人、男性が1人。 1人の女性は男…

そして最後にマヨネーズ

そして最後にマヨネーズ

主人公は作家。作家が女性と食事を共にし、 小説のアイデアを語って聞かせるという冒頭の展開は 片岡作品…

趣味の腕立て伏せ

趣味の腕立て伏せ

自立した大人の女性は、おいそれと人前で屈託した表情を見せることなく、 基本的に陽性である。それは電話…

展望台の退屈

展望台の退屈

なんという、人を食った短篇小説だろうか。 ここには1人の男性と1人の女性が出てきて、しかもわざわざ …

三人称単数

三人称単数

「私」でも「あなた」でもなく、「彼」もしくは「彼女」。 言うまでもないが、これを「三人称単数」という…

「ママ、ママ」

「ママ、ママ」

人は、自らの生い立ちを選ぶことはできない。 空手のインストラクターを務めるようなしなやかな肢体を持っ…

サーフボードの運命

サーフボードの運命

15歳の誕生日に、忽然と現れた赤いサーフボード。 波乗りを知っている人にはなじみの、昔のロングボード…

生きかたを楽しむ

生きかたを楽しむ

作者と同じ、「ヨシオ」という音のつらなりを持つ17歳がいる。 カタカナのヨシオだ。ヨシオは高校の卒業…

結婚しよう

結婚しよう

月。ピクニック。焚き火。膝。蜜柑。涙。風鈴。紅茶。霧。窓。 この中篇小説は2部構成になっていて、第1…

紅茶の真夜中

紅茶の真夜中

いったい何事だろう、この短篇小説は。 クーペが2台。白と黒。真夜中の道路を疾走する。 どうやらそこに…

この色は心の色

この色は心の色

シンプル極まりないが、同時に陰影に富んだ短篇である。 片岡義男という作家には、人間の身体(いや、小説…

赤い靴が悲しい

赤い靴が悲しい

時間は、いろいろなものを遠ざける。 ふと呼び出してやろうと思った男性は 組織の奥深くに紛れ込み、電話…

断片のなかを歩く

断片のなかを歩く

時間も場所も完璧に異なる断片が、次々に続いていく。 これが直線的な物語でないことはすぐにわかる。 し…

海を呼びもどす

海を呼びもどす

この長篇小説には、著者によるまえがきがある。 そのまえがきを読むことによって たちどころに読んでみた…

撮られる彼女たち

撮られる彼女たち

女性経験のまったくない18歳の大学生が 福引で当たったカメラを持って、次々に女性を撮りまくる物語。 …

スーパー・マーケットを出て電話ブースの中へ

スーパー・マーケットを出て電話ブースの中へ

男女が2年ぶりに会う。 26歳で出会って、今は35歳。お互い、いろいろあった。 途切れてはまた再会=…

永遠に失われた

永遠に失われた

17歳。人生で最も輝かしく、また不安定な年齢だ。誕生日を終えたばかりの彼女は、ふと家を出てバスに乗り…

愛は、どうにでもなれ

愛は、どうにでもなれ

1人の男性の写真家がいる。 仕事は比較的順調で、依頼には事欠かないようだ。 写真家3人で事務所を構え…

ハーフ・パパイア

ハーフ・パパイア

美術館という空間に身を置く1人の女性がいる。 その空間にあるアブストラクトなオブジェが なぜだろう、…

長距離ライダーの憂鬱

長距離ライダーの憂鬱

まるでアフォリズムのように短い断章が並び、 しかしアフォリズムとは違って、 かすかにストーリーと呼べ…

ミッチェル

ミッチェル

この断章形式はいったい何だろうか? 詩、のようにも思える。いや実際、これは詩なのだ。 この短篇に書か…

4シリンダー追想

4シリンダー追想

これは『恋愛小説』(角川文庫)に収められた一篇であり、 同じ本に収録された別の短篇「と、彼は思った」…

と、彼は思った

と、彼は思った

ある時、本のあいだに挟んであるモノに気が付き、 思わず昔を懐かしむ、ということは誰にでもある。 この…

基本を学ぶ

基本を学ぶ

17歳。人生で最もまぶしい年齢だ。 高校を卒業する少し手前の時間。そこには 後の人生にはない、その時…

ひと目だけでも

ひと目だけでも

ライターのような仕事をしている男。 仕事の過程で様々な人々と出会い、 そこに仕事とは別種の感情が入る…

楽園の土曜日

楽園の土曜日

将来、伴侶になるかもしれない女性の実家に 男はその女性の短い帰省の見送り、という仕方で 入り込む。彼…

肩をうしろから見る

肩をうしろから見る

理屈っぽい会話。それこそ、ある意味で 片岡義男の小説の真骨頂である。 「理屈っぽい」と表現すれば悪口…

魚座の最後の日

魚座の最後の日

記憶に刻み込まれる女性がいる。 その女性と再び会えば、それは再会、ということになる。 この小説におい…

その日はじめてのコーヒー[1988 version]

その日はじめてのコーヒー[1988 version]

この短篇小説においては 主人公の男以外の登場人物はことごとく女性である。 母親。2人の姉。親しく交際…

香水と誕生日

香水と誕生日

女も男も、片岡義男の小説の登場人物には他の作家に例を見ない魅力が備わっているけれども、「では、男女の…

煙草に火をつけて終わる

煙草に火をつけて終わる

タイトルには「煙草」とあるが このシンプル極まりない短篇のもう一つの主役はシャツだ。 普段は吸わない…

左右対称

左右対称

誕生日が同じ3人の女性が一堂に会する。 誕生日ばかりではない、年齢まで一緒だ。28歳。 しかも彼女た…

少年の行動

少年の行動

まだ自立前の少年であるならば、 生きる環境は、親や家庭で決まってしまう。 ここにあるのは、労働者階級…

浴室で深呼吸

浴室で深呼吸

ジャズ歌手としてデビューする友人のステージを見るため 彼女たちはステーション・ワゴンで西へと向かって…

初雪より一日早く

初雪より一日早く

男と女が出会う。 男は写真家であり、女は見事な肢体の持ち主だ。 男はその体に魅了され、様々な場面で彼…

火曜日が締め切り

火曜日が締め切り

恋人ではないが親密な間柄といっていい男性から 滞在先で電話をもらったのは、この小説の主人公である28…

おなじ日の数時間後

おなじ日の数時間後

男が2人、女が2人。チームを組んで仕事の旅に出る。 長く続く出張だから良好な関係を保ったままでいたい…

彼女を思い出す彼

彼女を思い出す彼

会社の同僚である男女。 恋人同士ではないがあいまいな親密さがあり、 それは自分の部屋で夕食を食べよう…

僕と結婚しよう

僕と結婚しよう

短時間のうちにその人物の本質を見抜き、 肖像画を描くことのできる女性がいる。 しかも、惜しげもなくそ…

今日は口数がすくない

今日は口数がすくない

オートバイ雑誌の編集をしている1人の男性。 彼が自分の城である部屋で模様替えなどをしているところに …

緑の瞳とズーム・レンズ

緑の瞳とズーム・レンズ

女性が1人と男が1人。 女性は金髪で緑色の瞳をした経済学者。男は写真を撮る者。 2人は日本中のさまざ…

夜はまだ終わらない

夜はまだ終わらない

タフな仕事を終え、明日は何の予定もない。 そんな最もリラックスできる時間に、女は1人、夜の街に出る。…

真夜中のセロリの茎[1988 version]

真夜中のセロリの茎[1988 version]

男が2人と女が2人。2台の自動車に分乗して わざわざ凧揚げに行ったりするような仲の良さだが、 4人は…

ヒロ発11時58分

ヒロ発11時58分

かつてはホノルルに次ぐハワイ第2の都市として 栄華を極めたヒロ。度重なる災害で町の規模は半分になり、…

双眼鏡の彼方に

双眼鏡の彼方に

元本は、ハワイをめぐる5つのラヴ・ストーリーが 収録された『頬よせてホノルル』。 ハワイにいる男の許…

アロハ・シャツは嘆いた

アロハ・シャツは嘆いた

観光地化する以前のハワイ。その類まれな美しさを象徴する 1つの実物として、アロハ・シャツ、というもの…

冬の貿易風

冬の貿易風

ホノルルのブックストア。 巨大なショッピング・センターの中にあるその店の外側は 冬の貿易風が降らせる…

ラハイナの赤い薔薇

ラハイナの赤い薔薇

朝食とは極めて個人的なものだ、とこの小説は言う。 良い朝食には良い朝が必要であり、それは前夜、 つま…

ビートルズを撮った

ビートルズを撮った

ビートルズが来日したのは1966年。それからおよそ20年の時を経て 今までしまわれたままでいた極めて…

ビールの飲みかた

ビールの飲みかた

男が2人に女が1人。三角形だが三角関係ではない、というカタチが 片岡義男の小説世界にはごく自然な姿と…

二者択一に酔う

二者択一に酔う

なんといい加減な男。そう思う読者も少なくないはずだ。 YESかNOか、キッパリどちらかを選べ、という…

深夜の青い色

深夜の青い色

この小説の中では、男は浅はかで残念な性質の持ち主として描かれている。 なにしろ、女性2人の仲を知りな…

花よ食卓に来い

花よ食卓に来い

男女がテーブルにつき、さしむかいで夕食をとっている。 会話の主題は明日の朝の朝食だ。 女性の毎日の朝…

星の数ほど

星の数ほど

2人の女性がいる。2人はまったくの他人同士だったが 1人の男性を介して知り合うことになる。 共にオー…

胸は痛まない

胸は痛まない

長く語ることのできる人、というのがいる。 この小説には2人、そういう人物が出てくる。 しかもその2人…

スポーツとほんの気晴らし

スポーツとほんの気晴らし

君を喩えるならスポーツだ。君はほんの気晴らしだ。 もしそんなふうに男から面と向かって言われたら 実際…

嘘はやめよう

嘘はやめよう

なんと挑発的な。あるいは、なんと不愉快な。 おそらく、そのように読むことは十分に自然なことだろう。 …

スプーン一杯の月の光

スプーン一杯の月の光

不思議な短編である。不安定の中に 一時的にできたエアポケット、あるいは台風の眼、のようにも見えるし、…

タイプライターの追憶

タイプライターの追憶

この本の仕組みは「あとがき」に作家自身が書いている内容につきる。 フィクションとしての小説に1人の…

バラッド30曲で1冊

バラッド30曲で1冊

男女がいる。ホテルの中だったり、 セダンやクーペに乗っていたり、そうして この世界が見えながら、囲み…

夜のまま終わる映画

夜のまま終わる映画

男女がいる。季節は秋。もう真夜中だ。 しかし、女性にはこれから仕事がある。 毎週の決まった仕事だが、…

西瓜を食べよう

西瓜を食べよう

本作の最後に付いている「著者との会話」では 「オートバイは十七歳にもっとも似合うと、ぼくは思っている…

オートバイが走ってきた

オートバイが走ってきた

まるで別々の2つの作品を接合したかのように およそ途中までの展開からは想像もできないようなラストがや…

防波堤を歩きながら

防波堤を歩きながら

「私のほかに女性がいるでしょう」と、 女性が男性に向けて問いかけたとしたら、詰問と考えるのが通例だろ…

彼の心の影

彼の心の影

倒錯、と呼べないこともないし、あるいはおかしな性癖として 片付けられてしまう可能性もあるだろう。 し…

愛し愛され

愛し愛され

互いに好きで、結婚したい意志もありながら、それが実現しない。 そういうことは、人の一生においてはあり…

彼はプールの底

彼はプールの底

2人の女性と1人の男性がいる。 女性同士は友人であり、男性はうち1人の夫だ。 ある時、1人の女性がも…

彼らに元気が出る理由

彼らに元気が出る理由

小説を書こうとしている男がいてその男も含んだストーリーと、彼が書いた小説の両方を合わせて1つの長篇小…

雨の降る駐車場にて

雨の降る駐車場にて

作家がそのような語彙を用いているわけではまったくないが、 これは近年の言葉で言えば「シングルマザー」…

嘘はほんのり赤い

嘘はほんのり赤い

この小説のタイトルを確認してから読み始めれば、 その「嘘」というのはおそらくこのことだろう、 という…

私と寝て

私と寝て

オートバイ小説であり、出会いの小説である。 冒頭のシーンは、オートバイ・ファンを満足させるに十分な魅…

かたわらで泣いた

かたわらで泣いた

作家と編集者が会う。原稿の受け渡しのためだ。 これまで共に仕事をしてきた時間も含め、深い信頼で結ばれ…

正直で可憐な妻

正直で可憐な妻

この短編の、再会のシーンのあざやかさはどうだろう。 もしも映画なら、男性視点、女性視点、ロングショッ…

彼女の心とその周辺

彼女の心とその周辺

相当に実験的な作品、と言っていいだろうか。 彼女は終始、1人であり、この小説に会話は一切無い。 しか…

泣くには明るすぎる

泣くには明るすぎる

もう4年前に終了したラジオ番組を、一晩だけ復活させる。 それも、たった1人の女性を喜ばせるために。 …

灰皿から始まる

灰皿から始まる

劇作家であり、小説家でもあったチェホフは、かつて 「ぼくは何でも書く。目の前に灰皿があれば灰皿の短編…

時差のないふたつの島

時差のないふたつの島

片岡義男の小説にはストーリーを書くという行為そのものを考察し、主人公が登場人物たちと会話し、その成り…

ブルー・マイナー

ブルー・マイナー

われわれは小説を読む時、なにかしらネガティブな出来事が起こり、葛藤や事件、人間関係の変化などを経たの…

泣いた顔

泣いた顔

片岡義男の小説には美人しか登場しない、といっても過言ではないが この小説の竹田恵理子もむろん、相当な…

鎖骨の感触

鎖骨の感触

見ることができ、触ることのできるもの、 そのような「できる」関係にある男女を描くには、 短編小説とい…

秋時雨

秋時雨

吹き付けるような秋時雨の中を 2台のクルマが走っていく。夜もかなり深い時間だ。 2台には男女が2組ず…

ほぼ完璧な情事

ほぼ完璧な情事

言うまでもなく、小説は言葉でできている。 恋愛小説だって、小説である以上、やっぱり言葉でできているは…

私は彼の私

私は彼の私

夏が去れば、次には秋がやってくる。しかし、 季節のうつろいはゆるやかで、いたるところに夏の名残がある…

桔梗が咲いた

桔梗が咲いた

作家自身が「あとがき」に書いたようなひとつの明確なイメージ、明確だが小説としては何年も結実しなかった…

鏡が必要です

鏡が必要です

不可思議な短編小説である。 登場人物は3人。女が2人で男が1人。 しかし女のうちの1人は、確かにそう…

微笑の育てかた

微笑の育てかた

微笑とは何だろうか。 破顔一笑や、大きな喜びとは違って、抑制の効いた、それでいて隠しようもなく何かが…

その物語を要約すると

その物語を要約すると

ミステリ小説の好きな女性が、移動の時間を利用して買ったばかりのミステリに読みふける。至福の時間だ。 …

コーヒーが冷えていく

コーヒーが冷えていく

このうえなく愚かでバカな男がいて、しかしその男には友人もいれば親しい女性もいて、彼と彼女はまったくも…

いい気分だ

いい気分だ

舞台はプール。 水をたたえた空間だが人工物であり、やや密閉感じもある空間。 主役は2人の女性。という…

あおむけに大の字

あおむけに大の字

短編というよりは掌編。 そしてちょっと不思議な一編である。 登場人物は女性2人だけ。 酔った1人をも…

なんという甘いこと

なんという甘いこと

25歳と28歳と24歳。 この短編には三つの時間が流れている。 24歳、25歳、28歳と自然の時間の…

傷心のつくりかた

傷心のつくりかた

『微笑の育てかた』と題された短編集に含まれた一編。 「微笑」が育つ背景には、「傷心」の生産もあった、…

私のなかの三つの夏

私のなかの三つの夏

自由恋愛。あるいは嫉妬。 そのように呼んでしまうといかにも陳腐に聞こえるが、この短編が少女向け小説の…

私の風がそこに吹く

私の風がそこに吹く

この短編の主人公は、1人の女性と、もう一つは部屋だ。 部屋に帰りたくない、という思いがあればホテルに…

私たち三人

私たち三人

比喩ではなく、文字通りの挟み撃ちである。 なにしろホテルのバーカウンターだ。 撃たれる立場の人間を真…

彼のオートバイ、彼女の島2

彼のオートバイ、彼女の島2

『彼のオートバイ、彼女の島』の続編ではない。 先行するその小説が映画化されるとしたらどうなるか、とい…

ビールをくれ

ビールをくれ

この若さでなぜそんな部屋数の多い家に住めるのか。 そんな現実的な疑問は物語を快適に読むための好奇心に…

ろくでもない男

ろくでもない男

タイトルは「ろくでもない男」だが、これはむしろ女の物語だ。 男に従属するのではなく、しかし男に連れら…

あなたは男で私が女

あなたは男で私が女

このタイトルから類推されるのは例えば女と男のラブストーリーだろう。 その予測は間違いではない。が、本…

メドレーで六曲

メドレーで六曲

掌編、と言って差し支えないごく短い6編を読者はするすると追いかけていってサラリと読み終えてしまう短編…

無理をする楽しさ

無理をする楽しさ

これもまた「再会」の物語である。 片岡義男の小説世界にあっては1台に2人が同乗することももちろんある…

彼らがまだ幸福だった頃

彼らがまだ幸福だった頃

徹底して「見る」ということを主題にした長篇である。 刻々と変化する時間と風景の中で何をどう見るのか。…

フラッシュ・バックを使うな

フラッシュ・バックを使うな

作品の隅々にまで、シドニーのさわやかな風が吹いている。 そして、片岡作品の顕著な主題の一つである「再…

一日の仕事が終わる

一日の仕事が終わる

大人同士の関係ならば、互いに仕事を持ち、そのことを尊重し合う、というのが通常の状態だろう。 そして仕…

ハートのなかのさまざまな場所

ハートのなかのさまざまな場所

片岡作品の男女関係においては嫉妬、という感情は陰を潜めている。 皆無ではないが、むしろ嫉妬によって損…

きみを忘れるための彼女

きみを忘れるための彼女

自分とはスピードが合わない。 自分はいつも遅れてしまう。 その「遅れ」の自覚から取った行動がとりかえ…

別れて以後の妻

別れて以後の妻

片岡作品にとって重要な「再会」をモチーフにした作品群の一つ。 季節がいつのなのか、場所はどこか、再会…

彼女から学んだこと

彼女から学んだこと

会話や口にされる言葉がまったくないまま小説はしばらく進行していく。 彼女、と呼ばれる女性がどんなふう…

オートバイに乗る人

オートバイに乗る人

ひどい仕打ちであることは間違いないにしても それをこんなふうにやってのけることには やはり小説として…

紅茶にお砂糖

紅茶にお砂糖

再会。これもまた片岡作品の主題の一つである。 同じ人間が、時間と場所と立場を変えると、同じ人間ではな…

胸に吸いこむ潮風

胸に吸いこむ潮風

片岡義男の小説の登場人物たちは、18歳という若さにあっても、巧みにステーション・ワゴンを操作する。 …

ふたとおりの終点

ふたとおりの終点

同じ大学に在籍していた男女4人がステーション・ワゴンで西へ向かう。 やはり同じ大学にいた友人の結婚披…

最愛のダーク・ブルー

最愛のダーク・ブルー

このごく短い小説は、冒頭とエンディングがブルーで埋め尽くされている。 2つはまるで種類の違うブルーだ…

彼を愛してなにを得たか

彼を愛してなにを得たか

徐々に関係がまずくなるとか、短くない断絶を経て決定的にダメになるとか、そういうことではなく、なに一つ…

心のままに

心のままに

家族がある。親と子がいる。 愛情で結びついてはいるが、縛ってはいない。 だからいつしか自然に解けるよ…

彼女が持つにふさわしい

彼女が持つにふさわしい

片岡作品に繰り返し現れるモチーフがある。 例えば、結婚を一度経験した後、自分は結婚という選択を取るべ…

シャツのボタンが段ちがい

シャツのボタンが段ちがい

27歳の男性。たっぷりの未来があるようでもあるしそれなりの過去の堆積もある年齢だ。 いくらでも眠るこ…

寝顔やさしく

寝顔やさしく

思えば、寝顔ほど無防備なものもまたとないのかもしれない。 東京駅にいて、眠たくてたまらない、となれば…

花一輪

花一輪

いくつもの片岡作品がそうであるように女性1人に男性2人、というパターンの短篇である。 三角関係と言っ…

誰もがいま淋しい

誰もがいま淋しい

作者自身が「あとがき」に述べているようにこの作品はそれぞれ別々に書かれた6つの短編をひとつの流れにつ…

忘れてあげない

忘れてあげない

短篇集『ボビーをつかまえろ』に収録された作品。 同年齢の異性の誕生日に豪勢な花束を持って現れ、しかも…

右の頬に触れる指さき

右の頬に触れる指さき

女性と男性は常に1対1の対等の関係にある。 しかしながらそれはAとB、CとDといった固定されたもので…

昔々、ある夏の日に

昔々、ある夏の日に

17歳、盛夏。青春の真っ只中の時間に、ボビーと呼ばれる少年は2つの約束を果たすためオートバイに乗って…

いつか聴いた歌

いつか聴いた歌

不幸な亡くなり方をした父親から唯一の財産として娘は歌を贈られた。 長じてカントリー歌手になった娘は父…

追伸・愛してます

追伸・愛してます

少年少女向けの文庫レーベル・コバルトシリーズに収録された一篇。 ここでは、思春期特有の繊細さとストレ…

メイン・テーマ3

メイン・テーマ3

「メイン・テーマ」の3作目。まだまだ旅は続いている。 メイン・テーマとは、自分の時間をどのように過ご…

きみはただ淋しいだけ

きみはただ淋しいだけ

この短篇小説を読み終え、あらためてタイトルを見ると、いかにも的確で、同時に残酷に思えてくる。 10年…

一等星の見える窓

一等星の見える窓

今日こそは会いたい女性がいる。 いつもならしない残業もこなし、時間をつぶそうとするもなかなか電話は通…

一生に一度かしら

一生に一度かしら

たいへんに魅力的な女性がいて、彼女と寝たい、それが実現するなら百万円払ってもいい、と男が口にする。 …

イアリングをつけるとしたら

イアリングをつけるとしたら

編集者と書き手の情事。 ここでは編集者が男性であり、書き手はまだ書くことの経験が十分ではない。 小説…

B面の最初の曲

B面の最初の曲

最初のアルバムを作ろうとしている女性がひとり。 A面に収録する曲はすでにできあがり、今はやや趣を変え…

さようならの言いかた

さようならの言いかた

若い男女がいる。恋人同士ではない。 大切な人を亡くした同士だ。 男にとっては親友。女にとっては恋人。…

メイン・テーマ2

メイン・テーマ2

「メイン・テーマ1」から「2」へ。どこまでも旅の物語は続く。 旅の理由は、いい波に乗りたいから。それ…

雪が降るから

雪が降るから

とりたてて高揚しているわけではないだろう。 しかし、ただクールなままでもつまらない。 なにしろ外は大…

さっきまで優しかった人

さっきまで優しかった人

唖然とする展開、といってもいいかもしれない。 しかも2度。この短さの中で2度、唖然とできる。 舞台設…

ふたり景色

ふたり景色

再会、という片岡作品にあって重要な、そして数限りないバリエーションの一つ。 当人たちにもなぜそうする…

ダブル ミント

ダブル ミント

完全に対等な、男女の関係がある。 共に過ごす時間は快適で、偽りがなく無理なところが少しもない。 そう…

僕と寝よう

僕と寝よう

再会は片岡義男の小説にあっては重要な起点となる。 再会、という設定だけでそこに少なくとも2人以上いて…

どこかにあるはずの素敵な島

どこかにあるはずの素敵な島

不思議なタイトルである。 というのも、この小説の中では実際に、結婚した男女が毎年休暇を過ごす南の島が…

エクストラ・ドライ

エクストラ・ドライ

エクストラ・ドライのジンは、かなりキツい。 それがこの、何も起こらないといえば起こらない、おだやかな…

粉雪のつらく降るわけ

粉雪のつらく降るわけ

未来へと目を向けてある決断を下しても、それは現在が見ている風景でしかないからやがてその時がやってきた…

標的

標的

常軌を逸した、と形容しても差し支えないと思われるここに描き出された光景は、なぜそれが行なわれるのかに…

男友だち

男友だち

片岡作品に登場する女性たちの多くは社会通念ではなく、自分自身の中にモラルを持つことで徹底している。 …

缶ビールのロマンス

缶ビールのロマンス

オートバイで長距離を移動するなら電車やバスなどの移動手段と違い、 時には先に進めないアクシデントが起…

水瓜を射つ女

水瓜を射つ女

明解極まりない短篇小説である。 アメリカでは、日本と違い、一定の手続きを経れば、誰でも銃を手にするこ…

こちらは雪だと彼女に伝えてくれ

こちらは雪だと彼女に伝えてくれ

名前を構成する漢字が1文字だけ違っていて、年齢は同じ。 そして何より、2人ともとびきりすばらしい女性…

メイン・テーマ1

メイン・テーマ1

『メイン・テーマ』という映画があった。 薬師丸ひろ子主演。森田芳光監督。1984年公開作品。 ここに…

一日じゅう空を見ていた

一日じゅう空を見ていた

一日じゅう空を見ていることを可能にするもの、 それも最高の条件で見続けることを可能にするのはいかなる…

熟睡する女性の一例

熟睡する女性の一例

不思議なタイトルの短篇であり、様々に解釈できそうなストーリーだ。 片岡義男の小説群は、美人しか登場し…

もうひとつラヴ・ソング

もうひとつラヴ・ソング

この短篇のすばらしさは、タイトルに集約されている。 「もう一つのラヴ・ソング」ではなく「もうひとつラ…

ある日の真夜中

ある日の真夜中

このストーリーは、このあと、どうなるのだろう? それを考えるのが非常に楽しい作品だ。 用心深く注意を…

幸せは白いTシャツ

幸せは白いTシャツ

20歳の夏。彼女は一人でオートバイに乗って日本中を旅する。ひと夏の経験ではなく、少なくとも1年、でき…

雨に唄えば

雨に唄えば

何も起こらない小説、と言ってみたくなる。 それはもちろん嘘で、ここには女と男が登場し、 女は仕事をこ…

心待ち

心待ち

心待ち。この美しい言葉を最大限に生かすようにこの短篇は書かれている。 梅雨の東北地方。 オートバイで…

駐車場での失神

駐車場での失神

なんとも不思議な短篇である。 そして、小説としての不可思議な、割り切れない、ニュアンスに富んだ魅力が…

スイッチ・ヒッター

スイッチ・ヒッター

最悪の主人公、といって差し支えない。 主人公がナイスガイだったり、 苦悩する人格だったりする必要はな…

彼の右隣りが、私

彼の右隣りが、私

再会は、一つのドラマである。 偶然の再開は、そうそう起こるものではなく、しかし限りなく無に近い可能性…

私は彼女のモーニング・コーヒー

私は彼女のモーニング・コーヒー

婚姻関係にある相手以外の人物と一線を超えた付き合いをした場合、 倫理的に指弾されたり、感情がもつれあ…

8フィートの週末

8フィートの週末

片岡義男の小説に登場するサーファーは、波乗りしかしていない男たちだ。 最低限の生活費を稼ぎ、職業を持…

501 W28 L34

501 W28 L34

1年ほど付き合った男女の仲でも、共有されていないものはいくらでもあるだろう。 それが結婚だった場合、…

ドライ・マティーニが口をきく

ドライ・マティーニが口をきく

酔う、とはどういうことだろう? 酔った自分をまるで憶えていない、とは、どういうことだろう? 酔ってい…

煙が目にしみる

煙が目にしみる

ひどい男、と言ってさしつかえないだろう。 仕事が忙しいことを理由に、約束を反故にし続ける男である。 …

巨大な月曜日

巨大な月曜日

サーフィンを描いた有名な映画に『ビッグ・ウェンズデイ』がある。 この場合の「ビッグ」とは言うまでもな…

ホテル・ルーム2

ホテル・ルーム2

この、ごく短い短篇小説の中で起きていることは何だろう? 彼女は男に何度も電話をする。 男は仕事で拘束…

ホテル・ルーム1

ホテル・ルーム1

日本列島は、台風の通り道だ。 空模様が暗くなり、雨が、風が激しくなり、 やがて猛烈な勢いを周囲に振り…

女は気だてと人は言う

女は気だてと人は言う

女は気だてと人は言う。 だったら私の気立ては最悪だと女は言う。 それは投げやりでも自嘲でも、すねてい…

去年の夏に私たちがしたこと

去年の夏に私たちがしたこと

20歳の夏。自由になる時間は豊富にある。 そして、オートバイがある。 灼熱の日本列島を、自分のペース…

ムーンライト・セレナーデ

ムーンライト・セレナーデ

片岡義男のいくつかの小説が踏襲する独特のパターンというものがある。 ダメになった、嫌いになったわけで…

エンド・マークから始まる

エンド・マークから始まる

かつての同級生で年齢も同じ2人の女が、再会する。 飛び出してきた1人の女を、もう1人の女が迎える。 …

彼女が風に吹かれた場合

彼女が風に吹かれた場合

片岡義男の小説においては、不美人が登場しないのと同じように、嫉妬が登場しない。 いや、登場人物たちは…

タイトル・バック

タイトル・バック

女は大阪、男は東京。 夫婦の別居といえば誰しもネガティブな関係を想像するが、情熱を傾けた仕事のために…

サマータイム・ブルー

サマータイム・ブルー

男はロード・ライダー。 夏のあいだ、あちこちの小さな町を気ままに走り抜けている。 一緒に海へ行くはず…

九月の雨

九月の雨

2人には、大切な機器がある。 少女は、カメラだ。日々、関心のおもむくままにスナップを撮り、日記帳に貼…

マイ・ダーリン・ハンバーガー

マイ・ダーリン・ハンバーガー

社会、というものを動かしているのが主に大人であるなら、そこにあるルールもまた、大人が決めたものだろう…

D7のワルツ

D7のワルツ

2人の女性がいる。 2人とも自立していて、仕事が忙しく、いつも多忙だ。 そんな彼女たちにとって、正月…

Dm16小節

Dm16小節

28歳、女性。独身。テレビ番組の制作助手。 彼女の仕事ぶりは完璧だ。 番組制作上、重要な取材の段取り…

Ten Years After

Ten Years After

3人いる。女が1人と男が2人。 この組み合わせによる男女3人のストーリーは、片岡義男の小説においては…

and I Love Her

and I Love Her

1人の女性がいる。 この小説は、彼女の輪郭と所作だけを丁寧に追ったものだ。 彼女がどんな部屋に住み、…

湾岸道路

湾岸道路

1組の夫婦がいる。2人は「肉体」派だ。 片岡義男の小説がいつもそうあるように、2人の関係の齟齬をそれ…

私のような女

私のような女

可愛い女とは、どんな女か? 方向音痴の女だ、というのがこの小説の答えである。 方向だけではない、なに…

ホワイト・アルバム

ホワイト・アルバム

片岡義男のこれまでの短編の中で繰り返し出てくるモチーフや場面が、ここでも複数、登場する。 夏。オート…

水玉模様と月の光り

水玉模様と月の光り

学生の夏休み。東京からオートバイでやってきて、あまりの暑さに、シャワー浴びたさに、 分不相応なホテル…

俺のハートがNOと言う

俺のハートがNOと言う

音大を中退し、才能はあるものの芽が出ず、宙ぶらりんな25歳のバンドマンが2人。 東京を離れ、束の間、…

クロスロード

クロスロード

東京・銀座四丁目交差点付近。 休日のこのあたりは、歩行者天国だ。 雑多な人々が行きかう路上に この時…

ブルースのブランケットにくるまって

ブルースのブランケットにくるまって

シンガソングライターの自伝を出版するための、ゴーストライター。 その仕事を引き受けた彼女は、 インタ…

よりかかってドライ・ジン

よりかかってドライ・ジン

あからさまだったり、まわりくどかったり。 ホステス、という職業をやっている女性の許には 様々な男たち…

約束

約束

読みすすめるにしたがって、「これもしかして・・・・・・」と、 嫌な予感が兆すかもしれない。 その予感…

バドワイザーの8オンス罐

バドワイザーの8オンス罐

仲の良い女ともだち、2人。ちょっと久々に会う週末。 楽しく飲んでいるうちに、興が乗って、 知人の男性…

昨日は雨を聴いた

昨日は雨を聴いた

浮気。この、凡庸にして普遍的な、 みじめな、疲労感のつのる、男女間の出来事。 言葉は常に行為よりも遅…

夕陽に赤い帆

夕陽に赤い帆

プラターズやナット・キング・コール、フランク永井らの歌唱でも知られるジャズのスタンダード・ナンバーと…

結婚記念日

結婚記念日

高原のスロープに立っている優美なヴァケーション・ハウス。夫妻の結婚記念日を祝うため、7人が集まってい…

限りなき夏1

限りなき夏1

タイトルに「1」とあるように、この小説は さらに長大になる構想のなかにあった。 いや、「あった」では…

吹いていく風のバラッド

吹いていく風のバラッド

長さとしては長編小説だが、一続きの物語があるわけではない。 「あとがき」が簡潔に説明しているように …

ステーション・ワゴン

ステーション・ワゴン

福音館書店発行の雑誌『子どもの館』(1980年)に発表された短編。 自動車をテーマにした片岡義男なら…

最終夜行寝台

最終夜行寝台

タイトルが示すように最終夜行寝台が舞台にはなっているが、 おそらく、読む前に想像できるイメージとは違…

ブルー・ムーン

ブルー・ムーン

女と男がいる。 女が「終わりにしたい」という。男は「なぜ?」と聞く。 人類が、これまで無限に繰り返し…

波が呼ぶんだよ

波が呼ぶんだよ

幸雄と貴志。波乗りを何よりも愛する2人は そのあいだに麻衣子、という気になる存在をはさみながらも 常…

いまから一〇〇年あと

いまから一〇〇年あと

女が営む店の名前はウェンディ。 ビーチボーイズのナンバーから取られている。 いちばん大切な存在だった…

ハイビスカス・ジャム

ハイビスカス・ジャム

片岡義男の小説のアクションの中には、いくつかの強靭な定型がある。 この小説もその1つを踏襲している。…

港町しぐれた

港町しぐれた

女と男がいて、別れが生じようとしている。 よくある話だ。別れは時に、唐突に訪れる。 別れ話、とは言う…

彼のお気にいり

彼のお気にいり

オートバイで走る、ということによってしか 知りえない人の魅力、というものがあるのだろう。 男は前を走…

人魚はクールにグッドバイ

人魚はクールにグッドバイ

アメリカのショービズの世界ならいざしらず 日本の芸能界、という所はいささか特殊で まさに偶像としての…

オレンジ・ペコ、午前八時

オレンジ・ペコ、午前八時

ユミコ、という女性の名前はありふれているが、 漢字で表記すればいくつもの種類がある。 自分と同じ発音…

ときには星の下で眠る

ときには星の下で眠る

夏のイメージが強い片岡義男の小説にあって この物語は明確に秋を舞台としている。 「時には星の下で眠る…

翔びなさい、と星が言う

翔びなさい、と星が言う

ティーン向けのレーベルであるコバルト文庫に収録された一編。 冒頭、朝の新宿駅のシーンに象徴されるよう…

味噌汁は朝のブルース

味噌汁は朝のブルース

ロクでもない男、と言ってもいいかもしれない。 販売促進課に勤めるサラリーマンだ。 片岡義男の小説の多…

瞬間最大風速

瞬間最大風速

それまで無関係だった男女が路上で出会う。 片岡義男の黄金パターンが遺憾なく発揮された中編小説。 女は…

どうぞお入り、外は雨

どうぞお入り、外は雨

18歳。未成年ではあるが、車の運転は可能な 大人への入り口に立った年齢だ。 ある雨の夜、2人の18歳…

1963年、土曜日、午後

1963年、土曜日、午後

片岡義男の短編小説では、男女の出会いは路上で起きる。 それが再会、としての出会いであれば しかも完璧…

雨の伝説

雨の伝説

雨の日のほうが多く、通称“レインメーカー・アイランド”と呼ばれるポリネシアの島。広い場所が好きで、た…

高原のティー・タイム

高原のティー・タイム

小説においては、このような物語も可能なのか? そうだ、むろん、十分に可能だ、とでもいうような一編。 …

ハッピー・エンディング

ハッピー・エンディング

映画を小説で実行した、という構えを持つ短編。 図体の大きい、目立ちすぎる車をまず登場させ、 そこで女…

白い町

白い町

会話と拳銃だけで構成された、シンプル極まりない短編。 いや、その2つの前に、大前提として白い町がある…

ラジオが泣いた夜

ラジオが泣いた夜

クールで、どこか情緒的。 タイトルを見て、そんなイメージが先行したら 相当に無残な結果になるはずだ。…

至近距離

至近距離

片岡義男の全作品中でも、 おそらく最もストレートで、待ったなしの一編だろう。 沖縄を思わせる場所で、…

花が濡れてます

花が濡れてます

予兆は冒頭のシーンから漂っている。 その後、房総の自然の中を、物語が進んでいくうち いつしか忘れそう…

俺を起こして、さよならと言った

俺を起こして、さよならと言った

クラブのホステスとサラリーマンの客。 ありふれた組み合わせだが、 それが片岡義男の短編の登場人物であ…

トウキョウベイ・ブルース

トウキョウベイ・ブルース

サンダーバード。オールズモービル。 リンカン・コンチネンタル・マーク4。 この日本、という国を走るに…

コバルト・ブルー

コバルト・ブルー

物語は悲劇から始まる。 道路まで大きく浸入してくる巨大な波に 1人の、17歳のライダーが飲み込まれた…

ワン・キッス

ワン・キッス

片岡義男の小説において 「彼女」と「彼」は偶然に出会う。 昨日までは互いの存在をまるで知らなかった同…

愛してるなんてとても言えない

愛してるなんてとても言えない

彼女と彼の出会い。またしてもそれは路上だ。 片岡義男の黄金のパターンがここでも踏襲される。 トラブル…

アリゾナ・ハイウェイ

アリゾナ・ハイウェイ

ある者はロディオ・ライダー。かつて栄光に輝いた彼も今年は惨敗、負傷し、おまけに妻は1人になりたがって…

ロードライダー

ロードライダー

この短編は、『月見草のテーマ』と同じテーマを宿している。 1台のオートバイが東から西へ、もう1台が西…

まっ赤に燃えるゴリラ

まっ赤に燃えるゴリラ

多くの片岡作品がそうであったように、出会いは路上。 そこにはオートバイがあり、19歳の少年がいる。 …

アマンダはここに生きている

アマンダはここに生きている

月明かりのハイウェイを、巡業用バスが走っている。運転しているのはアマンダ。女性として、妻として、母と…

ビングのいないクリスマス

ビングのいないクリスマス

私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの一編。 今回の依頼は、行方不明になっている男を探し当てる…

パステル・ホワイト

パステル・ホワイト

空から舞い落ちる、白い雪。 夏の青い空と陽射しが主流の片岡作品にあって 雪は貴重な例外だ。 しかしな…

彼はいま羊飼い

彼はいま羊飼い

延々と続く丘のつらなりの中を1台の赤いピックアップ・トラックが走っている。そこには女と男が乗っており…

再会

再会

6人の男女がいる。まだ20代だが、30が目前の20代だ。 高校、大学を通じてずっと友人だった6人は …

マーマレードの朝

マーマレードの朝

クラブのホステスと、たまたま店に来た一介のサラリーマン。 決定すること、依頼することが女の役目であり…

夜行ならブルースが聴こえる

夜行ならブルースが聴こえる

パッとしないバンドのリード・ギタリスト。 彼につきまといながらも、彼という存在を、彼の音楽を 正当に…

ベイル・アウト

ベイル・アウト

深く、海に魅せられてしまう人間がいる。 さしあたって、その人間は2種類に分かれる。 サーフボードで海…

シュガー・トレイン

シュガー・トレイン

美しく大きな波で知られた島は、変わろうとしている。火力発電に伴うコンクリート桶の建設が、景観ばかりで…

時には星の下で眠る

時には星の下で眠る

21歳の私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの一篇。 今度のマッケルウェイは、ついてない。 不…

心をこめてカボチャ畑にすわる

心をこめてカボチャ畑にすわる

サンダンス。アメリカ西部開拓時代に生き、 伝説的な強盗、アウトローとして知られるその男と 同じ名前を…

森から出てこなかった男

森から出てこなかった男

片岡義男の作品の中にはしばしば、北米大陸の自然を相手に文明を最小限に切り詰め、自給自足の生活をおくる…

スイート・バイ・アンド・バイ

スイート・バイ・アンド・バイ

アメリカ合衆国は若い国だ。世代交代や文明の爪あとによって土地や生活の知恵が消滅の危機に瀕しても、まだ…

汽車に手を振った少女の物語

汽車に手を振った少女の物語

サザン・パシフィック鉄道の定期貨物列車で働く男たちは タフで、ユーモアを解し、人に温かく そしてみな…

スターダスト・ハイウエイ

スターダスト・ハイウエイ

荒野の只中を突っ切っている巨大なハイウェイ。 多様な人間がひしめきあい、密集度が高く、 同時に、どこ…

ムーヴィン・オン

ムーヴィン・オン

21歳の私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの一編。 今回のマッケルウェイは、パトロールマンか…

アイランド・スタイル

アイランド・スタイル

小説の前半部は、夜の海だ。 星空と月明かりがあり、その絶妙の光の中で 「僕」は海と、この島と、サーフ…

アロハ・オエ

アロハ・オエ

片岡義男の処女作「白い波の荒野へ」を起点として 連作のようにして書き継がれたうちの一篇。 「いま」を…

探偵アムステルダム、最後の事件

探偵アムステルダム、最後の事件

21歳の私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの一篇。 この短編での主人公は、マッケルウェイより…

どしゃ降りのラスト・シーン

どしゃ降りのラスト・シーン

17歳、夏休みの高校生。 いくら眠っても眠気の取れない若い肉体が 平穏な眠りをむさぼっている時、 届…

ダブル・トラブル

ダブル・トラブル

私立探偵アーロン・マッケルウェイシリーズの一篇。 人はそれぞれ裸の一個人でありつつ、 職業を持つこと…

さしむかいラブソング

さしむかいラブソング

出会いの場所は路上。女は唐突に捨てられ、 男は選択の余地もなく、女を拾う。 「スローなブギにしてくれ…

箱根ターンパイクおいてけぼり

箱根ターンパイクおいてけぼり

主人公は、オートバイの虜になってしまった17歳の高校生。 オートバイのために転校し、そしてまた出戻っ…

イチゴの目覚まし時計

イチゴの目覚まし時計

2組の若い男女がいる。 4人はそれぞれ、バラバラに福島から出てきた上京組だ。 1組はサラリーマン。も…

ミス・リグビーの幸福

ミス・リグビーの幸福

21歳の若き私立探偵アーロン・マッケルウェイ・シリーズの一編。 世間から見れば、何不自由ない生活を…

月見草のテーマ

月見草のテーマ

残暑が徐々に後退し、夜の冷気が肌に心地良い9月半ば。 1台のオートバイが西から東へ、 もう1台のオー…

噂のベビー・フェース

噂のベビー・フェース

倦怠とユーモア。 広告代理店に勤める中途半端な年齢の男たちは 生活に困らない金はあっても遊ぶ金はそう…

砂に書いたラブレター

砂に書いたラブレター

16歳の高校生。母親の反対を知りながら 彼女は海辺の店でアルバイトを始める。 学校や家庭という枠の外…

明日が来るわけない

明日が来るわけない

2つの不良グループがある。 抗争が起き、犠牲者が出る。 やられたら、やりかえす。必然的にそれは …

星の涙

星の涙

梅雨前線が停滞している日本列島。 多くの人々がうっとうしさしか感じない季節に 「雨が大好きだから」と…

樹

長い歳月が、何もかも変えてしまうことがある。 そして、最もかけがえのないものが、あまりの純粋さゆえか…

旅男たちの唄

旅男たちの唄

人違いで射殺されてしまった不運なカントリー・シンガー。 彼が作ったヒット・ナンバーについて それがど…

烏なぜ啼く

烏なぜ啼く

静かな、美しい沼がある。 沼を愛する15歳の少女が登場する。 どこからともなく、マックスと呼ばれ…

給料日

給料日

給料日のサラリーマン。懐には20万弱の金がある。 会社帰り、男は地下鉄丸ノ内線で新宿に出る。 ゲーム…

ハロー・グッドバイ

ハロー・グッドバイ

20歳の姉と16歳の妹。妹は、生まれ育った札幌から金沢に引っ越すにあたり、思い出として、少女を終える…

朝になったら、タッチミー

朝になったら、タッチミー

起点は港のフェリー・ターミナル。 そこでハーレー スーパーグライドに乗る美女を目撃した4人の男たちは…

ボビーに首ったけ

ボビーに首ったけ

この小説は、「ボビーに首ったけ」と「ボビーが首ったけ」でできている。 前者は、なぜかボビーと呼ばれて…

馬鹿が惚れちゃう

馬鹿が惚れちゃう

秋の気配が漂い始めた道を、1台のキャデラックが北上していく。 飛行機を使うことなく、まだ青函連絡船が…

彼のオートバイ、彼女の島

彼のオートバイ、彼女の島

一度目は高原の道で。二度目は共同浴場で。 偶然の出会いが2度あった「彼女」は、 もう無関係な他人では…

ミッドナイト・ママ

ミッドナイト・ママ

女が年上で、男がまだ女性を知らないなら、こんなふうに出会ってしまえばいい。 これは、最強のご都合主義…

ハンバーガーの土曜日

ハンバーガーの土曜日

弱冠21歳の若き私立探偵アーロン・マッケルウェイ。 ガン・ベルトを携えた、保安官さながらのいでたちで…

貸し傘あります

貸し傘あります

『人生は野菜スープ』に収録された作品では、娼婦やストリッパーなど、社会からはみ出したような女性が描か…

人生は野菜スープ

人生は野菜スープ

ボーイ・ミーツ・ガール。はじまりは映画館。 女はロビーの長椅子に座り、男は眠りこけていたのが目覚めた…

青春の荒野ってやつ

青春の荒野ってやつ

「俺あ、必死だよ」。主人公・美治のその言葉に偽りはない。大人から見れば単なる暴走族にしか見えない集団…

ハートブレイクなんて、へっちゃら

ハートブレイクなんて、へっちゃら

緩慢で繰り返しの多い前半部と、一転、すばやい行動で危機を回避する後半部。そのあざやかなコントラストが…

スローなブギにしてくれ

スローなブギにしてくれ

オートバイで走ることだけにリアリティを感じている少年と 高2で家出して以来、家に居つかなくなった少女…

モンスター・ライド

モンスター・ライド

人口わずか1800人の小さな町・ウィリアムズ。 そこにある日、数百人規模のモーターサイクリストたちが…

カーニヴァルの女

カーニヴァルの女

どこからかやってきて、いつのまにか消えていく。さまざまな種類の流れ者が登場する短編集『ロンサム・カウ…

荒馬に逢いたい

荒馬に逢いたい

ごく短い酒場のシーンを前後にして 真ん中に荒野の情景が挟まっている。 荒馬の絵と、絵を語る作者の老人…

ロディオ・バム

ロディオ・バム

ロディオ・バムのBumとは、浮浪者や怠け者、ルンペン、無能の者、といった意味。ブロンク・ライダーと呼…

パッシング・スルー

パッシング・スルー

端的なタイトルがこの短編のすべてを表している。通り過ぎること、それがすべて。町を通り過ぎながら、見る…

胸に輝く星

胸に輝く星

ユーモアと余裕に満ちた楽しい一編。 主人公は、保安官のガーランド・デューセンベリー。 彼が日々相手に…

ひどい雨が降ってきた

ひどい雨が降ってきた

人物の性質ではなく、人と人との関係が日々を形成する。 大学生、という浮遊感に満ちた時間の中で、 オー…

ジョージア州では桃が熟れるころ

ジョージア州では桃が熟れるころ

自動車を愛し、熟知していること。 そこが北米大陸のアメリカであること。 この2つさえあれば、人はどこ…

ブラドレーのグランプリ

ブラドレーのグランプリ

映画の撮影のために、スタント・ドライヴァーが召還される。 男の名はトリッシュ・ブラドレー。黒人だ。 …

麦畑に放りだされて

麦畑に放りだされて

はるかカナダにまで続く、気の遠くなるような面積の麦畑。 熟練の腕を持つ指揮官の下、麦刈り隊に加わった…

縛り首の木

縛り首の木

狂った青空の下、ひたすら長く延びるカントリー・ロードを行く。 茫漠と広がる大地ばかりが取り囲み、やが…

友よ、また逢おう

友よ、また逢おう

ビリー・ザ・キッドといえば、アメリカ西部開拓時代のヒーローとして数々の小説や映画に描かれてきた。その…

白い波の荒野へ

白い波の荒野へ

オアフ島の北海岸にある小屋で 4人の若いサーファーが共同生活をしている。 50フィートという途方…