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小説

グッドラックとしか言いようがない 水着を着てみる彼女

「さあ、水着だ」と、裕司が言った。「陽が射し込んでいるうちに、水着がきみにどのくらい似合うか、判定しておこう」水着姿の雪子は、美しかった。まるで計ったようにきれいにバランスのとれた身体は、すんなりとくせがなく、同時に優しい色気のようなものをたたえていた。「さがしあてるのに苦労したのよ」雪子は言った。

底本:『マガジン・ノン』一九八六年一月号

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