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小説

バラッドの終わりかた

「短編小説の航路」シリーズのなかではこれまででもっとも短い一編。前半では33歳で独身の作家、辻堂圭子がどのようにして作家となったのかが明らかにされる。大学生のときに書店でアルバイトを始めたことから展開していく作家への道は辻堂圭子の歴史だろう。
後半は、33歳の作家・辻堂圭子の現在だ。彼女は部屋でいつものようにスニーカーを履き、届いたばかりの新しいシャツを着て、小説雑誌に依頼された短編小説をどのように書くのか考えている。「このLPを小説に」という企画で、ジョン・コルトレーン四重奏団の「バラッズ」をあてがわれた彼女は、収録され…

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