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小説

雨が降ります

【短編小説の航路】美紀子の日常に彼女が書いた小説とこれから書く小説が重なり、その全体がひとつの物語になる、想像力についての物語です。

 雨が降りそうな日、作家の吉野美紀子の家に中原恭子が訪れます。彼女は美紀子の担当編集者です。二人はとりとめなく食事の話をして、美紀子が書いた「雨が降る」という短編小説について話します。ずっと雨が降っていて、しかしそこには物語上の意味がない、そこがポイントになっている恋愛小説です。恭子は美紀子に海老フライ、餃子、炒飯が出てくる短編小説を依頼し、美紀子はそれについて想像を始めます。美紀子の日常に彼女が書いた小説とこれから書く小説が重なり、その全体がひとつの物語になる、想像力についての物語です。

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