煙草をやめた人ABCで苦労する子供たちと、ひらがなで楽をする子供たち東京の隙間を生きる「弱い円が日本の政策である」ただそれだけの十六年戦後日本の転換点『オール・マイ・ラヴィング』のシングル盤あの店でコーヒーを飲みたいお詫び申し上げる人手帳のなかのお天気海岸にて、というタイトルでなにか書いてください君はいま島へ帰る長距離トラックと雨嵐第九条電車の中で食べましたオードリーの記憶ホノルルのダウンタウン、キングス・ベーカリーから、ハワイアン・スィート・ブレッドをお届けしますストーリーは銀行に預金してあるなぜなら|アビーロードのB面ブックストアで待ちあわせベティがあんなに走ってる!少年とラジオ思い出すのはアメリカ式朝ごはん物語を買いまくる時代その重荷を背負う|アビーロードのB面カーメン・キャヴァレロ秩父がチャイチャイブーだなんて、すごいじゃないか風に吹かれて謎になるこれがクリスマスの物語あの夜はホワイト・クリスマス服は雄弁な言葉だ。気をつけて着こなそう服を見ればわかる大統領命令と日本カウボーイ・ブーツ誰がいちばん初めに波に乗ったのかクリスマスと五人の娘たち民主主義は買えなかった一九四五年秋、民主主義の始まりドーナツの穴が残っている皿雨の京都で下書きをする夏は終わる。しかしサーファーにはなれる大陸のエネルギーと大海原のエネルギーデリア・エフロンの二冊の本が描く、アメリカの子供の世界父親と万年筆五つの夏の物語少年食物誌最終的な課題はぜんたいのスペースだ8月25日 噴水「不断の努力によって」深まりゆく秋です現実に引きずられる国雨の夜のドライ・ジンゴールデン・スランバーズ|アビーロードのB面とてもいい友人どうしひとりのバイク好きの思い入れ集だから彼らはいまでも半人前が好き紀子が住んでいた家僕の肩書は(お利口)としたい僕がもっとも好いている海岸ハワイのいなり寿司彼女の林檎女王陛下|アビーロードのB面陽が射してきた|アビーロードのB面『彼のオートバイ、彼女の島 2』彼女たちに名前をつけるとき彼女の部屋の、ジャズのLP人生は引っ越し荷物その光を僕も見た昼月の幸福映画とヒット・ソングと、大事な彼女いまも思い出す、あのひと言四季のひとめぐり人にあらざる人日は暮れた、道はどこ故郷へ帰りたい4月1日 本物ホノルル・ブックストアへ歩くまでにハイウエイのかたわらに立つ、巨大なドーナツや恐竜複眼とはなにかくっきりとした輪郭としての寒い季節僕はきみが欲しい|アビーロードのB面アイスクリームには謎がある一台のオートバイが、ひとりの現代人を不安から救ったひとりでアイディアをつつきまわす午後いきづまりに立ち会ういま、ここにある、自分の場所小さな島にいると自分がよくわかる、という話ジェーン・フォンダというアメリカ女性の場合自分とはなにか自分らしさを仕事にする「時代」は「自分」にまかせろ喫茶店を体が覚える交差点の青信号を待ちながら植草さんの日記に注釈をつける七月一日、朝、快晴。円満退社日本史のなかの最初の国民投票そして国家がなくなった海岸の古びた一軒家で、ソリッドな食事をし煙草を吸わないいかに生きたら、もっともかっこういいか彼女は彼を愛していた風に恋したきまぐれ飛行船君はなぜ恋しいか美しい謎の霧子はどこへ消えたのか子供のままの自分国語の勉強は、実はほんとうの社会科の勉強だったという話プラモデルラスト・アメリカン・カウボーイある種の恋人は現場に戻って回想する10月14日 手紙リトル・ゴールデン・ブックスを開くと子供の頃のぼくがいるL・L・ビーン社のアウトドアーズ哲学をつくった人ロングボードの宇宙おそすぎたラブレター恋愛小説のむこう側『影の外に出る』まえがき2月2日 メイン・テーマ壁面とマネキンの街を歩くミスタ・マスタード|アビーロードのB面めだかと空と貨物列車5月11日 男物のシャツ道という道をぜんぶ深夜の地獄めぐり見られることから始まる水鉄砲を買う人一月一日、消印はモンパルナス読んでから観ても、観てから読んでも、映画は面白い勉強だ青春映画スターとの再会『結婚の生態』一九四一年(昭和十六年)自分の意味が消えるとき青空とカレーライス1月12日 父のシャツお母ちゃんという人1月20日 私の学校それも姉が教えてくれたアイダホ州のジャガイモ自然から遠く離れて創意と工夫との結果による、まったく新しいもの12月31日 1月1日のこと課題人生論日米関係は四文字熟語か日本語で生きるとは日本語は室内用の私的な言葉だ。男と女のとりとめのない会話から始まる、思いがけないこと西陽の当たる家猫が階段で寝ているオートミールの朝食古い雑誌はタイム・マシーンだ、すてないで大事にとっておきたまえ、と誰かがどこかで言っていたこのとおりに過ごした一日コーヒーもう一杯雨の午後、コーヒー・ショップで身を守ってくれる日本語オン・ザ・ロードとはオートバイはぼくの先生太平洋の海底地図を見ながら十四年まえのペーパーバック絶望のパートタイム・サーファー過去とはつながっていたほうがいいピーナツ・バターで始める朝11月1日 演説長期低迷経済の丸飲みまたたく星が、にじんでこぼれるなにもなしで始めたステーション・ワゴン人は誰もが物語のなかを生きる人生に成功したければ、言葉を勉強したまえ上を向いてスキヤキ8月12日 避暑地あの夏の女たちサン・キング|アビーロードのB面3月20日 写真地球を照らす太陽光の純粋な原形システム手帳とはなにか旅と小説はどのように関係し合うのか対等に開放された関係の物語スター軍曹が降ってくる小さな白い落下傘ターザンが教えてくれたタクシーで聴いた歌「抵抗勢力」と「バブルの崩壊」猫のことを書くならThe End|アビーロードのB面丘の上の愚者は、頭のなかの目でなにを見たのだったかこの国の動きかたジン・ボ・チョへの道江戸時代に英語の人となる爆弾の穴について思う雨の夜、電話ブースで待っていた彼が愛した樹考えるとはなになのか流域は文明の発祥の地昔のハワイという時空間への小さな入口宇宙の時間と空間のなかへタイム・トラヴェルでどこへいこうかトーストにベーコン・アンド・エッグス、そして紅茶今日は海岸で雲を見る4サイクル・ツイン11月2日 六〇年代退社までの九十日間について『東京の宿』一九三五年(昭和十年)知らぬ町 雨の一日 冬至なり千四百兆円分の身の危険トリップ・カウンター・ブルースだってよノートブックに書きなさい、とツバメが言うおいしかった二杯の紅茶二本の映画と一杯のコーヒータイプライターの追憶僕が一度だけ見たUFO男だって子供を生まない発情期少年の興味にこたえて、アメリカのSFがはじまった噓と隠蔽の国新品にはとうてい真似のできないこと信号待ち「わからない」と答える人たち僕はわき見をしていたい『湾岸道路』結婚する理由がない、と彼女が言う広島の真珠鉛筆を削る楽しさサンフランシスコ湾ブルース虚構のなかを生きるジャパニーズ・スタイルを撮ってみましょうこの貧しい街の歌を聴いたかい時間はここでもまっすぐに突っ走ったパムとはパミラのことか|アビーロードのB面物価とはなにか雨と霧と雲と雨の京都、主演女優、そして発泡する日本酒誰もがリアリズムの外でレッドウッドの森から写真を撮っておけばよかった後悔くらいしてみたい理想の窓辺にすわるときロードライダー道路への関心と小説ローマ字で書かれた駅名、という謎最初から絶対に孤独な人たちサラリーマンという人生の成功遙かなる同時代散歩して鮫に会う僕たちのはじめての海正社員という絶滅危惧種蟹に指をはさまれた彼女は浴室の窓から入って来た|アビーロードのB面庶民の不安はどこからある日ぼくは典型的な山村をながめに新幹線ででかけた菖蒲湯そして乾杯一冊の素晴らしい本を読んだ。そして僕は、地球に別れを告げる旅に出た空という偉大な絵画渋谷から京橋まで眠る祖父のポケット・ナイフ風と紅茶の一日女性たちがニューヨークへ消えていく町にまだレコード店があった頃より良き日本語の人いつも代金を払わない男|アビーロードのB面彼の後輪が滑った 検 索 評論・エッセイ
作品一覧 公開作品 2156 77 78 79 80 雨の京都、主演女優、そして発泡する日本酒 「たまには対談をしてみませんか。相手は主演女優です」 と友人が言った。 「いつ、どこで、誰と」… 読 む 煙草をやめた人 三十三歳独身、好きな仕事を追っていつも楽しく多忙に飛びまわっている彼女は、一年まえに煙草をやめた。… 読 む 後悔くらいしてみたい 後悔にはふたとおりがある。ひとつは、過去において自分がしたことをいまになって悔いる、という種類の後… 読 む 電車の中で食べました 都内ターミナル駅の広くて複雑なコンコース。多数の人がいろんな方向へ常にいきかう平日の午後、人どおり… 読 む 信号待ち 夏の残り香の最後の部分が、今夜のうちはまだある。しかし、明日になれば、もうどこにも見あたらないので… 読 む タイム・トラヴェルでどこへいこうか タイム・トラヴェル、と片仮名書きされる日本語がある。もとは英語だが、日本語になりきって久しい、と言… 読 む 蟹に指をはさまれた 四歳のときに僕は東京から瀬戸内へ移った。初めに住んだのは祖父が作った大きな家だった。二階からは目の… 読 む 風に恋した 「最高だった!」 と、彼女は、言っていた。 瞳が、輝いていた。 瞳が輝くその瞬間、彼女の… 読 む 夏は終わる。しかしサーファーにはなれる 一時間三十分ほどのカラー・シネマスコープ映画を一本観ただけで自分の世界観が実際に変わってしまうこと… 読 む 長距離トラックと雨嵐 沈んでいく太陽にむかってアリゾナを西に走ると、あらゆるものが、黒いシルエットだ。 夏の終わりの… 読 む 彼女の林檎 きれいに晴れた、美しい一日だった。赤城有料道路夏の香りはまだ充分にあるのだが、盛夏のころにくらべる… 読 む 宇宙の時間と空間のなかへ 人は時間と空間のなかに生きている。ここで僕が使う、時間という言葉も空間という言葉も、ごく普通の意味… 読 む ラスト・アメリカン・カウボーイ 夏の終わりちかく、カンザス州のどまんなか。 どの方向に見渡しても、地平線までまったいらな、農業… 読 む 昔のハワイという時空間への小さな入口 ワイキキのクヒオ・ビーチに、デューク・カハナモクの等身大を超える大きさの銅像が、いまでも立っている… 読 む あの夏の女たち まずはじめに、彼女の頭が見えた。海の水に濡れた髪が、うなじにはりついていた。すんなりとした首と、ひ… 読 む 水鉄砲を買う人 今年の夏も水鉄砲を買った。拳銃のかたちをした玩具の水鉄砲だ。夏になってから、ひと月ほどあいだを置い… 読 む ステーション・ワゴン 十六歳の夏に、父親が、三千六百ドルでステーション・ワゴンの新車を買った。 夏休みのある日、父親… 読 む 誰もがリアリズムの外で 二〇〇三年十二月三十日(*日付については、「まえがき」参照) 二〇〇三年十二月九日、イラクへ自衛… 読 む 8月25日 噴水 真夏の、美しい快晴の日だった。まっ青な空から、午後の強い陽ざしが、広場に降り注いでいた。ぼくは、広… 読 む 8月12日 避暑地 真夏の、たいへんに暑い日曜日の午後、ひとりで都心の部屋にいた。暑い、暑い、と言っていたら、女性の友… 読 む その光を僕も見た 広島に原爆を投下したアメリカ軍の爆撃機の副操縦士は、その任務に関して、原爆投下を中心に十一ページに… 読 む 自分の意味が消えるとき 空を眺めることをなぜ僕が好いているか、その理由をひと言で表現するなら、空を見るとそのたびに、自分と… 読 む 小さな島にいると自分がよくわかる、という話 ぼくにとっての小さな島の魅力は、「南」とか「夏」とかの魅力と、不可分に一体となっている。ぼくが大好… 読 む 空という偉大な絵画 空のドラマは、すさまじい。とうてい、かなわない。空は、時間と空間の、とてつもない量での具現だ。僕な… 読 む 今日は海岸で雲を見る 目が覚めてベッドを出る。窓を開く。外を見る。そのとたん、よし、今日は雲を見よう、と決定する日が、ひ… 読 む 77 78 79 80