悲しき雨音煙草をやめた人やがて隠者になるのかハイウェイのある風景に挽歌がスニーク・インアメリカはここからがもっとも面白いジャスト・マイ・サイズ本を三冊買う幼い頃から現在までの僕に対して、本というものが果たした素晴らしい役割一冊のペーパーバックは、日常ではない時間の象徴だ『路上にて』を買いそこなう荒野に吹く風ぼくの好きな大空間表現された秋、という荒野を歩いてみた自分のことをワシと呼んだかアップル・サイダーと彼女本が僕に向かって旅をする一本の鉛筆からすべては始まる二百字詰め原稿用紙八百枚万年筆で書く万年筆についての文章じつはホットなままにこうして覚えた日本語静止と列挙と固い枠文房具を買いに2013社員証と高い付加価値日本語のお勉強彼女から届く絵葉書いちばん大事なアメリカ製品は、なにですかノートブックに描いた風景画だから三歳児は泣いた「理解」などするからいけない十二月のハワイは波乗りシーズンのちょうどまんなかABCで苦労する子供たちと、ひらがなで楽をする子供たち東京の隙間を生きる「弱い円が日本の政策である」午後の紅茶の時間とはただそれだけの十六年戦後日本の転換点『オール・マイ・ラヴィング』のシングル盤あの店でコーヒーを飲みたいお詫び申し上げる人手帳のなかのお天気海岸にて、というタイトルでなにか書いてください君はいま島へ帰る長距離トラックと雨嵐第九条電車の中で食べましたオードリーの記憶ホノルルのダウンタウン、キングス・ベーカリーから、ハワイアン・スィート・ブレッドをお届けしますストーリーは銀行に預金してあるなぜなら|アビーロードのB面正解はブラック・コーヒーの色貝がら売りの泣きむし男ブックストアで待ちあわせベティがあんなに走ってる!少年とラジオ思い出すのはアメリカ式朝ごはん物語を買いまくる時代その重荷を背負う|アビーロードのB面カーメン・キャヴァレロ秩父がチャイチャイブーだなんて、すごいじゃないか風に吹かれて謎になるこれがクリスマスの物語あの夜はホワイト・クリスマス服は雄弁な言葉だ。気をつけて着こなそう服を見ればわかる大統領命令と日本カウボーイ・ブーツ誰がいちばん初めに波に乗ったのかクリスマスと五人の娘たち民主主義は買えなかった一九四五年秋、民主主義の始まりドーナツの穴が残っている皿雨の京都で下書きをする夏は終わる。しかしサーファーにはなれる大陸のエネルギーと大海原のエネルギーデリア・エフロンの二冊の本が描く、アメリカの子供の世界父親と万年筆五つの夏の物語少年食物誌最終的な課題はぜんたいのスペースだ8月25日 噴水「不断の努力によって」深まりゆく秋です現実に引きずられる国雨の夜のドライ・ジンゴールデン・スランバーズ|アビーロードのB面とてもいい友人どうしひとりのバイク好きの思い入れ集だから彼らはいまでも半人前が好き紀子が住んでいた家僕の肩書は(お利口)としたい僕がもっとも好いている海岸ハワイのいなり寿司ハワイみやげの作りかた──その完璧な一例彼女の林檎女王陛下|アビーロードのB面陽が射してきた|アビーロードのB面『彼のオートバイ、彼女の島 2』彼女たちに名前をつけるとき彼女の部屋の、ジャズのLP人生は引っ越し荷物その光を僕も見た昼月の幸福映画とヒット・ソングと、大事な彼女いまも思い出す、あのひと言四季のひとめぐり人にあらざる人日は暮れた、道はどこ故郷へ帰りたい4月1日 本物ホノルル・ブックストアへ歩くまでにハイウエイのかたわらに立つ、巨大なドーナツや恐竜複眼とはなにかくっきりとした輪郭としての寒い季節僕はきみが欲しい|アビーロードのB面アイスクリームには謎がある一台のオートバイが、ひとりの現代人を不安から救ったひとりでアイディアをつつきまわす午後いきづまりに立ち会ういま、ここにある、自分の場所小さな島にいると自分がよくわかる、という話ジェーン・フォンダというアメリカ女性の場合自分とはなにか自分らしさを仕事にする「時代」は「自分」にまかせろ喫茶店を体が覚える交差点の青信号を待ちながら植草さんの日記に注釈をつける七月一日、朝、快晴。円満退社日本史のなかの最初の国民投票そして国家がなくなった内容のある良き忠告海岸の古びた一軒家で、ソリッドな食事をし煙草を吸わないいかに生きたら、もっともかっこういいか彼女は彼を愛していた風に恋したきまぐれ飛行船君はなぜ恋しいか美しい謎の霧子はどこへ消えたのか子供のままの自分国語の勉強は、実はほんとうの社会科の勉強だったという話プラモデルラスト・アメリカン・カウボーイある種の恋人は現場に戻って回想する10月14日 手紙リトル・ゴールデン・ブックスを開くと子供の頃のぼくがいるL・L・ビーン社のアウトドアーズ哲学をつくった人ロングボードの宇宙おそすぎたラブレター恋愛小説のむこう側『影の外に出る』まえがき2月2日 メイン・テーマ壁面とマネキンの街を歩くミスタ・マスタード|アビーロードのB面めだかと空と貨物列車5月11日 男物のシャツ道という道をぜんぶ深夜の地獄めぐり見られることから始まる水鉄砲を買う人一月一日、消印はモンパルナス読んでから観ても、観てから読んでも、映画は面白い勉強だ青春映画スターとの再会『結婚の生態』一九四一年(昭和十六年)『東京ラプソディ』一九三六年(昭和十一年)自分の意味が消えるとき青空とカレーライス1月12日 父のシャツお母ちゃんという人1月20日 私の学校それも姉が教えてくれたアイダホ州のジャガイモ自然から遠く離れて創意と工夫との結果による、まったく新しいもの12月31日 1月1日のこと課題人生論日米関係は四文字熟語か日本語で生きるとは日本語は室内用の私的な言葉だ。男と女のとりとめのない会話から始まる、思いがけないこと西陽の当たる家猫が階段で寝ているオートミールの朝食古い雑誌はタイム・マシーンだ、すてないで大事にとっておきたまえ、と誰かがどこかで言っていたこのとおりに過ごした一日コーヒーもう一杯雨の午後、コーヒー・ショップで身を守ってくれる日本語オン・ザ・ロードとはオートバイはぼくの先生太平洋の海底地図を見ながら十四年まえのペーパーバック絶望のパートタイム・サーファー過去とはつながっていたほうがいいピーナツ・バターで始める朝11月1日 演説長期低迷経済の丸飲みまたたく星が、にじんでこぼれるなにもなしで始めたステーション・ワゴン人は誰もが物語のなかを生きる人生に成功したければ、言葉を勉強したまえ上を向いてスキヤキ8月12日 避暑地あの夏の女たちサン・キング|アビーロードのB面3月20日 写真地球を照らす太陽光の純粋な原形システム手帳とはなにか旅と小説はどのように関係し合うのか対等に開放された関係の物語スター軍曹が降ってくる小さな白い落下傘ターザンが教えてくれたタクシーで聴いた歌「抵抗勢力」と「バブルの崩壊」猫のことを書くならThe End|アビーロードのB面丘の上の愚者は、頭のなかの目でなにを見たのだったかこの国の動きかたジン・ボ・チョへの道江戸時代に英語の人となる爆弾の穴について思う雨の夜、電話ブースで待っていた彼が愛した樹考えるとはなになのか流域は文明の発祥の地昔のハワイという時空間への小さな入口宇宙の時間と空間のなかへタイム・トラヴェルでどこへいこうかトーストにベーコン・アンド・エッグス、そして紅茶今日は海岸で雲を見る陽が沈むころ、オンボロ自動車で波乗りフィルムを見に行く遠い昔の日に死語と遊ぶひとときこれが天使の町だって?基本英単語について『ハワイ・マレー沖海戦』一九四二年(昭和十七年)半世紀を越えてさぼったこと「思いやり」予算の英訳ヒロの一本椰子『草枕』のような旅をアロハ・シャツと小説の主題ハネムーナーズ・カクテルどこにもないハワイへの行きかたアロハ・シャツの歴史を旅する波乗りとは、最終的には、心の状態だ僕にとっての個人的なスタンダードハワイの田舎町を訪ね歩く南の海の小さな島に誘惑されて早稲の田に風はほんとに吹いたか3月7日 弁当1月7日 ダブル・バーガー林檎の樹の下で5月15日 林檎の樹西ヴァージニア州シェナンドア河英語で読むとよくわかる日本日常の現実にかまけていると本を読む時間はどこにもないならず者街道を旅したロバート・レッドフォードは、フロンティア時代の残り香のむこうに次の時代の巨大な影を見た。我々は連合してここに存続する、と一羽の鳥が言う岩波写真文庫が切り取ったモノクロームのアメリカアメリカの小さな町アメリカのまんなかにダイナーがあった4サイクル・ツイン11月2日 六〇年代退社までの九十日間について『東京の宿』一九三五年(昭和十年)知らぬ町 雨の一日 冬至なり千四百兆円分の身の危険トリップ・カウンター・ブルースだってよノートブックに書きなさい、とツバメが言うおいしかった二杯の紅茶二本の映画と一杯のコーヒータイプライターの追憶10月22日 台風僕が一度だけ見たUFO男だって子供を生まない発情期少年の興味にこたえて、アメリカのSFがはじまった噓と隠蔽の国日本語が消えていく新品にはとうてい真似のできないこと信号待ち「わからない」と答える人たち僕はわき見をしていたい『湾岸道路』結婚する理由がない、と彼女が言う広島の真珠鉛筆を削る楽しさサンフランシスコ湾ブルース虚構のなかを生きるジャパニーズ・スタイルを撮ってみましょうこの貧しい街の歌を聴いたかい時間はここでもまっすぐに突っ走ったパムとはパミラのことか|アビーロードのB面物価とはなにか雨と霧と雲と雨の京都、主演女優、そして発泡する日本酒誰もがリアリズムの外でレッドウッドの森から写真を撮っておけばよかった後悔くらいしてみたい理想の窓辺にすわるときロードライダー道路への関心と小説ローマ字で書かれた駅名、という謎最初から絶対に孤独な人たちサラリーマンという人生の成功遙かなる同時代散歩して鮫に会うなぜいま僕はここにいるのだろうか僕たちのはじめての海正社員という絶滅危惧種蟹に指をはさまれた彼女は浴室の窓から入って来た|アビーロードのB面庶民の不安はどこから5月27日 ショート・ショートある日ぼくは典型的な山村をながめに新幹線ででかけた菖蒲湯そして乾杯一冊の素晴らしい本を読んだ。そして僕は、地球に別れを告げる旅に出た空という偉大な絵画渋谷から京橋まで眠る祖父のポケット・ナイフ風と紅茶の一日女性作家の作品を支持する女性たちがニューヨークへ消えていく町にまだレコード店があった頃より良き日本語の人いつも代金を払わない男|アビーロードのB面一九六二年、古き佳きアメリカが『サタデー・イヴニング・ポスト』誌の表紙に描かれていた頃「そいつぁ、いかすぜ」彼の後輪が滑った 検 索 評論・エッセイ
作品一覧 公開作品 2156 74 75 76 77 我々は連合してここに存続する、と一羽の鳥が言う 国のエンブレムとして正式に議会が制定したものがアメリカにはあり、それはザ・グレイト・シールと呼ばれ… 読 む ならず者街道を旅したロバート・レッドフォードは、フロンティア時代の残り香のむこうに次の時代の巨大な影を見た。 映画『大統領の陰謀』の撮影が終ってから、男優のロバート・レッドフォードは旅に出た。アメリカの西部で… 読 む 一九六二年、古き佳きアメリカが『サタデー・イヴニング・ポスト』誌の表紙に描かれていた頃 子供の頃、気がついたらすでに、身辺にいつも『サタデー・イヴニング・ポスト』があった。誰かが定期購読… 読 む アメリカのまんなかにダイナーがあった 「ダイナーというものがどんなふうに素晴らしいか、その一例をあげるなら、ダイナーとはいったいなにである… 読 む アメリカの小さな町 ハイウェイから離れて、田園地帯の中の二車線の道路を行く。あたりは、絵に描いたような美しさだ。 … 読 む 岩波写真文庫が切り取ったモノクロームのアメリカ 昔、といってもそれほど昔ではないのだが、岩波写真文庫という文庫のシリーズがあった。発行していたのは… 読 む 日常の現実にかまけていると本を読む時間はどこにもない ■片岡さんは多忙な人だと思うのですが、本を読む時間は、どうやって作るのですか。 面白い本というも… 読 む 英語で読むとよくわかる日本 日本に関する多くのことについて、僕は英語をとおして学んだ。英語をとおしてとは、抽象化して、と言いか… 読 む 西ヴァージニア州シェナンドア河 『ウインドソング』という題名のLPのジャケットに、ジョン・デンヴァーは次のようなみじかい言葉をよせて… 読 む 5月15日 林檎の樹 星条旗が立っている郵便局の裏をゆっくりとおりすぎると、行手に一本の巨木が見えた。樹木に関するぼくの… 読 む 林檎の樹の下で 空から雪が降る。その雪が山につもる。春になって、雪どけがはじまる。雪どけの水は山から谷をくだり、平… 読 む 1月7日 ダブル・バーガー 巨大な空の全域を、分厚い雲が灰色に埋めていた。さまざまな色調の灰色の雲が、複雑に何層にも重なりあい… 読 む 3月7日 弁当 東京都世田谷区立の、男女共学のきわめて普通の高等学校をぼくは受験して合格し、その高校を三年間でごく… 読 む 早稲の田に風はほんとに吹いたか 高校の三年生になると大学進学に関するさまざまなことが話題になってきていたが、ぼくは大学へいく気など… 読 む 南の海の小さな島に誘惑されて 地球儀の南側に横たわる巨大な海のまんなかの、小さな小さな島にひとりで到着してホテルに入り、部屋のテ… 読 む ハワイの田舎町を訪ね歩く 日本にはないものを買いにハワイへいこうと思う。オアフ島だけでもいいのだが、楽しみを少しだけ拡大させ… 読 む 僕にとっての個人的なスタンダード いまから百年前、おそらくまだ青年の名残をとどめていた年齢の頃、僕の祖父はハワイへ渡った。僕の父親は… 読 む 波乗りとは、最終的には、心の状態だ ヨーロッパ文明と接触する以前の、大昔のハワイ人たちは、文字を持っていなかった。だから、すべてのこと… 読 む アロハ・シャツの歴史を旅する いまから十二年くらい前、アロハ・シャツの起源とその後の展開、つまりアロハ・シャツの歴史に関して、ぼ… 読 む どこにもないハワイへの行きかた ハワイが島ではなくなっていく、とぼくが、ある日、自覚する。その自覚を土台として、センチメンタルな感… 読 む ハネムーナーズ・カクテル 広い庭の隅に車を斜めにとめ、ぼくは車の外に出た。庭に面したテラスのデッキ・チェアにすわって彼は新聞… 読 む アロハ・シャツと小説の主題 アロハ・シャツの小説を書いたら面白いにちがいない、と僕が思いついたのは十五年ほど前のことだ。ハワイ… 読 む 貝がら売りの泣きむし男 昔、プロペラ機で飛行場に着陸すると、すぐに、機内に、ハワイの香りをいっぱいにはらんだ空気が流れこん… 読 む 『草枕』のような旅を 夏目漱石の『草枕』という小説を、いまになってやっと、僕は読んだ。たしかにやっとだが、読み終えてふた… 読 む ヒロの一本椰子 昔のハワイ人たちは森林をおそれていた。メネフネなど、不思議な生き物が森のなかにたくさん住んでいるの… 読 む 74 75 76 77