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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

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作品一覧

公開作品 2012

雨の午後、コーヒー・ショップで

雨の午後、コーヒー・ショップで

雨の午後、コーヒー・ショップで  いまは雨の日の午後だ。五月の終りちかい。春のおしまいなのだろ…

より良き日本語の人

より良き日本語の人

 日本の最たるものはなにかと訊かれたなら、それは日本語です、という答えしかない。日本を日本らしさに満…

流域は文明の発祥の地

流域は文明の発祥の地

二〇〇四年二月三日(*日付については、「まえがき」参照)  チグリス・ユーフラテスと片仮名書きされ…

広島の真珠

広島の真珠

 半年だけと期間を区切って、日本のTV各局のニュース番組を録画で可能なかぎり見た、という体験を僕は持…

日米関係は四文字熟語か

日米関係は四文字熟語か

二〇〇三年十二月十五日(*日付については、「まえがき」参照)  一九四五年八月二十八日。日本を占領…

故郷へ帰りたい

故郷へ帰りたい

故郷へ帰りたい  高速道路にあがると、都会の匂いがいっそう強く全身に感じられた。  初夏の快晴…

11月2日 六〇年代

11月2日 六〇年代

 一九六〇年代はじめのぼくの身辺には、アメリカ人の友人たちがいつも何人もいた。主としてジャーナリスト…

1月20日 私の学校

1月20日 私の学校

 小学校から高等学校まで、学校の教室におけるぼくの席は、いつもいちばんうしろだった。しかも、窓ぎわだ…

ローマ字で書かれた駅名、という謎

ローマ字で書かれた駅名、という謎

『ザ・トーキョー・トランジット・ブック』というタイトルの、 八十四ページの小さな本は、たいへんに感動…

雨の夜、電話ブースで待っていた

雨の夜、電話ブースで待っていた

 真夜中に電話が鳴った。沖縄が梅雨入りをしたという小さな記事を新聞で読んだ三日後の、雨の夜だった。 …

旅と小説はどのように関係し合うのか

旅と小説はどのように関係し合うのか

 小説を書き始めてから三十数年が経過している。小説と呼び得るものを何編くらい書いたか、見当がつかない…

ある日ぼくは典型的な山村をながめに新幹線ででかけた

ある日ぼくは典型的な山村をながめに新幹線ででかけた

1  いま自分が書こうとしているこの文章とは関係なく、ぼくは、かなり以前から、日本の典型的な農村を…

戦後日本の転換点

戦後日本の転換点

二〇〇四年三月九日(*日付については、「まえがき」参照)  戦後の日本にとっての最大の安全保障は、…

彼女たちに名前をつけるとき

彼女たちに名前をつけるとき

 小説を書く僕にとって気になるのは、登場人物たちに名前をつけることだ。名前を考えずに書きはじめると、…

昼月の幸福

昼月の幸福

 季節を問わず、午後、まだ明るい時刻、ブルーがすこしだけ淡くなった空をふと見上げてそこに月があると、…

このとおりに過ごした一日

このとおりに過ごした一日

 五月なかばのよく晴れた日。高校三年生の僕は、自宅にあったすべての教科書を入れた鞄を持って、ひとりで…

5月11日 男物のシャツ

5月11日 男物のシャツ

 春おそいその日曜日は早朝から雨だった。しかし、彼と会う約束のために彼女が町へ出かける昼すぎには、雨…

またたく星が、にじんでこぼれる

またたく星が、にじんでこぼれる

 五月のはじめにアメリカから友人が日本に来た。ぼくの家に泊まった初日の夜、彼はベッド・ルームのベッド…

アイスクリームには謎がある

アイスクリームには謎がある

 アイスクリームについて思うと、その思いは過去へと向かっていく。僕がまだ充分に幼くて可愛い坊やだった…

お母ちゃんという人

お母ちゃんという人

 僕にはお母ちゃんがいない。母親を呼ぶときの言葉は、僕の場合、最初から最後まで、お母さんだった。自分…

タイプライターの追憶

タイプライターの追憶

 この写真は、僕が愛用しているタイプライターのうちの一台を、真上から撮影したものだ。ごく普通の普及品…

菖蒲湯そして乾杯

菖蒲湯そして乾杯

 端午の節句には京都にいた。なんの用件も目的もないまま、ただでかけてみたくなってやってきた京都だった…

オードリーの記憶

オードリーの記憶

 アメリカの『ヴォーグ』の一九九三年四月号を見ていたら、オードリー・ヘップバーンについての記事があっ…

第九条

第九条

 僕が小学校の一年生だったとき、「天皇は日本の国のシンボルです」と、先生が教えてくれた。シンボルとい…

日本史のなかの最初の国民投票

日本史のなかの最初の国民投票

二〇〇四年一月六日(*日付については、「まえがき」参照)  二〇〇三年十一月の総選挙で使われた自民…