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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

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作品一覧

公開作品 2268

あなたの家の赤い屋根

あなたの家の赤い屋根

 一般常識のテストで正解を取るのは、ひとつに固定された理解のしかたを、自分もまたなぞることだ。ほんと…

純情だったあの頃のリンゴ

純情だったあの頃のリンゴ

 戦後、というと「リンゴの唄」だ。昔の日本人の心のなかで、両者は一本の線で結ばれている。心のなかと言…

去りにし夢、しのぶ面影

去りにし夢、しのぶ面影

〈江利チエミのメモリアル・シリーズ〉というCDが、僕の知るかぎりでは九枚ある。そのなかの『艶歌を歌う…

ワシントン・ハイツの追憶

ワシントン・ハイツの追憶

 一九五〇年代なかばから持っているジャズのLPを必要があって見直していたら、ラルフ・フラナガンのLP…

日本語の発想による英語

日本語の発想による英語

 日本語から英語へ単純に置き換えることの出来ないものの極小例は、「の」は「オヴ」、「から」は「フラム…

『日米会話手帳』という英語

『日米会話手帳』という英語

『日米会話手帳』という出版物について僕が初めて知ったのは、いつのことだっただろう。二十代の前半ではな…

拡大にまきこまれた

拡大にまきこまれた

 水田稲作の村落から始まった、あくまでも個々の現実に則してものごとを考え解決していくという方針は、外…

リゾートの島で二十一世紀最大の課題を知る

リゾートの島で二十一世紀最大の課題を知る

 遠い南の海に浮かぶ小さなリゾートの島というものは、僕にとってはたいへんに不思議で奇妙なものだ。これ…

8月15日 誕生日

8月15日 誕生日

 かつて三津子さんという女性がいた。いまでもどこかで美しく元気にしているはずだ。この三津子さんが二十…

『ニューヨーカー』の表紙に描かれた、ある年の夏

『ニューヨーカー』の表紙に描かれた、ある年の夏

 一九八六年の夏、僕が新聞であの写真を見たのは、八月十一日だった。海水浴場として昔からよく知られてい…

平和の記念写真

平和の記念写真

平和の記念写真  このふたつの光景それぞれに、心惹かれるものがあった。だからこそ僕はそれらを写…

袋小路の居心地

袋小路の居心地

二〇〇三年十二月八日(*日付については、「まえがき」参照)  十一月二十七日、陸自の調査団の一…

自分探しと日本の不況

自分探しと日本の不況

 いまの日本は消費不況のなかにあるという。物が売れないのだ。なにがどのくらい売れれば気がすむのか、と…

会社員が老いていく国

会社員が老いていく国

 僕に思い出すことの出来る範囲で、キー・ワードをひとつだけつまみ出すなら、それはロマンス・グレーとい…

競争の時代とはなにか

競争の時代とはなにか

競争の時代とはなにか 二〇〇三年十一月二十六日(*日付については、「まえがき」参照)  ある日…

団塊の世代という戦後日本

団塊の世代という戦後日本

「あと数年で団塊の世代が日本の会社世界の現場を去っていく。いまも企業に根強く残る男社会と、それにつき…

「がんばる」とは、なにだったか

「がんばる」とは、なにだったか

「がんばれ」「がんばって」と、いろんな人から自分は言われる。外部から届いて来るこの言葉を、自分という…

海から見る自分の居場所

海から見る自分の居場所

 瀬戸内の海からその港へ入っていくとき、視界に広がる景色というものを、現在の地図を見ながら僕は思い描…

アイランド・バウンド

アイランド・バウンド

 その島は、上空から見ると、ジェリー・ビーンズのようなかたちをしている。太目になりかけた三日月の、上…

イースト・サイドの、暑い日の午後の消火栓

イースト・サイドの、暑い日の午後の消火栓

 それほど緊急の用事でもない、という感じでパトロール・カーがくる。歩道に寄ってそのパトロール・カーは…

夏の陽ざしとモノクロームの街

夏の陽ざしとモノクロームの街

夏の陽ざしとモノクロームの街  白と黒、そしてその中間にある無限階調、つまりさまざまな灰色だけ…

渡り鳥と寿司について

渡り鳥と寿司について

 一九六一年には大学の三年生だった僕は、その年の夏を房総半島の館山で過ごした。なぜ館山だったのか、い…

虚ろな内側をよく見ておきなさい

虚ろな内側をよく見ておきなさい

 ジュリー・ロンドンが歌う「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」の歌い出しは、三とおりのマイナー・コード…

日本のMの字 その2

日本のMの字 その2

日本のMの字 その2  ここにもあのMの字がある、と思って撮ったのではない。グラフィックな面白…

デラックス・ダブル

デラックス・ダブル

 ものすごく暑い日だった。かんかん照りだった。そして湿度が、限度いっぱいに高かった。暑さとかさなりあ…