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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

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作品一覧

公開作品 2289

3月13日 フィクション 1

3月13日 フィクション 1

「お酒を一杯だけ、つきあってほしいの」  と、彼女は、電話のむこうで言っていた。  長距離電話の…

『パリ・テキサス』を観た

『パリ・テキサス』を観た

 空中から撮影した荒野が画面に映る。その荒野のなかを、ひとりの男が歩いている。いったいこの男になにご…

パリから一通の封書が届いた

パリから一通の封書が届いた

 もう何年もまえに東京からニューヨークへいってしまい、いまでは主としてニューヨークとパリで忙しく仕事…

猫の寝る場所

猫の寝る場所

 猫の多江子は、突然、目を覚ました。いつもの癖だ。気持ちよく眠っているその眠りのちょうどまんなかあた…

ガールの時代の終わりかけ

ガールの時代の終わりかけ

 僕が新卒の新入社員として、会社というものをかすかに体験した時代は、いつだったのですかという質問に対…

大統領によれば

大統領によれば

2001年9月11日の午前九時すぎ(現地時間)、ブッシュ米大統領はフロリダ州にある小学校を訪問してい…

銀座で夕食の約束

銀座で夕食の約束

 銀座で夕食の約束があった。僕と男性もうひとり、そして女性がふたりの、合計四人だ。女性たちのうちのひ…

アメリカのお気に入りは、ひたすら甘く、あくまでも軟らかい

アメリカのお気に入りは、ひたすら甘く、あくまでも軟らかい

 アメリカのスーパー・マーケットで買物をするたびに、ふと思うことがひとつある。それはなにかというと、…

本を開いたらチューリップが咲いた

本を開いたらチューリップが咲いた

 世のなかに本ほど奇妙なものはない。四角く切った薄い紙が何枚も、一辺においてのみ綴じてあり、その結果…

彼女が愛する小さなデスク

彼女が愛する小さなデスク

 彼女の自宅にある仕事部屋は彼女が作った。ただの空間でしかなかったところに手を加え、工夫をこらして、…

部屋を楽しんでいる人

部屋を楽しんでいる人

 いま彼女がひとりで住んでいる部屋の設計に関して、彼女はいっさい関係していない。父親とその弟が共同し…

ピアノを弾く人

ピアノを弾く人

ピアノを弾く人  ピアノを弾く女性が、好きだ。ひとりの女性の生き身が、ピアノというたいへんに構…

世界でいちばん怖い国

世界でいちばん怖い国

 カーヴした静かな道からかなり高くなったところに、いまの僕の仕事場の建物がある。道の側にあるいくつか…

水になった氷の悲しみ

水になった氷の悲しみ

 仕事の用件で編集者に電話をかけた。用件をめぐる話が終わると、 「ちょっと待ってね、替わります」 …

家庭から遠かった男たち

家庭から遠かった男たち

 自分の家庭以外のところで食事をすること、たとえば街の軽食堂で昼食にせよ夕食にせよ、一回の食事として…

映画の中の昭和30年代 『妻』

映画の中の昭和30年代 『妻』

戦後の日本はやがて崩壊する仕組みのなかにあった。 一九五三年の映画がそのことを静かに教えてくれる。 …

映画の中の昭和30年代 『女が階段を上る時』

映画の中の昭和30年代 『女が階段を上る時』

一九六〇年の日本でバーが全盛期を迎えた。 会社勤めの男たちがもっとも安心して寛げる場所だった。 『…

近未来を書きませんか

近未来を書きませんか

 八月をあと十日残す、雨のような薄曇りのような日の午後、下北沢の喫茶店で二十代の編集者と会った。コー…

個人的な雑誌 2

個人的な雑誌 2

TVニュースを通した、アメリカ的光景の観察。愛してやまない東京湾岸の風景を中心とした、日本のさまざま…

個人的な雑誌 1

個人的な雑誌 1

雑誌であり、同時に本でもある稀有の試みだ。前半部は片岡義男に対するインタヴュー、という形式が取られ、…

川があり、橋があり、ホテルもあった

川があり、橋があり、ホテルもあった

 僕が十歳だった年、夏の終わりのある日の小さな出来事を、いまでも覚えている。僕宛に葉書が一枚、届いた…

あなたの家の赤い屋根

あなたの家の赤い屋根

 一般常識のテストで正解を取るのは、ひとつに固定された理解のしかたを、自分もまたなぞることだ。ほんと…

純情だったあの頃のリンゴ

純情だったあの頃のリンゴ

 戦後、というと「リンゴの唄」だ。昔の日本人の心のなかで、両者は一本の線で結ばれている。心のなかと言…

去りにし夢、しのぶ面影

去りにし夢、しのぶ面影

〈江利チエミのメモリアル・シリーズ〉というCDが、僕の知るかぎりでは九枚ある。そのなかの『艶歌を歌う…

ワシントン・ハイツの追憶

ワシントン・ハイツの追憶

 一九五〇年代なかばから持っているジャズのLPを必要があって見直していたら、ラルフ・フラナガンのLP…