VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

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作品一覧

公開作品 1883

海岸でキャッチ・ボールをした日

海岸でキャッチ・ボールをした日

大きな雲の上に乗って、たとえば友人たちと野球をする想像を、子供のぼくは楽しんだりしたことを、いまでも…

青い瞳の普遍性

青い瞳の普遍性

彼女の瞳は、じつにきれいなブルーの瞳だ。至近距離からその瞳を見つめていると、瞳のブルーは見れば見るほ…

セーターで記憶する彼

セーターで記憶する彼

美しく晴れた初夏の土曜日の午後、自動車のトランクにおさまってしまうほどのわずかな荷物を持ち、彼は彼女…

さながら聖職者のように

さながら聖職者のように

僕たちは、まったく同一内容のことを同時に考えることがよくあった。当時の僕は、今と同じくひま人だった。…

消えたホテルの最初の客

消えたホテルの最初の客

僕たちがいこうとしていた小さな島は、十五年ぶりにハリケーンの直撃を受けた。その島から届いた最初の情報…

キャロル・ギャラガーの追憶

キャロル・ギャラガーの追憶

ポール・マッカートニーがカメラを構え、ファインダーごしに見ている。彼が見ているのは、タラップの外に立…

ブルー・フォ・オールド・ハワイ

ブルー・フォ・オールド・ハワイ

ハワイが、ハワイという独特な香りをたたえた島であったのは、いまから十年以上もまえのことだ。ぼくは過去…

あの河はいまコンピューター

あの河はいまコンピューター

オレゴン州ポートランドの少し手前で、コロンビア河に注ぐウィラメット河。この河が、太平洋側のオレゴンに…

消えたコロラド河

消えたコロラド河

コロラド河ほどに人間によって管理され、利用されている河は、珍しい。この河がなくなったら、生活の土台が…

一千万年の時間の底から

一千万年の時間の底から

エスカランテ河はエスカランテの町からコロラド河に合流するあたりまで、砂岩の台地の底を流れていく。岩に…

チャイナ・タウンへの坂道

チャイナ・タウンへの坂道

かつて、ホノルルのチャイナタウンで、ぼくはなにかのきまぐれから、質流れ品店のような店で、骨董品じみた…

きみも旅なのかい、ぼくも旅なんだ

きみも旅なのかい、ぼくも旅なんだ

その男と逢ったあの町は、なんという町だったろう。町のまんなかのすこし手前で、道路はふたつに分かれた。…

スティッキー・フィンガーズ

スティッキー・フィンガーズ

「私、明日、誕生日なのよ」「いくつになるんだ」「十九」「お祝いをしなきゃ。哲雄がいなくて残念だな」「…

マスタングという名の自動車

マスタングという名の自動車

マスタングの大量市販車の最初のモデルが売り出されたのは、一九六四年のことだ。マスタングは非常によく売…

辞書とポパイとミッドナイト・カウボーイ

辞書とポパイとミッドナイト・カウボーイ

ぼくは、この文章にまたタイトルをつけていないことを思い出した。あまり凝ったタイトルにはせずに、簡単な…

そして、小さな島へ

そして、小さな島へ

数年まえの、盛夏。友人がチャーターしたヨットに乗せてもらい、夏の瀬戸内海を、楽しんだ。白石島という小…

ロッキー山脈を越えて、ふとふりかえる。どこまでいけば、背後に山は見えなくなるのか。それだけを確認するための旅。

ロッキー山脈を越えて、ふとふりかえる。どこまでいけば、背後に山は見えなくなるのか。それだけを確認するための旅。

「ロッキー山脈を越えてどこまでいけば背後に見えなくなるのか、それだけを知りたくてロッキーを西から東に…

ひとりの人妻の場合

ひとりの人妻の場合

もう何年もまえ、ぼくとぼくの友人、そしてその二人にとって共通の女友だちのような女性の三人が、ある夏の…

「俺の家はどこだったかな」

「俺の家はどこだったかな」

おなじ大学のおなじ学部を卒業しているふたつ年上の友人は、ぼくのことをいつでも「おい、片岡」と呼ぶ。彼…

蜂に刺されて西瓜をひとつ

蜂に刺されて西瓜をひとつ

実家の物置のにあったオートバイのシートを開いてみると、折りたたんだ地図が入っていた。それは千葉県の地…

ガス・ステーションのブルース

ガス・ステーションのブルース

町のほうからまっすぐに走ってきた大きなオートバイは、ガソリン・スタンドの手前で減速し、なかに入ってと…

真夜中のオートバイ

真夜中のオートバイ

東京をオートバイで走るのが、彼はあまり好きではない。せまい道路に自動車が多すぎ、しかもその自動車が信…

『雨降り花』

『雨降り花』

この『雨降り花』という物語は『波と風のグッド・ニュース』という連作長編のなかに、劇中劇になぞらえて編…

課題作文『思い出のメルヘンの一冊』

課題作文『思い出のメルヘンの一冊』

日本語で読んだのちに英語で読んだとき、そのあっけなさに驚いた――。原文で読むよりも翻訳で読んだほうが…

手軽で安い人たち

手軽で安い人たち

値段が安いのものは魅力的に見える。それが手軽に利用できれば、さらにその魅力は大きくなるが、うかつにそ…