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評論・エッセイ

あすへの話題 東京の答案用紙

カフェでコーヒーを手もとにぼんやりしていたら、中年のヨーロッパ女性が入って来て席についた。注文したあと、彼女はボールペンでしきりになにか書いた。二、三語ずつ書き込むような書きかただった。添削だ、と僕は閃いた。教えている英会話学校の生徒たちの答案用紙を、カフェでのひとときに添削しているのだ。

『日本経済新聞』二〇一三年六月八日(夕刊)

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