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評論・エッセイ

あすへの話題 コーヒーは小説なのか

コーヒー豆の入った未開封の缶が目の前に三つあった。これだけあれば短編小説をかなりたくさん書くことが出来るはずだ、と僕は思った。僕においてコーヒーは、なぜか小説と緊密に結びつく。缶を開けて、十五、六杯も飲んだ頃には、書くべき短編小説の見取り図が三つも、手に入ってしまった。コーヒーのおかげだ。

『日本経済新聞』二〇一三年五月十八日(夕刊)

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