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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

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作品一覧

公開作品 2123

散歩して迷子になる 21 青年と世のなか、そして日本語

散歩して迷子になる 21 青年と世のなか、そして日本語

 あと数日で二十三歳になる、という頃に大学の卒業式があった。式が終わるまではまだその大学の学生なのだ…

散歩して迷子になる 20 自分を蒸留して残った一滴、二滴

散歩して迷子になる 20 自分を蒸留して残った一滴、二滴

 高校生として過ごした三年間はたいそう楽しいものだった。よく遊んだからだ。遊んだとは、遊興にふけった…

散歩して迷子になる 19 モラトリアムという助走路

散歩して迷子になる 19 モラトリアムという助走路

 一九五三年の夏、十三歳のとき、少年時代の入口に立った僕は、自分の言葉は日本語でも英語でもどちらでも…

散歩して迷子になる 18 一九五三年からの日本語

散歩して迷子になる 18 一九五三年からの日本語

 一九四四年の秋深くに、僕は東京から山口県の岩国へ疎開した。数年後には広島県の呉へ移り、一九五三年の…

散歩して迷子になる 17 ふたつの日本、ふたつの言葉

散歩して迷子になる 17 ふたつの日本、ふたつの言葉

 幼い僕が物心ついた時期は、太平洋戦争での日本の大敗戦と重なっている。僕というひとりの人の戦後史を、…

散歩して迷子になる 16 なぜ買うのか、それが問題だ

散歩して迷子になる 16 なぜ買うのか、それが問題だ

 太平洋戦争で大敗戦を喫したあとの戦後の日本で、僕の父親はGHQ民生局の職員として、占領アメリカ軍の…

散歩して迷子になる 15 桜が咲いた、百冊買った

散歩して迷子になる 15 桜が咲いた、百冊買った

 今年の四月号のこの連載で、リプレーの『信じようと信じまいと』というシリーズについて書いた。さまざま…

散歩して迷子になる 14 百円ずつ買っていくアメリカの物語

散歩して迷子になる 14 百円ずつ買っていくアメリカの物語

 二〇〇八年の夏からその年の終わりまでのあいだに手に入れたペイパーバックが、いまこの文章を書いている…

散歩して迷子になる 13 百円から無料へ、そして二千円へ戻る

散歩して迷子になる 13 百円から無料へ、そして二千円へ戻る

 二〇〇八年の後半に主として神保町で買ったペイパーバックが、この文章を書いているデスクの周囲に、いま…

散歩して迷子になる 12 半年分の収穫に囲まれて思うこと

散歩して迷子になる 12 半年分の収穫に囲まれて思うこと

 神保町にいまもあるその店の名前は、子供の頃から知っていた。東京で外国の本を売っている店として、まる…

散歩して迷子になる 11 一冊百円という値段の幸せな正解

散歩して迷子になる 11 一冊百円という値段の幸せな正解

 十二月初め、雨の降る気温の低い日の午後、東京・吉祥寺の古書店でアメリカの本を六冊、僕は買った。その…

散歩して迷子になる 10 地下鉄から交差点へ出た夏の午後

散歩して迷子になる 10 地下鉄から交差点へ出た夏の午後

 二〇〇八年の夏から秋にかけて、合計で二百冊を越えるペイパーバックを僕は神保町で買った。七月から十月…

散歩して迷子になる 9 ペイパーバックに惹かれる理由

散歩して迷子になる 9 ペイパーバックに惹かれる理由

 十三歳の頃からアメリカのペイパーバックを買い始めた僕は、いまでも買い続けている。半世紀を越えてペイ…

散歩して迷子になる 8 良き刺激は大いにかさばる

散歩して迷子になる 8 良き刺激は大いにかさばる

 太平洋戦争に日本が大敗戦した年の冬には、当時の僕がいた岩国の祖父の家には、アメリカのペイパーバック…

散歩して迷子になる 7 こうして始まった神保町の日々

散歩して迷子になる 7 こうして始まった神保町の日々

 一九六一年の神保町に、洋書だけを扱う露店がまだ二軒あったことは、その頃の東京についていろいろと思い…

散歩して迷子になる 6 神保町に最後の露店が二軒あった頃

散歩して迷子になる 6 神保町に最後の露店が二軒あった頃

 すでに書いたかと思うが、僕の基本は東京の坊やだ。それ以外のなにものでもない、とつくづく思う。坊やと…

散歩して迷子になる 5 きみも遠からず書き手のひとりだよ

散歩して迷子になる 5 きみも遠からず書き手のひとりだよ

 中学生そして高校生だった頃の自分が読んだペイパーバックがどれだけ手もとに残っているか、いまの自分が…

散歩して迷子になる 4 一九五五年二月二十三日、『地上より永遠に』

散歩して迷子になる 4 一九五五年二月二十三日、『地上より永遠に』

 よく書けた一編の小説を読んだ僕は、深いさまざまな感銘や強いひとつの感動を、生まれて初めての体験とし…

散歩して迷子になる 3 彼女が手に下げていたランタンの明かり

散歩して迷子になる 3 彼女が手に下げていたランタンの明かり

 少年の僕を近所でよく見かけると言った、神保町の三省堂に勤めていた青年がくれたペイパーバックは、ベス…

散歩して迷子になる 2 読むに至るまでの助走路を歩く

散歩して迷子になる 2 読むに至るまでの助走路を歩く

 まぎれもなくアメリカのものであることを越えて、アメリカそのものであると言っていいペイパーバックが、…

散歩して迷子になる 1 ペイパーバックの山を作る子供

散歩して迷子になる 1 ペイパーバックの山を作る子供

 太平洋戦争の大敗戦の年に五歳だった僕がまだ六歳になる前から、自宅にアメリカのペイパーバック本が目立…

クローズ・アップ 8 丸い渋みと醒めた明るさ ジョルジュ・ブラッサンス

クローズ・アップ 8 丸い渋みと醒めた明るさ ジョルジュ・ブラッサンス

 秋も深まったある曇り日の午後、小包が届いた。編集部からだった。なかには、LPが四枚、入っていた。ジ…

クローズ・アップ 7 流れる時への憂いを歌うフィービ・スノウ

クローズ・アップ 7 流れる時への憂いを歌うフィービ・スノウ

 フィービ・スノウの一枚のLP『フィービ・スノウ』を、AB両面、聞きおえたばかりだ。これで三度目だ。…

クローズ・アップ 6 開かれた愛の世界を歌う カーペンターズ

クローズ・アップ 6 開かれた愛の世界を歌う カーペンターズ

 雨の日に外へ出ていくと、自分がいつもの自分ではないような気がする。雨の日と晴れの日とでは、歩きなれ…

クローズ・アップ 5 静かに燃え上がる炎のように ブリジット・フォンテーヌ

クローズ・アップ 5 静かに燃え上がる炎のように ブリジット・フォンテーヌ

 ブリジット・フォンテーヌのLPを聞きながら、いまこれを書いている。ターンテーブルのうえでまわってい…