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評論

日本語の発想による英語

 日本語から英語へ単純に置き換えることの出来ないものの極小例は、「の」は「オヴ」、「から」は「フラム」、というような単語、そして「一杯やりましょうよ」は「レッツ・ドゥ・ワン・カップ」といった片言だろう。日本語世界から英語世界へと置き換えることの出来ないものの、極大はなにだろうか。英語とはまったく違う日本語の発想の上に立って展開される世界観。極大を簡単に表現するなら、それはおそらくこういうものだ。
 日本語による発想の上に立って展開される世界観とは、日本語の背後にある日本社会の運営システムや文化の、ぜんたいのことだ。自分た…

底本:『日本語で生きるとは』筑摩書房 1999年

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