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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

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作品一覧

公開作品 2261

自動車のフードにロードマップを広げると

自動車のフードにロードマップを広げると

ゴールデン・ステートという別名をカリフォルニア州は持っているけれど、ゴールデンなどをとおりこして、一…

久保田麻琴と夕焼け楽団

久保田麻琴と夕焼け楽団

LP『ハワイ・チャンプルー』の登場をぼくは心からよろこびたい気持だ。ほんとうに楽しみながら、自分たち…

島の夜明け

島の夜明け

よごれはてたマヴェリックのジーンズの尻ポケットからぼくはアルミニウムのクシをだし、ホノルルの下町で買…

南の島でコジキになりたい

南の島でコジキになりたい

人は人としてこの世に生まれたなら、なにか有益なことをおこない、なにごとかを打ちたてつくりあげ、生産し…

ブギはトータルなのだ

ブギはトータルなのだ

子供のころから、いろんな音楽を浴びていたが、ブギの影響が濃いものに対して、その濃さに応じて全身がとき…

密造酒に月の明かりが照り映えて

密造酒に月の明かりが照り映えて

一丁のギターがどんなふうに生活のなかの音楽で使われてきたかをたどることによって、アメリカの近代史、現…

バッファロー・ビルとワイルド・ウエスト・ショー

バッファロー・ビルとワイルド・ウエスト・ショー

アメリカのサーカスやカーニヴァルに、ぼくは昔から興味を持っている。資料をすこしずつ集め、ひまなときに…

正義のガンマンが退屈になり、新たな夜が明ける

正義のガンマンが退屈になり、新たな夜が明ける

かつては胸をときめかせて見たはずの、正義のガンマンの活躍が、退屈で正視にたえないものになってしまった…

自己の論理の具現としてのターザン

自己の論理の具現としてのターザン

小学校に入ったころから、高校の二年生くらいまでのおよそ十年間に公開された西部劇のほとんどを、ぼくは観…

少年たちはたしかに映画を観た

少年たちはたしかに映画を観た

映画を観にいくのは、特別なことだった。幼い少年がひとりで映画館に入ってはいけない、と大人たちに言われ…

ペーパーバック・ライターたちとのつきあい

ペーパーバック・ライターたちとのつきあい

ペーパーバックは、「本」というよりもパッケージだ。表紙絵、文字の巧みなレイアウト、宣伝コピー、背をの…

ハロー! 土星の環

ハロー! 土星の環

『動く実験室』という名前の、子供むけの科学雑誌のページの片隅に、ところどころ、小さな四角い広告がのっ…

ガリ版刷りの教科書というものが、あったんだ

ガリ版刷りの教科書というものが、あったんだ

「一冊の本」は、いたるところにある。敗戦の翌々年が小学校一年生になった年だから、ガリ版刷りの教科書な…

彼女が買ってきてくれたヨーグルトに、黄色い小さな花が差してあった日

彼女が買ってきてくれたヨーグルトに、黄色い小さな花が差してあった日

ぼくが高校の二年のときだったかなあ。おなかがすいていた。学校のなかにパン屋さんがあり、そこでカレーパ…

アメリカの安物食料品と、海の幸

アメリカの安物食料品と、海の幸

当時のぼくが置かれていた多少とも特殊な状況のせいでもあるのだろうけれど、小学校のなかばころまで、アメ…

町の生活のなかに「個性」って、あるだろうか

町の生活のなかに「個性」って、あるだろうか

情報化社会において「個性」を問題にするときにうかびあがってくるのは、いろんな商品があふれていて、しか…

リンゴの樹の下で、マーモットが待っている

リンゴの樹の下で、マーモットが待っている

特別にかたちのよい樹ではない。だがやはり堂々としている。幹は大人でもひとかかえにはできない太さだ。ず…

陽ざしがもったいなくて、野原へいってみた

陽ざしがもったいなくて、野原へいってみた

朝の八時ごろに起きた。陽ざしや青い空を見るなり、うわあ、もったいない! と思った。こんな日に家のなか…

秋まつりの音が風にのってくる

秋まつりの音が風にのってくる

九月のはじめから終りにかけて、歩いていける範囲内で秋まつりが五つか六つ、おこなわれる。夜になってから…

ボールポイント・フリークのようになってみたとき

ボールポイント・フリークのようになってみたとき

ペン、つまり万年筆を、ながいあいだつかっていた。あらゆる種類のペンをためして、結局、モンブランの22…

街角のなかのぼく

街角のなかのぼく

初夏のよく晴れた日の午後、お気に入りの服を着てぼくはいい気分で下北沢南口の商店街を駅にむかってのぼっ…

テレビ・カメラが見るもの

テレビ・カメラが見るもの

白黒のテレビがかなり一般的なものとして家庭に入りはじめたのは一九五六年、五七年ころだった。ぼくは乳の…

おふくろの味は早稲田にあるんだ

おふくろの味は早稲田にあるんだ

ぼくが、おふくろの味という日本でごく一般的に通用しているものを、まるで信じていないのは、ぼくが気どっ…

はぐれ鳥のプロローグは、エロール・フリンの海賊映画だ

はぐれ鳥のプロローグは、エロール・フリンの海賊映画だ

「故郷」を失ったぼくは、大都会のまんなかに住んでいる。その大都会の一角をいま自分の「故郷」だと呼べる…

メロドラマ

メロドラマ

「乾杯」と、ぼくが言った。微笑して、彼女もグラスをかかげた。気のせいかもしれないが多少ともぎこちなく…