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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

評論・エッセイ

作品一覧

公開作品 1341

プラモデル

プラモデル

 国電の駅を出てから踏切まで、どんなところをどのような経路で歩くのだったか、もう覚えていない。  …

課題人生論

課題人生論

『新しい年を迎えるにあたっての人生訓。生涯を決めるこの一点』というテーマで、2000字の文章をこれか…

これがクリスマスの物語

これがクリスマスの物語

 クリスマス3日前のアメリカ本土に僕は到着した。もっと早くに来る予定でいたのだが、途中のハワイでのん…

あの夜はホワイト・クリスマス

あの夜はホワイト・クリスマス

 あの年のクリスマス・イヴには、彼はオートバイで山のなかを走っていた。夜のまだ早い時間に峠道に入り、…

クリスマスと五人の娘たち

クリスマスと五人の娘たち

 ある年のクリスマス近く、アメリカのまんなかあたりにある中くらいの町にぼくはいました。町の百貨店は、…

知らぬ町 雨の一日 冬至なり

知らぬ町 雨の一日 冬至なり

 季節感を楽しむために日本はある、と僕は信じている。日本は季節変化の国だ。1年365日のなかで、四つ…

千四百兆円分の身の危険

千四百兆円分の身の危険

 個人の金融資産、つまり簡単に言うと貯金が、日本ぜんたいでいま千四百兆円あるという。「すごいね。それ…

サンフランシスコ湾ブルース

サンフランシスコ湾ブルース

 フィービ・スノウのLP『フィービ・スノウ』を、AB両面、聞きおえたばかりだ。  音の印象は、かな…

おそすぎたラブレター

おそすぎたラブレター

 古い教科書の表紙をあけると、最初の白いページに、先生のお名前が鉛筆で書いてあります。黄色く変色して…

発情期少年の興味にこたえて、アメリカのSFがはじまった

発情期少年の興味にこたえて、アメリカのSFがはじまった

 アメリカでは、一九三〇年代からずっと、SFが娯楽のジャンルとしてつづいてきている。いま急にブームに…

恋愛小説のむこう側

恋愛小説のむこう側

 ごく普通のスタイルで小説を書こうとするとき、主人公という役をつとめてくれる女性と男性を、ひとりずつ…

海岸の古びた一軒家で、ソリッドな食事をし煙草を吸わない

海岸の古びた一軒家で、ソリッドな食事をし煙草を吸わない

「サーフィンは単なるアウトドア・スポーツではない。ウェイ・オブ・ライフなのだ」とか「サーフィンはトー…

誰がいちばん初めに波に乗ったのか

誰がいちばん初めに波に乗ったのか

 誰がいちばん初めにサーフィンを考えついて実行したのか、わかっていない。  ちょっとした板っきれを…

一台のオートバイが、ひとりの現代人を不安から救った

一台のオートバイが、ひとりの現代人を不安から救った

『息子と私とオートバイ』を書くための基本的な体験となったオートバイ旅行をしたとき、著者のロバート・パ…

絶望のパートタイム・サーファー

絶望のパートタイム・サーファー

 いまの日本の人たちほど不自然で無理な生きかたをしている人たちは、世界のどこにもいないと言っていい、…

映画とヒット・ソングと、大事な彼女

映画とヒット・ソングと、大事な彼女

 一九五〇年代のことを覚えているかい、とぼくがぼくにきく。覚えているさ、とぼくは答える。覚えているよ…

西陽の当たる家

西陽の当たる家

 僕は西陽の当たる家が好きだ。午後になったら自分の家は西陽を受けとめてほしい。そしていくつかの部屋に…

ストーリーは銀行に預金してある

ストーリーは銀行に預金してある

 ドーナツの店のカウンターで、僕はドーナツを食べながらコーヒーを飲んでいた。隣りにすわった男性が話し…

ドーナツの穴が残っている皿

ドーナツの穴が残っている皿

 僕の記憶が正しければ、僕はこれまでにドーナツの穴を二度、食べたことがある。ドーナツではなく、そのド…

レッドウッドの森から

レッドウッドの森から

1  川に沿ってのぼっていった。透明さの極限をきわめたような、冷たく澄んだ川の水が、きれいな音をた…

地球を照らす太陽光の純粋な原形

地球を照らす太陽光の純粋な原形

 子供の頃から現在にいたるまで、僕はアメリカの雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』の愛読者だ。好きな…

ひとりでアイディアをつつきまわす午後

ひとりでアイディアをつつきまわす午後

 冬のはじめ、ある日の午後、僕はひとりで道を歩いていた。歩きながら、僕はいろんなことを考えた。  …

10月14日 手紙

10月14日 手紙

 ぼくのアメリカ人の友人が仕事で日本にやって来て、半年ちかく滞在した。豊島園のちかくの、キャべツ畑の…

二本の映画と一杯のコーヒー

二本の映画と一杯のコーヒー

1  ある秋の日の午後おそく。重い灰色に曇った日だった。夕暮れが近づきつつあり、重い灰色の中には、…