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評論・エッセイ

まっ赤なトマト・ジュースはウエスト・コーストを飲んでるみたいだ

LAからナショナル・インタステート・ハイウエイ5でフレズノやサクラメントにいったときに見たトマト畑が忘れられない。まっ平らで肥沃な盆地のまんなかに、広大なトマト畑が広がっていた。赤とも緑ともつかないおかしなまだらの半熟みたいな状態で、見渡すかぎり無数に茎に実っているのは、壮観をとおりこしてる。

底本:『町からはじめて、旅へ』晶文社 二〇一五年改版(一九七六年初版)
初出:『サンジャック』一九七五年

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