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評論・エッセイ

島の夜明け

よごれはてたマヴェリックのジーンズの尻ポケットからぼくはアルミニウムのクシをだし、ホノルルの下町で買った日本製のヤナギなんとかというギトギトの緑色のポマードでなでつけたリーゼントのかたちをととのえなおした。すると、となりのストゥールにすわっていたチンピラのフランス男が——。

底本:『町からはじめて、旅へ』晶文社 二〇一五年改版(一九七六年初版)
初出:『話の特集』一九七五年十一月号

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