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片岡義男.com 全著作電子化計画

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書評

独特の視点から贈り出された文芸書評の数々。多くの編集者が片岡義男に紹介文を依頼したのかが分かるだろう

作品一覧

公開作品 140

アメリカの青年が書いた、東京の外資系会社の一年間。彼はカワシマ・キヨコをどこでみつけたのか

アメリカの青年が書いた、東京の外資系会社の一年間。彼はカワシマ・キヨコをどこでみつけたのか

 ジョン・バーナム・シュワルツの小説『自転車の日々』は、バスではじまりバスで終わっている。東部の大学…

フラストレーションという負のエネルギーは、マイナスのものばかりを呼び集める。そして最後に小さな悲劇として結晶する

フラストレーションという負のエネルギーは、マイナスのものばかりを呼び集める。そして最後に小さな悲劇として結晶する

 二、三年前の夏、日本がいちばん暑いころ、僕はラッセル・バンクスの『コンティネンタル・ドリフト』(邦…

イングリッド・バーグマンの写真集を逆に見ながら

イングリッド・バーグマンの写真集を逆に見ながら

 イングリッド・バーグマンの写真集を、かなり時間をかけていま僕は見たところだ。この一冊の写真集のなか…

ジェームズ・ディーンには雨の日が似合う

ジェームズ・ディーンには雨の日が似合う

■ さまざまな本について、再び話を聞きたいですね。あれや、これや、きわめてランダムに。たとえば、写真…

雨が、ぼくにオードリー・フラックの画集を開かせた

雨が、ぼくにオードリー・フラックの画集を開かせた

 窓の外にいま午後がある。その午後は、いっぱいに雨を持っている。梅雨の雨だ。今年は、長くて冷たい梅雨…

マリリン・モンローの唇が、いまも語ること

マリリン・モンローの唇が、いまも語ること

 イーヴ・アーノルドの写真集『マリリン・モンロー』のサブタイトルは、「アン・アプリーシエイション」と…

ひとりの大人として、自分の周囲にあるすべてを、全面的に引き受けることの出来る人

ひとりの大人として、自分の周囲にあるすべてを、全面的に引き受けることの出来る人

 夫婦、家庭、家族の小説が、なおも続く。アメリカには、夫婦と家族についての小説が、じつに多い。範囲を…

マンハッタンの10番通りと14番通り

マンハッタンの10番通りと14番通り

 自分にとっていちばん好きな場所はニューヨーク、特にマンハッタンだ、といつも言っていたアメリカ人の友…

一度だけ読んだハメット

一度だけ読んだハメット

 僕はハメットを一度だけ読んだことがある。短編をひとつ、しかも翻訳された日本語で。それはいまから二十…

アイラ・ウッドの『キチン・マン』はなぜ面白いか

アイラ・ウッドの『キチン・マン』はなぜ面白いか

 アイラ・ウッド『キチン・マン』 ■面白かったほうの本の話をうかがいましょうか*。  たとえば、…

ある日の午後、僕は「本のオールタイム・ベスト10を選んでください」と、電話で頼まれた

ある日の午後、僕は「本のオールタイム・ベスト10を選んでください」と、電話で頼まれた

 僕にとっていつまでも大事な本の一方の極に、シャーウッド・アンダスンの『ワインズバーグ・オハイオ』(…

アメリカの心がうたう歌が聞こえる

アメリカの心がうたう歌が聞こえる

『アーサー・ロススタインによる、写真に写しとられた一九三〇年から一九八〇年までのアメリカ』という一冊…

ホーム・ベースから一塁までの、優雅きわまりないあの距離

ホーム・ベースから一塁までの、優雅きわまりないあの距離

 昔、たとえば1930年代に撮影したアメリカのプロ野球の、オフイシャルなゲーム中の写真ワン・ショット…

フォルクスワーゲンを元気に生かしつづけておくには

フォルクスワーゲンを元気に生かしつづけておくには

『あなたのフォルクスワーゲンを生かしつづけておくにはどうすればいいか』という本が、なつかしい。《どん…

なにげなく読んだ小説のなかに、自分自身を発見する喜びと驚き。なぜこの主人公は自分なのか

なにげなく読んだ小説のなかに、自分自身を発見する喜びと驚き。なぜこの主人公は自分なのか

 僕はついにみつけた。会ったこともないアメリカの人が書いた小説のなかに、僕は自分自身を見つけた。二、…