ひとりの大人として、自分の周囲にあるすべてを、全面的に引き受けることの出来る人
夫婦、家庭、家族の小説が、なおも続く。アメリカには、夫婦と家族についての小説が、じつに多い。範囲を多少とも広く取るなら、ほとんどの小説が、この分野におさまるのではないだろうか。
夫婦、親子、そして家庭を描くとき、たいへんな力量を発揮するロブ・フォーマン・デューの、『デイルはソフィーを死ぬほど愛している』を、僕は読んだ。構成が素晴らしく凝っている。人物の配置は、あらまし次のようだ。
小さな子供を三人持った、まだ若い夫婦が、ニュー・イングランドに住んでいる。毎年、夏になると、奥さんは三人の子供たちを連れて…
底本:片岡義男エッセイ・コレクション『本を読む人』太田出版 1995年
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