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エッセイ『自分を語るアメリカ──片岡義男エッセイ・コレクション』より10作品を公開

エッセイ『自分を語るアメリカ──片岡義男エッセイ・コレクション』(太田出版/1995年)より10作品を本日公開いたしました。

ボーイ・スカウトのモットーは《ビー・プリペアード》だ。直訳すると準備万端怠りなく、ということになるが、プリペアードネス、つまりどんなことが起こってもそれにきちんと対処できるような実際的な知識を身につけておけという哲学は、アメリカのボーイ・スカウトの哲学と直結している。ようするに生き方の原点なのだ。そんなボーイ・スカウトの本には、野外生活に必要な様々な知識が詰まっていて楽しめる。

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一八五〇年、シンシナティに生まれたダニエル・カーター・ビアードは、イラストレーター、絵描きとして、ニューヨークで活躍していたが、石造りの都会のなかで少年たちがみじめな生活を強いられている姿を目のあたりにして、ある日、「大人相手の仕事はやめて、少年たちのためにエネルギーを全開にしよう」と思い立った。そして雑誌にアウトドアの遊びに関するイラスト付きの記事を書き始める。それらをまとめたものが『アメリカン・ボーイズ・ハンディブック』だ。

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『アメリカが喋ってるのが聴こえてくる』というタイトルの本を、手に入れた。アメリカ語のお勉強にとっての、百科事典のような本だ。どんなふうに面白くて役に立つのか、例をひいて説明したいのだが、たくさんありすぎる。パッと開いたところには「グッドバイ、ソー・ロング、シー・ユー・レイター」という項目があった。この種の本は読み物としても面白く、読んでいくことで言葉を通してアメリカそのものの勉強に直につながっていく。

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ブックストアの棚で、『ヨシ、ニューヨークへ行く』という英語のお勉強の本が目についた。英語を学習する中級ないしは中級よりすこし下のクラスの人を対象にした、リスニング・コンプリヘンションのトレーニング・マニュアルであるこのワークブックとカセットに、どのような会話があるのか、ぼくは強い興味を抱いた——。ぼくの感じた面白さの半分近くは、ヨシアキ・ヤマモト氏のニューヨークにおける〝英会話〟ぶりをいつも彼のそばにいてじっと聴いているおもむきがある点だった。そして、英語を話す時に絶対に目標にしないほうがよいこととは……。

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『アメリカで生きのびるにはどうしたらいいか』という英語の勉強の本を買ってきた。文章を読みながらカセットを聴いていくと、ひしひしと感じることがある。アメリカに滞在したり住んだりしようとする「私」は、できるだけ的確な言葉をできるだけ正確に操って、当面の目的を明確に相手に伝えなくてはいけないということだ。このあたりのことが具体的に身にしみてわかると、言葉の勉強とか、その言葉の有効な使い方などは、きわめて早く進展していくはずだと僕は思う。と同時に、言葉がある程度以上に使えないと、このようなことは具体的にわからない。したがって、突破口がみつかるまでは、堂々めぐりをしてしまう場合も、なきにしもあらずだ。

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アラン・ブースというイギリス人が書いた『佐多への道のり』は、北海道の宗谷岬から九州の佐多岬までを百二十八日かけてひとりで歩きとおした、その道中記だ。長く住んでいても謎である日本の地面を歩きとおすことにより、謎の内部へ入ることくらいは出来るのではないか、と著者は思ったのだと僕は推量する。歩きとおす意志は、日本をひとつの視点から確実に見る目であり、見る目はユーモアを失わない文章力だ。だから、『佐多への道のり』は、どこを読んでも面白い。

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アメリカのアウトドア雑誌『アウトサイド』は、アウトドアという領域全体を守備範囲にしており、ぼくの個人的な捉え方によると、実に様々なことがらに関するかなり上出来のエッセイ集、あるいは文章集だ。その上質の文章を、ぼくはいつのまにか、十年にわたって楽しんできた。こうした雑誌が成立するには、社会全体にアウトドア活動に関する社会資産のようなものの裾野が広く存在しなければ無理だろう。雑誌はその社会を鏡のように写している。

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ぼくがはじめてマザーに会ったのは、一九七〇年の夏のことだから、もう十年以上になる。真夏のラハイナの、イーザ・オア・ブックストアという店で、『ザ・マザー・アース・ニューズ』の創刊号を目にし、買ったのだ。ぜんぶで六十四ページの、ごく簡素なパンフレットのような雑誌だ。自然とともに暮らすための情報を提供する雑誌だが、早くからエネルギーの問題にこだわるなど、「過剰な生産や消費」というシステムからの脱却がその基本にある。

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しばらくまえに『ヴァガボンディング・イン・ザ・USA』(1981)という本を買った。エド・ビューリンという著者名に、ほのかに心あたりがあった。どこかで見た名前で、タイトルにも覚えがあった。手に入れてきた日、ぼくのライブラリーのなかから、『ヴァガボンディング・イン・アメリカ』(1973)という本を、みつけだした——。同じ著者だった。1981年の本はサイコロジカルな面においても実用性が高くなっている。アメリカを自分なりに旅行して何かを発見し、それを自分のエネルギーにしたいと思っている人には必読の書だ。

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『アヴォカードを育てる人たちのためのハンドブック』という本を手に入れた。アヴォカード(アボガド)は、ちゃんと育ててあげると見ばえのする立派なプラントに育ってくれる。著者のヘイゼル・パーパーは1977年に他界してしまったが、アヴォカード・レディの愛称で、インドア・プラントの愛好家たちのあいだではよく知られた人だった。この本は実に面白く読める。著者はアヴォカードを育てること、そして、自分の手もとで育っていくアヴォカードに関して、芸術的と言っていいほどの興味の抱き方をしているし、ハンドブックぜんたいの書き方は、平凡なハウツー式の文章を高くこえた香りがある。それでいて、とても読みやすい。

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2022年7月5日 00:00 | 電子化計画

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