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エッセイ『アップル・サイダーと彼女』より11作品を公開

アップル・サイダーと彼女』(角川書店1979年)より11作品を本日公開いたしました。

かつてエレベーター・ガールという仕事が普通にあった。最後に見たのはいつだったか。今やエレベーターに乗っても「いないな」と思うこともなくなってしまった。今では見ることができなくなった彼女たちを、リアルに思い出させてくれる。

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夜の港に霧笛を響かせながら定期便が出航する。その船に彼はひとり乗り込み島に向かうことにした。船上で迎える朝の潮風、波、陽光、青い空……爽快な朝に「ミスター・ロンリー」が流れてくる。この曲が似合うのはこういう場所だ。

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海に育ち、海で自由に生きる人達には「マリーン・スポーツ」という造られた言葉などまったく必要ない。彼らにとっては無邪気に楽しくつきあうのが海なのだ。海でするスポーツを、企業的に商品化する文化の為にこそ、この言葉はある。彼らの生活を知れば、都会の「マリーン・スポーツ」のあれこれが色あせて感じられてしまう。

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英語の歌を聞く、あるいは聞いてしまうというときに、日本人が感じる心地よさはどこから出てくるのだろうか。メロディ、リズム、音づくり、言葉などの総体をサウンドとして捉えつつも、意味が分からなければ、それは単に個人的な思い入れに陥っているだけかもしれない。

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南国のパラダイス・アイランドは椰子の樹があってこそ完璧だ。それは単に幻想的であるだけでなく、自然の脅威をやり過ごすという強靭な一面もあるのだ。そして夕陽に椰子の樹が黒いシルエットになるころ、エジプトの砂漠やロサンゼルスの海岸沿いの町での同じ風景を想う。

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「コンドルは飛んでいく」の曲でも知られる鳥、コンドル。片岡義男はこの鳥について「すこし」興味を持ったという。ケーナという笛はコンドルの主翼の骨からできている、主翼を動かし続ける筋肉がないため上昇気流に乗って滑空する……など、彼に語らせると頭の中でコンドルのリアルで詳細な映像が浮かび上がってくる。もし「本格的に」興味を持ったら、彼はコンドルについていったいどんなことを書くのだろうか。

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店のカウンターの端で、ひとりけだるそうにタバコを吸い、オン・ザ・ロックスを飲む女。天井のスピーカーからは心地よいジャズ・トリオが流れている。彼女がここにいる理由は誰にもわからない。でも、店のママにはお見通しのようだ。

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アメリカのハイウェイ沿いにポツンと建つダイナー(簡易食堂)。雰囲気や佇まいもだが、客とウェートレスのやりとりを眺めているだけでも、言葉を交わしても十分に面白い。短編小説がいくつも書けるほどに。

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モーテルの駐車場に停めてあったピックアップ・トラックとファスト・バック。その二台の車を眺めながら初老の男がぼくに話してくれた、太平洋戦争の頃の旅興行で出会ったピックアップにまつわる昔話。南カリフォルニアにはピックアップ・トラックがよく似合う。

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フロリダ半島にあるフロリダ・シティからキー・ラーゴ、キー・ウエストまでの島を縫い合わせて走るオーバー・シーズ・ハイウエイ。見渡す限りの海と空という、二通りのクレージーなブルーの世界に挟まれ、ハイウェイを走ると得体の知れない身の危険を感じ続けずにはいられない。

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アリゾナ州の砂漠を走るハイウェイの両側は、300年近くかかって50フィートほどになるサワーロのサボテンが林立する荒野だ。夏のすさまじい雨はサワーロにとっては恵みの雨だが、ハイウェイを川にし、雷鳴はそこを走る長距離トラックをゆさぶる。しかしドライバーたちにとっては、飽きることのない大自然の営為なのだ。

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2022年4月12日 00:00 | 電子化計画

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