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片岡義男.com 全著作電子化計画

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エッセイ7作品を公開

『コーヒーもう一杯』より5作品、『片岡義男〈本読み術〉 私生活の充実』より2作品を片岡義男.comで本日公開いたしました。

・『コーヒーもう一杯』(角川文庫/1980年)より5作品

かつて、ホノルルのチャイナタウンで、ぼくはなにかのきまぐれから、質流れ品店のような店で、骨董品じみたタイプライターを一台、買った。実用価値はほとんどないが、ぜんたいのかたちや質感が古い時代のアメリカを感じさせ、そこにすこしひかれたのだった。大事そうにかかえて帰ろうとするぼくに、中国系の店主は……。

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エスカランテ河はエスカランテの町からコロラド河に合流するあたりまで、砂岩の台地の底を流れていく。岩に黒くきざみこまれた峡谷だ。この峡谷の内部にバックパッカーとしてはいりこんでいくと、圧倒される。垂直にそびえている岩の壁を見あげると、人間の都合なんて、あっさり投げ出さなくてはいけない気持ちになる。

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コロラド河ほどに人間によって管理され、利用されている河は、珍しい。この河がなくなったら、生活の土台が失われたり、なんらかのかたちで生活に大きな変化を受ける人たちが、千五百万人も存在するそうだ。あまりにも多くの人たちのために多様的に利用されていて、河を流れる水の絶対量そのものが、危機に直面している。

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オレゴン州ポートランドの少し手前でコロンビア河に注ぐウィラメット河。この河が、太平洋側のオレゴンにとって非常に重要であることは、地図を見ただけでわかる。この河は一九五〇年代には、アメリカ北西部一帯でもっとも汚染された河だった。

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ハワイが、ハワイという独特な香りをたたえた島であったのは、いまから十年以上もまえのことだ。ぼくは過去にはあまり興味がない。もうどうにもならないものに関しては執着しない。ではなぜハワイがかつてのようではなくなったことにこだわるのかというと、過去ではなく現在のこの瞬間におけるおどろきに興味があるからだ。

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・『片岡義男〔本読み〕術・私生活の充実』〔シリーズ「日常術」〕(晶文社/1987年)より2作品

小説家は「書き手」であると同時に「読み手」でもある。読み手として捉えた場合は、どんな本をどんな風に楽しんでいるのだろうか。作中に具体的な作品名がほとんど出てこない片岡義男の小説だが、男女の会話の中にわずかに登場する『ライ麦畑でつかまえて』のある場面を手掛かりに、読み手としての姿を明らかにしていく。

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作家は小説を書くとき、どんなところから入っていくのか……タイトルか、依頼内容か、登場人物か。作品のヒントはどこにあるのか。ストーリーはいつ、どのように作られるのか。人物設定はどう決めるのか。作家・片岡義男の「ストーリー術」が語られる。

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2022年3月18日 00:05 | 電子化計画

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