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「ミステリマガジン」創刊70周年特別記念号に、片岡義男による翻訳短編『クェイド、馬券を買う』が再録

 今年創刊70周年を迎えた早川書房の「ミステリマガジン」。現在発売中の2026年7月号では創刊70周年の特集が組まれており、その中で片岡義男が翻訳し、1968年9月号に掲載されたフランク・グルーバーの短編『クェイド、馬券を買う』(1939年、原題:"Oliver Quade at the Races" )が再録されています。

ミステリマガジン2026年7月号表紙「ミステリマガジン」掲載『クエイド馬券を買う』

 作者のフランク・グルーバー(1904〜1969)はアメリカの小説家。短編を中心に非常に多作であった一方で、自身の小説の映画化脚本やTVシリーズの脚本を手掛けるなど多才な人物でした。代表作には、詐欺師でアマチュア探偵のジョニー・フレッチャー&サム・クラッグが活躍するシリーズ(『笑う狐』(1940)、『コルト拳銃の謎』(1941)など)や、今回再録された「人間百科事典」の異名を持つ探偵オリヴァー・クェイド&チャーリー・ボストンが主人公のシリーズがあります。
 日本では1980年に講談社文庫からオリヴァー・クェイドシリーズの5篇が収められた『グルーバー 殺しの名曲5連弾』が刊行されています。また近年では、論創社から新訳が何冊か刊行されています。

『殺しの名曲5連弾』書影

 なお、「ミステリマガジン」に『クェイド、馬券を買う』が掲載された翌月号(1968年10月号)には、片岡義男が三条美穂名義で執筆した短編『二十三貫五百八十匁の死』、1969年7月号には『ドノヴァン、早く帰ってきて』が掲載されています。また同時期には双葉社の「推理ストーリー」(現在の「小説推理」)に『死なずにいてくれ』を発表するなど、当時の片岡のミステリへのコミットメントの深さが伺えます。
 本号の巻末には「ミステリマガジン1〜773号 掲載短編総目録」が特別付録としてつけられており、これまで「ミステリマガジン」に掲載されたすべての短編が調べられます。片岡義男の「アーロン・マッケルウェイシリーズ」や書き下ろし作品なども掲載されています。翻訳作品以外のほとんどは現在片岡義男.comで公開中ですので、ぜひ参照しながら本編も読んでみてください。

『二十三貫五百八十匁の死』書影『ドノヴァン、早く帰ってきて』書影

2026年6月3日 17:30 | メディア掲載

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