『昭和40年男』2023年8月号の特集で片岡義男作品が登場
7月11日発売の雑誌『昭和40年男』2023年8月号(Vol.80)の特集「俺たちの読書史 活字をめぐる冒険」の中で、片岡義男作品が取り上げられています。
片岡義男作品が取り上げられているのは、《第1章 本をめぐる冒険》の中の「俺たちの10冊+1」。筆者の鈴木啓之さんは「角川映画の洗礼を受け、同時に角川文庫も愛読するようになった。教科書には載っていない推理作家やサスペンス作家の作品を読みあさるうちに出逢ったのが、それまで読んだことのないタイプの小説家・片岡義男だった。(中略)従来のものとは一線を画した新感覚でスタイリッシュなストーリーが展開されていた」とし、そのきっかけが映画化された『スローなブギにしてくれ』だったと書いています。
1976年に角川書店から単行本として発刊された『スローなブギにしてくれ』は1979年に文庫化。角川文庫の片岡作品と言えば竹原宏さんのカバーデザインと「赤い背表紙」で知られていますが、実は5冊目の『マーマーレードの朝』までの背表紙は白であった、というエピソードに加え、片岡義男が『FM25時 きまぐれ飛行船』のパーソナリティを務めるなど、当時の若者から熱い支持を集めた時代のリーダーでもあった、と結んでいます。
また、「読んでから見るか 見てから読むか 角川書店の文化革命」の項では、当時角川書店が強力に推進したメディアミックス路線と、その一環として登場した「片岡義男フェア」についても触れられています。
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【お知らせ】
・書籍『最後の角川春樹』で角川春樹氏が片岡義男との出会いなどについて語る
・『キネマ旬報』に「きまぐれ飛行船」ディレクターへのインタビューが掲載
■関連作品
【小説】
・『スローなブギにしてくれ』
【エッセイ】
・『スローなブギにしてくれ』
・「対談 片岡義男×浅野温子 映画『スローなブギにしてくれ』(1981年)公開記念」
・「きまぐれ飛行船」
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2023年7月14日 17:16 | 片岡ニュース