VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

ペラペラとはなにだったか

 英語がペラペラ、という言いかたがある。なにを言っているのか自分にはわからないが、日本人が外国人と英語で滑らかにコミュニケートしている状態に見えるとき、その日本人の英語はペラペラである、と表現されてきた。まったくたいしたことのない英語でも、ペラペラに聞こえればペラペラなのだ。
 彼は英語がペラペラだから、というような言いかたをする人も、さすがにいまは少ないような気がする。英語世界と日本語世界とが、遠く隔たっていた時代には、聞いてもチンプンカンプンの英語は、ペラペラと表現しておけばそれで済んだ。
 いまはそう…

このエントリーをはてなブックマークに追加