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エッセイ

サラリーマンという人生の成功

 大学生だった頃、友人たちとのいきがかりのままに、僕はひとつのグループのメンバーになった。友人たちのつながりのなかからいつのまにか発生した、親睦を目的としたごく私的なグループだ。東京都内のいくつかの大学を、横につなぐような集まりだ。いまでも存続している。一年に一度か二度ほど集まり、座敷で宴会をしながら、旧交を温めて話に花を咲かせるのが、もっとも中心的な活動だ。
 この集まりが出来た頃には、メンバーは五十人ほどいた。同年令を中心に、前後の幅はせいぜい一、二年、という年齢構成だ。いまは三十人ほどが、定期的な集まりに出席してい…

底本:『坊やはこうして作家になる』水魚書房 2000年

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