片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

エッセイ

会社で学んだこと

 会社に就職するとどうなるのかという僕の好奇心に、わずか三か月ではあったけれど、会社は充分に答えてくれた。会社に入って最初にわかったのは、ただの新卒はほとんど人ではない、ということだった。新卒はまず会社の備品になる。備品とは、いちばん下の位置にあるもの、というような意味だ。
 いちばん上が社長だとするなら、彼は重役たちから備品まで、すべてを見下ろす位置にいる。重役たちは部長たち以下を見下ろし、部長たちは課長たち以下を見下ろすというふうに、縦の序列はきっちりと出来上がっている。ただの新卒は、誰からも見下ろされる位置にいる。…

このエントリーをはてなブックマークに追加