VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

書評

知らなかった東京が浮かび出てくる

〈書評〉佐藤洋一著『米軍が見た東京1945秋 
終わりの風景、はじまりの風景』

 昭和20年、1945年。8月にはアメリカ軍は広島と長崎に原爆を投下した。それ以前から日本全土への空爆は熾烈をきわめた。攻撃作戦を完遂するにあたっては、たとえば東京という攻撃目標に関して、作戦への参加者全員が、現状の詳しい情報を共有するため、事前に上空から大量の写真を撮影した。
 日本が降伏したあとも、アメリカ軍による写真撮影はおこなわれた。爆撃の効果や防空体制の掌握など、目的はさまざまだった。日常…

このエントリーをはてなブックマークに追加