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短編連作『Beach Boys Tripper』より5作品を公開

雑誌『mc Sister』(婦人画報社)に1978年8月号から連載された短編連作「Beach Boys Tripper」の5作品を本日公開いたしました。タイトルにある通り、ザ・ビーチ・ボーイズの曲名から着想を得て書かれたものです。
※なお、連載時は全6話でしたが、第6話の『サーファー・ムーン』はその後『ガス・ステーションのブルース』と改題され、『彼の後輪が滑った』(1996)に収録されています。

南カリフォルニアの青い空の下、栗色の髪を風になびかせながら、湖の周囲をめぐるジョギング・コースを走る彼女。その彼女に並走しながら話しかける、1200ccのハーレー・デイヴットスンに乗った彼。「どこの女のこも、みんなきみのようなカリフォルニア・ガールだったらいいのに」という、彼のセリフには、思わずニヤリとする方もあることだろう。

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秋の海は潮風に吹かれるには絶好の季節。寂しく感じるのは、海は夏のものと決めてかかっている人たちがいるから。そんな時期に海岸沿いの駐車場に1台の黄色いスポーツ・カーでやってきた1組の男女。でも彼らは秋の海を満喫しにきたわけではない。彼らも「海は夏のもの」と決めつけている人たちの一員には違いないのだ。

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高校を転校して2週間になるヒサ子。クラスでの彼女の興味を引き続けているのは、前の席に座っている口数の少ない男の子だ。色が抜けて茶色っぽい彼の髪の毛は、毎朝いつ見ても湿っている。ある日、自習の時間を抜け出した彼を追いかけたヒサ子は、その行き先がどこかを直感する。

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いつもの店で、いつものチーズ・バーガーとフライド・ポテトをテイクアウトした彼女。店から出てくる彼女を待ち構えていたのは、その店でアルバイトをしているという青年だった。ジープを彼女とならんで走らせながら、彼は彼女を冬の海へと誘う。その誘いに彼女は……。

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小さな島の、小さな空港に今日の最終到着便がやってくる。島に住む彼は、フェンス越しに夕方の空から西陽に赤く染まりつつ着陸する、この時間帯の飛行機を眺めるのが好きだ。それは昨年のいまごろにこの島にやってきて、彼のリトル・ホンダに乗せて一緒に島を回った一人の女性の思い出に重なる。しかし、冬にまた来ると約束をした彼女は、まだ来ていない。

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2022年6月10日 00:00 | 電子化計画

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