発売中の『中古典のすすめ』（斎藤美奈子著／紀伊國屋書店出版部／1700円＋税）に、片岡義男の『スローなブギにしてくれ』が取り上げられています。

「中古典」とは著者の斎藤さんの造語で、発売時には一世を風靡したものの、まだ歴史的評価が定まっておらず古典になるかもしれないが忘れ去られるかもしれない、そんな「古典未満」な作品のこと。本書では1960年代〜90年代初頭のベストセラー48作品をピックアップし、今現在の視点からその作品の賞味期限を判定しています。

取り上げられている作品は、
有吉佐和子『恍惚の人』
イザヤ・ベンダサン『日本人とユダヤ人』
小松左京『日本沈没』
鈴木健二『気くばりのすすめ』
中根千枝『タテ社会の人間関係』
村上春樹『ノルウェイの森』
……など、リアルタイムで片岡義男を読んできた読者なら、多分ご存知のタイトルがズラリと並んでいます。

『スローなブギにしてくれ』には「疾走するハードボイルド」というサブタイトルがついています。はたして「名作度」「使える度」の判定はいかに？　どうぞお手にとってご確認ください。

詳細はこちらー紀伊國屋書店出版部

■ 関連作品

【小説】
・『スローなブギにしてくれ』
・『ひどい雨が降ってきた』
・『俺を起こして、さよならと言った』

【エッセイ】
・「スローなブギにしてくれ」
・「浅野温子そして薬師丸ひろ子」

【対談】
・「片岡義男×浅野温子　映画『スローなブギにしてくれ』（1981年）公開記念」