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エッセイ

浅野温子そして薬師丸ひろ子

 二年前の二○一四年が僕にとっての小説四十周年だった。『野性時代』の創刊号に最初の短編小説を書いてから四十年だ。そして小説以前が十二、三年ある。角川映画が四十周年だという。作家活動と重なってるのですね、としばしば言われる。そうです、と僕は答えている。すべてが遠い思い出になってしまえばそれでいいのかな、とも思うけれど、そうもいかないから、そこがなぜか面白い。
 小田急線の玉川学園前という駅から、当時は歩いて七分くらいのところに僕は住んでいた。いまは三分のところにいる。薬師丸ひろ子さんがおそらく二十一、二歳の頃、玉川大学に学…

底本:『キネマ旬報』2016年3月上旬号

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