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片岡義男.com 全著作電子化計画

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小説

俺を起こして、さよならと言った

高原のホテル。「さよなら」の言葉に、寄り添う2人。

クラブのホステスとサラリーマンの客。
ありふれた組み合わせだが、
それが片岡義男の短編の登場人物であるなら、
その後は同行二人になるはずだ。
しかし、ここにロマンスはない。
大人の優しさに満ちてはいても、それはロマンスではない。
ハードボイルドな響きを持つタイトルだが、
「さよなら」の発話者は、意外な人物だ。
それだけに男は深い傷を負う。