京都の四季を英語で三行詩に
『キョート・ドゥエリング』は、京都に二十五年にわたって住んでいる、イーデス・シファートというアメリカ女性の作品だ。短い詩による一年、という副題のとおり、ぜんたいは一月から十二月まで、十二に分かれている。そしてその一年を描き出す短い詩は、ぜんぶで三百五十編だ。英語による短い詩でとらえた、京都の四季だ。
どの詩も、三行詩だ。一行は四語あるいは五語で構成されている。一見したところ、英語の俳句のようにも見える。著者は蕪村に傾倒していて、詩のなかに蕪村の名が何度も出てくる。日本語による俳句へと、逆に翻訳することは可能だと思うけれ…
底本:『ノートブックに誘惑された』角川文庫 1992年
Edith Marcombe Shiffert
"Kyoto-Dwelling: Poems: A Year of Brief Poems"
Tuttle Publishing,1989
Illustration:Kohka Saito
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