町田2、2018年
東京を撮る 8
前回に続き、2018年の町田、その2です。その冒頭エッセイで片岡義男氏は「被写体にはかなわない」と語ります。片岡氏が発見して撮影した街の様相なのですが、氏はそれを「見ただけ」と言います。重要なのは、その被写体が多くの人や時間によって「そう」であるという事で、それを氏が見た証拠が、その写真なのです。街の写真というのは、本来そういうものなのでしょう。撮った、その人だけが見つけて切り取った風景。それは、多くの人が踏み締めたであろう入り口や階段。多くの人が見過ごしたであろう、電線やケーブルで分断された空。それらを見逃さなかった片岡義男氏の目を…
前の作品へ
次の作品へ