VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

本が僕に向かって旅をする

 アメリカでインタネット上に運営されている古書店にしばしばアクセスしては、主としてペイパーバックを買っている。クレディット・カードによる決済を主たる業務とする大きな枠があり、そのなかに世界じゅうから、リアルあるいはヴァーチャルを問わず、数多くの古書店が出品している。手に入れたくなったペイパーバックの著者名と作品の題名、それに版元を入力して探すと、まずたいていのものは見つかる。安くて一ドル、高い値段のついているものでも百ドルから二、三百ドルくらいだ。僕がこれまでに買ったもっとも高値のペイパーパックは六十ドルだった。
 著者…

底本:『ピーナツ・バターで始める朝』東京書籍 2009年

このエントリーをはてなブックマークに追加