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エッセイ「CDを積み上げる」より3作品を公開

「CDを積み上げる」は岩波書店の雑誌『図書』にて2020年1月から2022年12月まで連載された作品で、毎回原則として1人のアーティストのCDアルバムを取り上げ、そのアルバムやアーティストについて語った音楽エッセイです。

 2021年はジュリー・ロンドンが生まれてから95年だ。それを記念して、リバティというレーベルで彼女が作った30枚のLPが、紙ジャケット入りのCDで復刻された。一度に30枚が手に入るのは、喜ばしい。それにリバティでの全作品なのだから、喜ばしさは二重になっている。うまい歌い方で、いろんな歌が何枚ものCDのなかに散らばっている。聴いてみたい歌を、かたっぱしから聴いてみるといい。かたっぱしから聴いていくとは、僕のなかでジュリー・ロンドンをまとめることだ。
ジュリー・ロンドン『Feeling Good』(アルバム/1965)収録曲

(『図書』岩波書店/2022年6月号掲載)

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『決定版 股旅・道中 痛快時代劇』というCDの全集を買った。箱入りの5枚組CDだ。1枚に20曲だから、5枚だと100曲になる。現実は僕が予想していた通りになった。股旅や道中は男の世界なのか。男の歌手の歌っている歌が実に多い。デュエットでは八千草薫が男性とふたりで歌っている。高田浩吉が娘の高田美和と歌っているものもある。『白浪五人男』では、久保幸江が4人の男を相手に歌っている。美空ひばりの時代ものの歌は多い。映画では時代ものに出演していた、という記憶がうっすらとある。
『白浪五人男』(1955、霧島昇・久保幸江・高倉敏・岡本敦郎・若山彰/『決定版 股旅・道中 痛快時代劇』収録曲

(『図書』岩波書店/2022年7月号掲載)

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 僕はTVを観ない。しかし僕の住んでいた家の居間では、一日中TVがオンになっていた。あるとき、そのTVに向かって、この歌手は誰だ、と叫んで指さした。ちあきなおみ、だった。なにかのTVCMに『星影の小径』という歌が使われ、その歌を歌っていたのだ。CD『ちあきなおみ 石原裕次郎を唄う』の中では、『赤いハンカチ』と『狂った果実』がいい。手に入れた10枚以上のカヴァーCDの中で、彼女の歌で聴きたい曲は16曲だ。これは少ないのではないか、と僕は思う。この少なさの理由は、僕にあるのではないか。きっとそうだ。いろんな歌手によるカヴァーとして、聴いてみたいと思う歌が、じつはごく少ないのではないか。
ちあきなおみ『赤いハンカチ』
(アルバム『ちあきなおみ 石原裕次郎を唄う』(1988)より)
ちあきなおみ『星影の小径』
(アルバム『星影の小径』(1992)より)

(『図書』岩波書店/2022年8月号掲載)

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2026年9月18日 00:00 | 電子化計画

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