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短編小説集『短編を七つ、書いた順』から『なぜ抱いてくれなかったの』を公開

短編小説集『短編を七つ、書いた順』(幻戯書房/2014年)所収の『なぜ抱いてくれなかったの』を本日公開しました。

歌謡曲歌手の木原功一、65歳。作家の三輪紀彦、53歳。二人はやや遠いながらも姻戚関係にあり、ひと回りある年齢差を越えて敬語を交えずに話せる仲だ。木原は30年前、バブル経済が後半に差し掛かった時期に、年上の女性歌手とのデュエット曲が大ヒットした。待ち合わせ場所の喫茶店でコーヒーを飲みながら、木原は最近になり、デュエット相手の女性歌手から来た手紙の内容を三輪に話す。そしてそれらの出来事が小説にならないか、と三輪にもちかける。その日、木原は三輪を2軒目の喫茶店に連れて行くが、そこは三輪の高校時代の同級生の女性が経営する店だった。かつて一度だけデートをした相手である彼女から、三輪はある言葉を投げかけられる。それは今、現実に起こっている出来事ではあるが、まさに小説の中の台詞にふさわしいものだった。

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2023年4月14日 00:00 | 電子化計画

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