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小説

なぜ抱いてくれなかったの

歌謡曲歌手の木原功一は六十五歳。作家の三輪紀彦は五十三歳。やや遠いながらも姻戚関係の二人は、一回りの年齢差を越えて敬語を交えずに話せる仲です。木原は三十年前に年上の女性歌手とのデュエットで大ヒットした曲と、その後の出来事を三輪に小説にならないかと話します。その木原が二軒目に連れて行った店は、三輪の同級生がやっている店でした。かつて一度だけデートをした同級生から投げかけられた言葉こそ、小説でした。

初出・底本:『短編を七つ、書いた順』(4として所収)幻戯書房 二〇一四年

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