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短編小説集『短編を七つ、書いた順』から『せっかくですもの』を公開

短編小説集『短編を七つ、書いた順』(幻戯書房/2014年)所収の『せっかくですもの』を本日公開しました。

宮崎恵理子は二年前、二十八歳の時に勤めを辞めて実家に戻り、会計士になるべく学校に入り直し勉強をした。そして現在、就職が決まり引っ越しを目前にしたある日、駅の建物にあるドトールで、これから昔の仲間と会うという、会計士の父親と偶然出会う。その後、何か釈然としない気持ちで自宅に戻った恵理子に、友人の倉本香織から電話があり夕食に誘われる。身近な、何げない何かがひとつ終わると、同時にひとつ何かが始まる……いくつもの何げない終わりと始まりの積み重ねの1日から、切り取られた時間帯での出来事を、恵理子の髪型の変化に重ねて描いた短編小説。
「引っ越し準備を終えた部屋は、打ち捨てられた日常そのもの。引っ越し先へ送る物を選ぶ作業は、自分を生きながらにして削ぎ落とす作業。残していく物の選別は生前整理だし、持っていく物は形見よ」

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2023年3月24日 00:00 | 電子化計画

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