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評論・エッセイ

登場人物たちの住む部屋

 ぼくは十五年以上にわたって、小説を書いてきた。書いている当人にとっては、真剣な遊びのようなものであるが、たとえば税金の申告のときには、作家とか文筆業として申告するので、小説を書くのは仕事でもあるようだ。
 その小説の背景は、ほとんどの場合、現代だ。つまり、いまここにある世界を、ぼくは自分の小説の背景に使っている。見たり体験したりしようと思えば、すぐにそう出来る世界だ。登場人物たちは、日本を舞台にしているときは、日本の男女であることが多い。そして彼らは、ぼくの多くのストーリーのなかで、まだ独身だ。独身の彼および彼女たちの小…

底本:『きみを愛するトースト』角川文庫 一九八九年

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