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わたしの片岡義男

No.17|高崎俊夫「ジャズの人、片岡義男」

「きまぐれ飛行船」にはいつもジャズがかかっていた。
 あれは1970年の終わり頃だったと思う。当時、愛読していた『話の特集』に『ぼくはプレスリーが大好き』という三一書房の新刊の一ページ広告が載った。著者は片岡義男という聞いたこともない名前で、エルヴィス・プレスリーがシャウトしている写真を大きくあしらったデザインだったのを憶えている。このちょっと植草甚一ふうな洒落た書名に惹かれて購入し、一読して驚嘆した。私はいまだに日本人によって書かれたアメリカ文化論でこれを超えるものはないと思っている。 
 片岡義男はその…

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