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片岡義男.com 全著作電子化計画

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わたしの片岡義男

No.8|吉上恭太「きまぐれ飛行船にのっていた頃」

【音楽の風景が浮かんでくる】
 片岡義男のエッセイを読んでいると、ぼくの耳には低い、すこしくぐもった声が聞こえてくる。片岡さんの声だ。いまから40年以上も前のことだが、片岡さんは、『FM25時 きまぐれ飛行船〜野性時代〜』(エフエム東京)という深夜番組のDJをしていた。パートナーはジャズ歌手の安田南だった。落ち着いた声のトーンと語り口が17歳だったぼくには、とても大人に思えてあこがれの存在だった。そして片岡さんが話す、アメリカの話題に夢中になった。その頃、まだアメリカは遠い国だったのだ。片岡さんがラジオでかける音楽は、古…

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