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評論・エッセイ

噓と隠蔽の国

 この本〔『日本語で生きるとは』1999年〕の冒頭に、「英語で生きる人」と題した部分がある。英語で生きるとはどういうことなのか、ということについてごく簡単に書いた部分だ。
 英語で人生を生きていく人のありかた、そして生きかた。英語によって営んでいく人生、そしてそれはどのようなものなのか。英語という言葉で生きるとき、人はその言葉によってなにを要求されるのか。要求されていることに対して、なにほどか応えていくのが、人生なのではないか。要求に対する多数の人たちの応えが、その社会を作っていくはずだ。英語という言葉は人のありかたをど…

底本:『日本語で生きるとは』筑摩書房 1999年

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