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エッセイ

日は暮れた、道はどこ

 ある民間の企業が、日本全国の中学生を対象に、勉強に関してアンケート調査をした。その結果わかったことには、驚愕をとおり越して戦慄を覚える。この国はもう終わった、という性質の戦慄だ。自分の勉強方法は、とにかく暗記してしまうのか、それとも自分で考えようとするのか、という設問に対して、暗記は六十七パーセント、考えるは三十パーセントだったという。当然のこととして、と言っていいと思うが、わからないところは人に訊く中学生が六十四パーセント、そして自分で考える中学生は三十四パーセントだ。
 公立の小中学校における二〇〇二年度からの教育…

底本:『自分と自分以外──戦後60年と今』NHKブックス 2004年

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