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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

半袖のシャツを着ていた

 半袖シャツの季節になった。日本では1年が経過すると、つまり四季がひとめぐりすると、1年前と寸分たがわぬ季節がやってくる。ある日を境にして全国の人たちが衣替えをする、という風習が成立して久しかったのは、そのためだ。これからは気象は乱れ、季節は乱調をきわめるようになるだろう。半袖シャツの季節、などという言葉は死語になるかもしれない。
 子供の頃から夏になれば半袖のシャツを着てきた。いまでもそうだ。日本の夏の暑さは湿気の暑さだから、その季節になればほぼ自動的に、なにも考えずに、半袖のシャツを人々は身につける。僕もそうだ。半袖の…

『AZUR』(旅の記憶)東京ニュース通信社 二〇一〇年八月

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