湾岸道路
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「格好いい」と「くやしい」で生きている
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1組の夫婦がいる。2人は「肉体」派だ。
片岡義男の小説がいつもそうあるように、2人の関係の齟齬をそれぞれが所持して1人でわだかまる、というようなことは一切ない。
男は妻を何十回も「美人だ」とほめちぎる。
女にも悩みはない。いささかの浪費癖があるが、だらしなさではない。
ところがある時、道が2本になった。1人に1本になった。
その唐突さの前に女が感じるのは「くやしさ」だ。
すぐれた肉体の持ち主である彼女は悲しむ前にエクササイズを自らに課し、
そして新たに再出発する。