VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

お知らせ

短編小説「情景の手帖 雨と風の設計図」最終回を公開

雑誌『キャシー・マム』(株式会社マリン企画)に連載された短編小説「情景の手帖 雨と風の設計図」の最終回を公開しました。単行本未掲載の作品です。

 打ち合わせの席で、彼女は自分よりも6、7歳年上の女性編集者の話を、その意味を探りながら注意深く聞いていた。
「雨に関して、日本語で言いあらわすことの出来る気持ちや態度は『雨よ降れ降れ』『雨は降る降る』、このふたつだけなのよ」
 そう語る編集者の話は、最終的にふたつのフレーズをそれぞれタイトルにした「雨の日記」とも言うべき本を作りたい、という結論に収斂する。雨の日に何らかのかたちで「そこに雨がある」という光景を撮影し、左側のページには写真、右側のページには文章を入れ、それを日付順に並べて本にするというものだ。この企画のための写真家を探し、彼女に行き着いたという。そして2週間後、彼女の元に編集者から1本の電話が入る。

(『キャシー・マム』2004年秋号掲載)

こちらからお読みいただけます

2026年3月13日 00:00 | 電子化計画

このエントリーをはてなブックマークに追加