『日本語の外へ』が文庫版で発売
12月10日、筑摩書房から片岡義男著『日本語の外へ』の文庫版が発売になりました。1997年5月に筑摩書房から単行本、2003年9月に角川書店から文庫で発売された同名作品の再刊です。解説は作家の高橋源一郎さん。
『日本語の外へ』は片岡義男が5年近い歳月をかけて書き下ろした長編評論で、今回の文庫版でも640ページという大作です。
「第一部 アメリカ」では、1990年8月2日に勃発した湾岸戦争に関する報道をテレビ番組を通して観察し、そこに登場したさまざまな「言葉」からアメリカそして日本が取った対応について検証し、その後アメリカという国の本質について迫ってきます。
「第二部 日本語」では、日本語と英語について、日本人について、日本という国について、「言葉」を通して追求していきます。そして全体としては片岡義男の日本論・日本語論を形成しています。

左から筑摩書房版、角川文庫版、今回のちくま文庫版
なお、『日本語の外へ』は片岡義男.comでも全編お読みいただけます。
片岡義男作品を1980年代までしか読んでいない方、そして2000年代に入ってからの片岡作品しか知らない方にもぜひ読んで頂きたい評論です。『日本語の外へ』を読まれた後は、『影の外に出る 日本、アメリカ、戦後の分岐点』 『自分と自分以外 戦後60年と今』(共に2004年刊)も併せてお読みください。
※高橋源一郎さんの解説はこちらで同内容がお読みいただけます。
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2024年12月12日 18:15 | 片岡ニュース