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堀江敏幸さんの散文集『中継地にて 回送電車Ⅵ』に「片岡義男小論」が掲載

10月23日に発売された作家・堀江敏幸さんの散文集『中継地にて 回送電車Ⅵ』(中央公論新社)の中で、片岡義男作品に関する小論が掲載されています。

本作は2001年に発刊された散文集『回送電車』の6集目にあたるもので、前作『時計まわりで迂回すること—回送電車V』以来11年ぶりのシリーズ新刊です。
「減速して、左へ寄って」と題された片岡義男についての小論では、「片岡義男は、ごくあたりまえの前提として受け入れられている『小説的現実』といつまでたっても平行線をたどらざるをえない、よい意味で不幸な書き手である」と前置きした上で、『言葉を生きる』(2012年)で語られた片岡義男の生い立ちなどを紹介しつつ、「片岡義男統辞法」とも言うべき片岡義男独特の文体について考察をしていきます。本文中では『狙撃者がいる』のいくつかのセンテンスで使われている言葉を、平均的な書き手が書くであろう文章と比較しながら、その言葉の選び方とそれらがどこから来ているかなどを分析しています。なお、タイトルの「減速して、左へ寄って」は、『501 W28 L34』で主人公の女性が使う言葉から引用されています(なお、本論の初出は『BOOK5』第11号(トマソン社/2014年1月)です)。

堀江敏幸さん『中継地にて 回送電車Ⅵ』詳細はこちらから

関連作品

『言葉を生きる』
『狙撃者がいる』
『501 W28 L34』

2023年12月15日 14:30 | 片岡ニュース

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