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小説『ホームシック』『夏の姉を撮る』を公開

短編小説『ホームシック』、及び長編小説『夏の姉を撮る 写真をめぐる小説20章』を本日公開しました。

太平洋戦争開戦直前、ハワイ出身の日系二世ジョージ・アキモトは日本の大学へ留学するため、22歳の時にハワイから来日した。時は流れ1961年、海外渡航が自由化されたのを機に、彼は23年ぶりにハワイへ行くことを決意する。すっかり様子の変わってしまったホノルルから、母親の待つハイレワへと向かうジョージだったが……。物語の前段で語られる、少年時代にジョージが飼っており、彼の命の恩人でもあるかつての飼犬・ウインディをめぐる奇妙な味の短編小説。タイトルの「ホームシック」は、よく言われる一般的な症状ではなく、「望郷」といった意味合いを含めて使われている。

(『奇想天外』奇想天外社/1976年9月号掲載)

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作中では「彼」としてだけ登場する主人公は、30代後半の男性写真家だ。その彼の前に現れる女性たちとの間には、常に「撮る人」と「撮られる人」という関係が成立、あるいはこれから成立しようとしている。そんな彼女らとの会話を通して、片岡義男が考える「写真を撮るとはどういうことか、ポートレイト写真とは何か」が一つのテーマとして浮かび上がってくる連作短編集。37歳の時に別れた妻と撮った写真の話に始まり、20年という時間をおいて撮影された写真、LPジャケットに使われた「女性の脚」の写真をめぐっての話、ちょっとミステリアスな証拠写真の物語、そして撮る人である彼と、撮られる人である姉との特別な関係についての物語などが、20篇の短いストーリーとして描かれていく。

(『夏の姉を撮る 写真をめぐる小説20章』恒文社21/2001年)

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2023年9月15日 00:00 | 電子化計画

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