長編小説『横須賀ジョニーの歌』（鎌倉書房『サンジャック』／1977年４月号〜1978年２月号まで掲載）を本日公開しました。雑誌休刊に伴い未完となった作品です。

　カウボーイ・ブーツに14オンス・デニムのブッシュ・パンツ。ペンドルトンのウールのシャツに、真っ赤なダウン・ヴェストを着込み、最新の赤い1977年型クラウンを駆るジョニー。霧雨の中、白いサンダーバードと派手なチェイスを行い、運転していた美女に手を出した日を境に、それまで味わったこともない非日常の世界へと突き落とされる。東名高速を舞台に２台の車が狂走し銃弾が飛び交う恐怖の中で、その恐怖とは全く違う反応を見せる肉体。恋人との会話、友人との悪巧みなどの日常と、いつ、どこに現れるかもしれない敵の影と銃を上回る恐怖に怯える非日常。日本人の常識の外にある、銃が当たり前にある世界が不意に若者に襲いかかる恐怖をハードボイルドに描いた青春小説。

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