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小説『白い指先の小説』から1作品を公開

短編集『白い指先の小説』(毎日新聞社/2008年)からの1作品を本日公開いたしました。

 小説を書く女性の物語4編が収録された短編集「白い指先の小説」(2008年)からの1編『冷えた皿のアンディーヴ』の主人公は、三年前にデビューした作家の神崎梨々子。彼女は、〆切が迫る短編の構想を得るために、友人の写真家・芹沢夏彦と画廊で会い、コーヒを飲み、街を歩きながら会話をしていく。その中で、画廊で見た一枚の風景写真を核にプロットを考える彼女の思考と、芹沢との会話が並行して書かれ、彼女の中で物語が出来上がるまでの過程が描かれていく。それが、「小説はどのようにして出来上がるのか」についての小説となっている。片岡義男作品にままある、唐突なタイトルにどういう意味があるのかも分かる仕掛けになっている。

底本:『白い指先の小説』毎日新聞社 二〇〇八年

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2022年9月16日 00:00 | 電子化計画

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